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Diary with Photograph
人壽百歳 蘭香四時
「人壽百歳蘭香四時」は中国山東省泰安市にある山の中腹に刻された金剛般若経の経文からとった拓本をもとに
して作られた躅飛山光徳寺所蔵の掛軸を写真に撮り加工したものです。 躅飛山光徳寺蔵の掛軸と故高坂制立師


写 真 日 記

小 出 信 也Essay みたいなもの


 2017年6月24日(土) 救世主 鷲宮美幸さん
鷲宮美幸さん
   (楽しい練習でした)
 マクサンス・ラリューとの共演などでご活躍の鷲宮美幸さんは私のCD KOIDESSIMO II のピアニストである。鷲宮さんと演奏をするのは2012年にの10月に糸魚川の清雲寺の時以来である。今回は6月28日に共演することになっていたアメリカのピアニストのサラ・デイヴィス・ビュクナーさんが急病で来日できなくなったので、急遽鷲宮さんに助けていただくことになったのである。久し振りで会ったけれど、相変わらず底抜けの明るい人で、良い雰囲気の中で合わせも非常にスムーズにいき、3〜4時間の練習を予定していたのだけれど何の問題も無く2時間ほどで終わってしまった。彼女の勘の良さによる所大であった。もちろん練習がこれでお終いというわけでは無く明日は仕上げ練習をする。本番まであと4日だ。岡崎の宇野病院さくらホールで演奏するのはJ.S.バッハのリュート組曲第二番 BWV 997、W.A.モーツァルトのソナタハ長調 K.14、S.バーバーのカンツォーネ、C.T.グリフィスの詩曲だが、鷲宮さんのピアノソロでファリャの火祭りの踊りとグラナドスのアンダルーサを弾いていただく。バーバーのカンツォーネは私としては今回初めて演奏するのだけれど、この曲、凄く気に入っている。これから度々演奏したい。サラさんの回復を願いながら演奏しよう。


 2017年6月3日(土) 城ヶ島へ行って来た。帰りに尾高惇忠さんと葉山で。
尾高惇忠さんご夫妻
   (葉山のCafé de CHAYAで尾高惇忠さんご夫妻と)
  今日は約七年ぶりに三浦半島先端の城ヶ島と三崎港へ行った。城ヶ島できれいな海を見て、三崎港で寿司を食べて、魚を買ってこようというわけである。ところが城ヶ島へ着いたら物凄い風が吹いていた。暴風波浪注意報がでているのを知らなかったのだ。暴風のために飛ばされそうになってフェンスにしがみついたほどだった。しかし、海はきれいだったな。ここまで来ると湾内の澱んだ海とは全く違って、ほんとうにきれいな色をしている。予定では海辺まで降りていくはずだったけれど、到底無理であった。でも、また見に来よう(この時に撮った城ヶ島の海)。荒れた海を見ていたら、ふと先日会った白石康次郎さんのことが頭に浮かんだ。彼にとってはこのくらいの荒れ方は平気なんだろうか、いや、きっともっと荒れた海でもへいちゃらなんだよ、だってあの人はフツーの人じゃないから荒波だって楽しみながら航海するんだよ。
 帰りにはすっかりご無沙汰している葉山に居る尾高惇忠さんを訪ねよう、と決めていたので電話をした。そうしたら「時間はあるよ、会おうよ」ということになって、葉山にあるお馴染みのCafé de CHAYAで落ち合った。指揮者尾高忠明さんの兄上である。会って先ず私の口から出た言葉は「おいおい、ちょっと、太ったねぇ!」すると彼は笑いながら「お腹のボタンが時々パチンと吹っ飛ぶんだよ」。以前の自分の姿をみるようだった。「最近も作曲はやってるよ。」「え、どんな曲?」「ピアノ協奏曲もできたし」。帰ってから調べてみたら日本フィルハーモニー交響楽団の委嘱作品で2016年3月にサントリーホールで初演され、随分評判が良かったらしい。是非聴きたい。一時間も喋っただろうか、今度ゆっくり食事をしようよ、といってCafé de CHAYAを後にした。
■関連記事「日本フィル・シリーズに関する記事」 丘山万里子さんの「尾高惇忠『ピアノ協奏曲』を聴いて」


 2017年5月27日(土) 海洋冒険家のヨットマン白石康次郎さん
白石康次郎さんと  毎年新潟県の浦佐で行う夏のホームコンサートでお馴染みの親しい友人マクレラン牧子さん(再生エネルギー関連の会社を経営するアマチュア・フルート奏者)から電話があって、横浜に来ているから、よかったら今晩一緒に食事をしませんか、と誘われ喜んで出かけた。横浜の阪東橋から近い、なんでも彼のミシュランから星を一つもらったと言うお蕎麦屋さんに親しい仲間が9人ほどあつまって食事をした。この日の主賓は1994年に当時26歳でヨットによる単独無寄港無補給世界一周の史上最年少記録(当時)を樹立したという白石康次郎さんであった。この人初めて会ったが、まあ、呆れるほど元気な人で、彼は周り中に強烈なオーラを発散していた。どう見ても1967年生まれの50才には見えず、30代にも見える若さであった。最近お嬢さんがフルートを始めたと聞いて嬉しくなってしまった。色々質問をして貴重な体験を聞くことが出来た。彼が持参したiBookで動画をみせてもらったが、そのスピードがすごい、時速30キロはでるそうである。堀江謙一さんが1962年(23歳)に世界的な快挙と云われて大いに話題になったマーメイド号で世界初の太平洋無寄港単独横断をしたときは94日間かかったそうだけれど、いまヨットは大型になっているし、GPSもあることなどから太平洋横断どころか地球一周にかかる日数がたったの80日だそうである。それで夜はどのくらい眠るのか聞いたところ、寝ないんです、仮眠だけだけですよ、との答えにはビックリ。体力がタダモノでは無いのだ。ちなみに彼が使ってるヨットSpirit of yukoh IVの値段を聞いたところ時価数億円だというから驚いた! 4年に1度開催される最も過酷なレースと云われている単独無寄港無補給世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」は3年後の2020年だそうである。頑張ってください!
白石康次郎さんの 画像検索


 2017年5月25日(木) 吉田文さんと五反城教会で6年目の共演
   (吉田文さんとの演奏・マウスOn!)
 早いもので吉田文さんと演奏するようになって今年で6年目になった。文さんとの演奏は、毎回心に残るものばかりだ。昔、東京カテドラルで長年の夢であったオルガンとの演奏が叶ったとき、結果は聖なるオルガンの音に打ちひしがれてオルガンとの演奏はやるものじゃない、という思いに沈んだことを思い出す。しかし今の私は言うなれば開き直っている。聖なる響きの中に人間が奏でる響きが交わい、ひとつの世界ができるのではないか。フルートは人間が吹く限りあくまでも世俗的なものであるのは当然だろう。思いっきり人間らしくありたい、という心境に達している。私にとって吉田文さんとの出会いは私をそのような思いにさせてくれた人生において非常に貴重で得難いものとなっている。去年の3月から数えてヘインズに戻って1年以上が経ったわけだが(買ったのは1991年)、いまやこのフルートの心地よい響きは離れがたいものになっている。フルートが吹き手である私の思い通りに響いてくれるということが、この年になって例えようも無い喜びだ。あと、どれくらいの間、吹くことが、できるのか、、、。
 五反城教会のオルガンは1978年3月に設置されたドイツ・ケルンのW.ペーター社製で3段の手鍵盤と、2オクターブ半の足鍵盤を備え、パイプの数は2,257本。今回私が吹いたのは「いざ来ませ、異邦人の救い主よ BWV 659」、「古き年は過ぎ去りぬ BWV 614」、「人よ、汝の大いなる罪を泣け BWV 622」、「われ悩みのきわみにありて BWV 641」、「最愛のイエスよ、われらここに集いて BWV 633」、「トリオソナタニ短調 BWV 527」であった。今回でトリオソナタは6曲すべて演奏したことになった。来年はどうしよう、、と文さんに言ったら「トーマス(ご主人)が幻のトリオを譜面におこしているところですよ」と云ってくれたではないか。おお、来年が楽しみだ!


 2017年3月14日(火) 東日本大震災から6年目の3月11日に催された逗子弦楽アンサンブル第3回演奏会
逗子弦楽アンサンブル  逗子弦楽アンサンブルを主宰するヴァイオリニストの前沢均さんはN響で30年以上一緒に演奏をしてきた仲間である。前沢均さんは現在シュトス弦楽四重奏団で活躍する傍ら逗子弦楽アンサンブルの他にも湘南ユースオーケストラサファリオーケストラなどのアマチュアオーケストラの指導を行っており、湘南では貴重な存在となっている人である。新聞でウィークデーの昼間に練習に出られる事を条件に公募して集まったメンバーで構成されている逗子弦楽アンサンブルの発表会は今年で3回目だそうである。会場となった逗子のなぎさホールは嘗て前沢さんと演奏をしたことがあり響きもよく、気に入っているホールである。立地条件も良いことから確保するのが大変ときく。土曜日の午後2時に始まった逗子弦楽アンサンブル第3回演奏会のプログラムはビゼーのアダージェット、モーツァルトのディヴェルティメントニ長調K.138、それに私がソリストに迎えられてバッハの管弦楽組曲第二番ロ短調、そして最後はホルストのセントポール組曲という内容だった。前沢さんがプログラムにアダージェットを選曲したのも東日本大震災から6年目の日に因んでのことであったが、私もアンコールにはバッハのアリオーゾを用意していた。そして組曲二番の演奏が終わってからアンコールを演奏する時になってホールの壁の時計を見たら、まさに震災が起きた午後2時46分その時であった!胸にこみ上げてくるものがあった。東北を思い浮かべながら弦のピッツィカートにのってBWV1056の調べを歌い上げた。演奏会が終わってからはホールからすぐ近くの居酒屋で打ち上げ会があった。演奏を終えたメンバーたちの顔がみんな嬉しそうに輝いている!練習の時には会話もままならなかったけれど、この時ばかりと話が弾んだ。この日の演奏には喜びがあった。それは「音学」ではなく「音学」であった。音楽好きな善人の集まりなのだ。これは何ものにも代え難いものだろう。これからは技術も磨き、更なる発展を期待する私である。


 2017年3月9日(月) ああ、へインズ!この素晴らしいフルートの響き!
絶好調のへインズ
   Haynes 14K Gold, Deveau scale No.48690
 去年の3月に練馬の光が丘美術館でのコンサートを終えてから約16年間吹いていなかったヘインズを今吹いている。なんとこのフルートの素晴らしいこと!別にパウエルの響きが気に入らなくなったわけではなく、いやむしろ未だに無かったほど最高に響いていたのに、どう言うわけかへインズを出して吹き始めた。日頃からほったらかしているのが可哀想だという気がしていたからかも知れない。吹いてみるとヘインズの響きはふくよかで、口の中が響きで溢れそうだ。前にも書いた事だけれど、秘密めいた「あること」を施した結果がずばり大当たりで、更に人間で云えば体内にあった異物を摘出したのが良かった(これは驚くほどの変化があった)。タンポも左手から右手のFのところまで全て自分で張り替えてあったから。
 私の毎日は、まず起きてから最初に吹くのは頭部管だけだ。その日の口の状態を知ることから始める。よくリード楽器の人がまずリードだけで音をだしているが、それと同じ事である。マウスピースにあてがう唇の角度、穴の大きさなどを確かめてから、次ぎに胴部管を繋いで吹く。足部間がない状態で吹くと、響かせ方がとても良く分かるのである。納得がいってから足部間も繋いでフルートとして完成させてからは丁寧にロングトーン。色々な息の入れ方を試しながら「その日の音」を完成させていく。
 7日は尾高忠明指揮のN響団友オーケストラでN響卒業以来久々にサントリーホールで吹くことが出来た。曲はベートーベンの五番運命である。久し振りに吹いてみてこのホール、こんなに良かったんだ、と思った。実に素晴らしいホールだ。前よりも良く響くように感じた。ホールも楽器と同じく育ってくるらしい。自分が吹いた音が一番遠くまで行ってから再び自分のところに戻ってくる快感を楽しみながら吹いた。この楽器でこれから吹く予定の曲、ベームのエレジー、ドビュッシーの牧神の午後への前奏曲、ルーセルのアンダンテとスケルツォ、ボルヌのカルメン幻想曲、バッハの組曲第二番、フリーデマン・バッハの2本のフルートのためのソナタ、などを音を楽しみながら気の済むまで練習している。吹きながらいつも心にあるのは哲学者マルティン・ブーバーの「孤独と愛」のなかに出てくる言葉だ。吹くものと吹かれるものが一対一の深い深い深淵な関係を結ぶことが出来ないと響いてはくれないのだ。フルート、この素晴らしい楽器!好きでたまらない!




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