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過去の日記帳 2005年10月 〜 12月

写真ははずしました。



 2005年12月25日(日) 何田是也さんの個展
 ロッジからの帰りは日曜日の午前中だったので道路は空いていた。(夕方からはスキー場帰りのクルマで渋滞になるが)環状八号の四面道から少し西に入った西荻窪駅南口の「ギャラリー彦」という画廊で催されていた、当ホームページのリンクでも紹介している陶芸家「何田是也」さんの個展会場へ行った。何田さんの作品は以前にも紹介したことがあるが、妖艶な裸体像が並ぶ会場には一種異様な雰囲気が漂う。しかし実にチャーミングな目つきをしていて魅力たっぷり。二階の会場には裸体像を造る時の何田是也(なんだこりゃ)の名にかわって本名の成良仁の名で食器類が点展示してあった。西荻窪北口には小学校時代の同級生が食肉店とらや」を営んでいるので一度行ってみたいと思っていたが、ちょうど良いチャンスだったので初めて寄った。普段はありつけそうにない高級神戸牛を求めた。この店は買っている間も人が途切れることがないほどはやっている。次はそこから近くの病院に入院している友人を見舞い、元気そうな顔を見て安心してから帰ってきた。当然、この日の夕餉はすき焼き!いやものすごく旨いお肉だった。



 2005年12月24日(土) ロッジ長蔵クリスマスコンサート
 毎年行われているロッジ長蔵クリスマスコンサートは今年も全国各地から大勢の人たちが集まったなかで行われた。とにかく今年の雪はすごかった。長年ここに通っている人でさえ、この時期にこんな景色は見たことがない、と言うくらいの大雪なのだ。気象庁も暖冬予報を修正したようだが、近代的な設備を駆使しても正確な予報ができないほど地球に何事かが起きているのではないだろうか。このコンサートでの楽しみは多い。毎年やってくる人との再会、お互いの健康を祝いながらの一杯はまた格別だ。参加者はもう家族と言ってもいいくらいの仲良しグループになっている。お母さん役のオーナー平野紀子さんの表情もゆるみっぱなしのように見えた。今年は田中麻紀さんがピアノを弾いてくださった。彼女の明るく、玉を転がすような音には快感を覚えずにはいられない。(写真は左からピアニストの田中麻紀さん、平野紀子さん、私、平野太郎さん、妻。 ロッジ長蔵の前で)



 2005年12月23日(金) 横浜栄楽クラブ創立十周年
 横浜栄楽クラブは橋本正道さんの情熱で運営されている。その横浜栄楽クラブが創立十周年を迎え、23日に地元でそれを記念する「音楽と講演のひととき」という催しが行われた。橋本さんのあの細い身体のどこからエネルギーが出てくるのかと思うが、橋本さんは外国で行われるフルマラソンにも参加の経験をもつ強靱な身体の持ち主なのだ。全く無駄肉の無い見るからに健康な体つき、多分これが主催者としてのエネルギーの源になっているのだろうと思う。その横浜栄楽クラブ創立十周年記念において私も演奏させていただいた。会場となった栄公会堂は満員の聴衆で埋まった。私の演奏の後は子どもや女性、高齢者、障害のあるひとたちの声をあらゆる角度から追及している作家の落合恵子さんが講演をされたのであるが、私は尾瀬戸倉のロッジ長蔵へ行って明日の演奏の為のピアノの調律もあったので先を急いでいたから聴くことが出来なくて残念であった。栄楽クラブがこれからも発展していくことを願う。



 2005年12月17日(土) ディズニーランド
 久しぶりにディズニーランドで遊んできた。契約しているクレジット・カード会社の招待だったのであるが、午後二時から貸し切りで催されたこの招待イベント、あまりの人の多さに驚いてしまった。よくもまぁあの広い場所が一杯になる程の人が来るものだ。招待とはいえ、余程好きな人が多いのだろう。海辺でもあるし、現在関東地方は寒波に覆われているから寒さを予想して下着を重ね着して行ったのだけれど、風もなく、寒さもさほどではなかったので助かった。 スペースマウンテンには乗らなかった。過去に3回乗ったことがあるけれど、あれは恐い。 以前好きだったホーンテッド・マンションは人形達がマンガチックになってからつまらなくなってしまった。そのほかどこもすごい行列で数時間待ち。みなさん忍耐強いね。しかし予約のような制度があるのは有り難い。パレードは昼夜の二回見た。押すな押すなの人集りの隙間から見ることができたが、夜の部でイルミネーションに浮かび上がるパレードがきれいだった(写真)。辛かったのはどこの会場でも超大音量の音楽で鼓膜が破れそうだった事だが、これはまず大音量でインパクトを与えておいてから、という風に感じられたが、私のトシではちょっと辛いな。



 2005年12月16日(金) 練習日
 ピアニストの田中麻紀さんに我が家へ来ていただいて練習をした。曲目はプレイエルのソナタイ長調 、フンメルのソナタニ長調 、シューベルトのしぼめる花の主題による序奏と変奏曲などで、いわゆるピアノ伴奏と言う言い方が似合うようなものではなく、共奏、或いは協奏と言った方がぴったりのような、ピアノと対話をする形態の音楽である。私はこのような音楽が大好きで選曲もこのような音楽が多い。田中さんの右手は素晴らしい。玉が転がるような音で早い動きの部分でも一つ一つの音が効率よく響いて非常にきれいである。また休憩の時に田中さんとの対話は楽しくて時間が経つのも忘れそうになる。ところで今年の冬は厳しい寒さが予想されるから今月の24日にコンサートが行われる尾瀬戸倉のロッジ長蔵小屋付近は大雪ではないだろうか。谷川岳の天神平では積雪が既に三メートルを超えているのだ。しかし何と言っても窓外に雪景色を見ながらのコンサートは素晴らしい。毎年コンサートに来る人たちと会うのも大きな楽しみになっている。雪道の運転は慣れているから心配はしていないが、安全運転でいこう。 ♪ベートーベンが洗礼を受けたのが17日であることから今日が誕生日ではないかと言われている。ベートーベンは臨終の時に「お芝居は終わった」という意味のことを言ったとか、これはレオンカバルロの歌劇「道化師」の最後でカニオが言うセリフ「 la comedia e finita 」も同じだ。我が最愛のテノール歌手マリオ・デル=モナコの歌の凄さは言うまでもないが、これを言った美声も未だに忘れることができない。



 2005年12月11日(日) Rawデータ現像ソフトSILKYPIX
 当ホームページに掲載する写真のうち、Rawデータで撮ったものはRawデータ画像処理ソフトSILKYPIXで現像しているわけであるが、そのSILKYPIXのホームページにKOIDESSIMOが紹介された(写真)。今までの銀塩フィルムでは現像、プリントという、核心的部分を不本意ながら人任せにすることしかできなくて、たいがいの場合出来上がった写真を見てはガッカリすることが圧倒的に多かった。ところがデジタルカメラではそれを自分で行うのだから、歓びは果てしなく大きい。この部分こそが私にとって最大の歓びになっているのである。一眼レフ・デジタルカメラが良い点は勿論これだけではないが、私の長い長いカメラとの付き合い方に大きな変化をもたらしたことは間違いない。これからも好きな写真をじゃんじゃん撮っていきたいと思っている。→ SILKYPIXのホームページ
土肥さんの写真 毎年北海道の標茶から冬到来の使者タンチョウの写真を送ってくれるアマチュア・フルーティストの土肥さんが今年もきれいな写真を送ってくれた。「いよいよ道東にも本格的な冬到来です。昨日、雪が降り、一面真っ白です。きょう、近くの集落(茶安別地区)を通ったら、タンチョウが集まってました。これから春にかけて餌を求めて、人里に出てきます。2005.12.10 土肥雅典 土肥さん、素晴らしい写真をありがとうございました!



 2005年12月10日(土) フランス音楽の夕べ
 昨日は恵比寿の日仏会館で催された「フランス音楽の夕べ 」でN響時代には並んで演奏していた仲間クラリネットの浜中浩一、ファゴットの霧生吉秀さんたちも交えて室内楽を楽しんだ。よく書くことであるが、アンサンブルの極意は自分を認めてもらう為には他人を認めること、これに尽きると思う(演奏上において)。演奏家には個性的な人が多く(存在が光り輝いているという意味で、この度合いが大きいほど面白い)、この「気むずかしい」人たちが集まって一つのことを行う場でのスリルと言おうか何と言おうか、この点が楽しいのだ。フランス語でアンサンブルと発音するEnsembleを、間違えても英語読みの「陰惨ブル」にしてはならない。これからもじゃんじゃんやっていきたい。クルマで行ったので打ち上げ会では一滴も呑めなかった事だけが残念だった。(終演後の一時・写真右下はピアニスト安川加寿子の娘さんで日仏音楽協会の金澤千鶴子さん)



 2005年12月7日(水) 30年来の友情・ユルンヤコブ・ティム氏
 チェロの奏者のユルンヤコブ・ティム氏がゲヴァントハウス弦楽四重奏団で来日している。5日に妻の結花と一緒に横浜のみなとみらい小ホールへ聴きに行ってきた。プログラムはモーツァルトの弦楽四重奏曲第十九番K465、ベートーベンの同第十一番、シューベルトの同十四番「死と乙女」。いつ聴いても素晴らしいアンサンブルに感激するが、今回は今までにも増して感激した。何というきれいな響きのアンサンブルだろ! 特にシューベルトの演奏が凄かった。メンバー全員が第一級の演奏家であるのは当然だが、同時に素晴らしい“音楽家”なのだ。音楽の真髄を聴いた思いがした。こういう演奏を聴くと身も心も洗われる思いがする。ちなみにユルンヤコブ・ティム氏は第一ヴァイオリン奏者フランク=ミヒャエル・エルベン氏の父親に師事した人である。一昨日に続いて昨日はそのゲヴァントハウス弦楽四重奏団が我が家からクルマで約15分の距離にある氷取沢小学校へ演奏に来たのだ。なんという粋な計らいをする小学校だろう!何という贅沢をする学校だろう!演奏の後、ティム氏を我が家へ呼んで1975年に初めて会ってから30年目の友情をかみしめながら、当ホームページのTechnical adviser山下博央さんも交えて楽しい食事をした。ドイツ語に堪能な山下さんのお蔭で普段は聞くことが出来ない貴重な話を沢山聞くことができ、興味津々だった。



 2005年12月5日(月) Chanson d'automne
 師走に入ったというのにこの辺りではまだ桜の紅葉が見られる。散歩の途中で赤くなって散った葉を見つけ、それを拾ってきて信楽でつくった自作の器に水を張って浮かべてみた。季節感があってなかなか乙である。四季が有ると言うことは素晴らしいことだ。一年中変化が無くてぽかぽか陽気だったらきっと体も気力もたるんじゃうだろう。詩も、和歌も、小説も、季節感がなかったらつまらない。大江千里が詠んだ「月みれば 千々にものこそ 悲しけれ、、」も生まれてはこなかっただろう。日本人が長寿なのも、もしかしたら四季の変化が体に与える刺激によって細胞の新陳代謝が旺盛になるからだと思ったりする。感受性も豊かになって、こういった振幅が優秀な演奏家を生み出すことに加担しているのかもしれない。これに似ているのが私の経済観念の無さだ。普段からお金もないくせに、たまに小金が入ったりするとわきまえもせずにすぐ使って後悔することになる。こういったことで一喜一憂する振幅からも同じ効果を期待できないものだろうか。できるとすれば私の長寿は間違いないのだけれど(極めてあやしい論理)。桜の葉を水に浮かべてみただけで、こんなことまで考えなくても良かったのかな。それよりも心を鎮めてJean-Claude Pascalの朗読でヴェルレーヌの詩 Chanson d'automne 秋の歌を聴きましょう。(上田敏の訳では「落葉」)



 2005年12月2日(金) 練習
 今月の9日に恵比寿の日仏会館で行われるコンサートの練習に出かけてきた。サンサーンスは昔から大好きな作曲家である。サンサーンスの音の世界は一種独特で私を惹きつけてやまないが今回のカプリスも実にステキな音楽である。よく書くことであるが、アンサンブルのおもしろさとは異なる個性がぶつかり合って一つの事を行うところにあるのだが、今回のメンバーもその点では申し分ない。クラリネットの浜中さんは眉がぴくっと動いただけでも何を言わんとしているのかが判るくらいの長いお付き合いだが、ピアノの佐々木京子さんとは今回が初めてだ。実に素晴らしいピアニストで本番が楽しみである。読響のオーボエ奏者浦丈彦さんとは回数は多くないけれど何回か一緒になったことがあるが一段ときれいな音になっていた。さて、この写真を見ていると思い出すことがある。それは私がまだ十代の日フィル時代のことだった。ある日のこと林りり子先生がオケの休憩時間に普段から良くする両手を腰にあてがったポーズでしげしげと私を眺めながら一体何を言うのかと思えば、「ねぇ小出くん、小出で良かったねぇ大出じゃなくて」。けだし名言と言うべきか、当り前と言うべきか。(左からクラリネットの浜中浩一さん、私、ピアノの佐々木京子さん、オーボエの浦丈彦さん 日仏会館にて)



 2005年11月28日(月) 中島啓江さん
 平成13年3月に閣議決定されて以来、全国的に市町村の合併が盛んに行われている。私はよくクルマで旅行するがカーナビ無しでも大体全国の主要な道路は暗譜?しているはずなのに、久しぶりで通ると道路標識が書き直されていて勘が狂ってしまうことが多くなってしまった。昔から馴染んだ由緒ある名前が無くなってしまうのは淋しいものである。そんななか御多分に洩れず岐阜県でも大垣市、上石津町、墨俣町の1市2町が合併することになり、新しくスタートをする来年3月を前に昨27日に大垣市民会館で「新世紀交流フェスティバル」と銘打ってイベントが行われて、そこへN響団友オケが出演してきたわけである。その中で熊沢辰巳という人が作った“ふるさとの歌”という交響組曲で中島啓江さんが歌ったのであるが、さすが、すごい人気で場内は中島さんが登場すると盛大な拍手で迎えていた。私もテレビで見て親しみを持っていたので休憩時間に楽屋に会いに行った。一緒に写真を撮ったあと、この写真を僕のホームページに出しても良いですか、と聞いたら「ええ、どうぞ!」とにこやかに答えてくれた。とても可愛らしい感じの人だった。



 2005年11月25日(金) 狂い咲き
 本来ならば3月から4月にかけて咲くボケの花、幾分勢いはないけれど、いつも通る散歩道にちゃんと咲いちゃってる。今咲いても来春もいつも通りに咲いてくれなきゃ淋しいから頼みますよ。木瓜の花ばかりではなく、どう見ても新芽じゃないかな、と思われる初々しい“新緑”も多く見かけるのだけれど、一体どうなってるんだろう。大体こういった平常でないことが多すぎるんじゃないのかな。
明日はN響団友オケの仕事で大垣へ行くことになっている。勿論どこへ行く時にもカメラ持参だけれど、今回の旅行中にはどんな被写体に巡り会えるのか楽しみだ。



 2005年11月24日(木) ヴェンツェル・フックスさん
 弘法大師空海を本尊とする鎌倉市手広の鎖大師青蓮寺で催されたコンサートでベルリンフィルの首席クラリネット奏者ヴェンツェル・フックスさんと初めて会った。1993年からベルリン・フィルの首席奏者で現在42才という働き盛りの人である。オーストリア生まれと聞いたので以前N響にウィーンから来ていたクラリネット奏者も同じフックスだったから関係があるのかを聞いてみたところ、即座に「僕は息子じゃないんだよ」と答えたところをみると、この質問はよくされるらしい。この日彼はモーツァルトのクラリネット五重奏を演奏したが、とても柔らかい音でダイナミック・レンジも幅広く、嘗てのウィーンフィルの名クラリネット奏者レオポルト・ウラッハを彷彿させるような演奏であった。また時として思わぬルバート(楽曲の一部分でテンポを微妙に変化させること)が現れたりしてスリリングな場面もあって楽しかった。息をのむようなピアニッシモの時に聴衆は“耳を皿のように”して聞き入っていた。お寺の本堂は音響が良いとは言えないとしても雰囲気はとても良いものだ。こういうのを私は「音響最低雰囲気最高」と、良い意味で言っている。終演後の打ち上げ会でも良く食べ、よく飲むとても気さくで楽しい人だった。(私はモーツァルトのフルート二重奏ニ長調を演奏した)



 2005年11月23日(水) 友利幸夫さんの器
 器が好きな私であるが、悪いことに良く通る目黒通りからすぐの工芸店「長縄」を知ってからは素通りできないことが多くなってしまった。困ったことになったものである。と良いながら、実は嬉しくてしかたがないのだけれど。豪快な器でお茶をいただきながらの店主との話も好き者同士だから楽しいことこの上なしだ。友利幸夫さんのことはよく知らなかったけれど、沖縄出身の若手の作家だと長縄で知った。最近の備前では若手がたくさん活躍しているようだ。この器はかねてから探していたサラダボールにちょうど良い思って買った。我が家の食卓を演出してくれる一員に加わったわけである。珍しさもあってこの新客はなにかと出番が多くなっている。使い込めば肌もしっとりとして深みが増してくるだろう。良い器は使うほどに育つから楽しいのだ。



 2005年11月21日(月) カルテットの練習
 来る11月23日に鎌倉の青蓮寺で行われるオールモーツァルトプログラムコンサートの練習のために伊皿子のN響練習所へ行ってきた。相変わらず狭いうえに旅行用の楽器ケースや衣装ケースなど大きな荷物が所狭しと置いてあり、まるで巣のような状態は少しもかわっていなかった。今回の相手はヴァイオリンが永峰高志さん、ヴィオラが佐々木亮さん、チェロが藤森俊介さんというN響現役ばりばりの連中で、佐々木さんは去年の5月に入団したばかりでトップで弾くという人だから、これはエッセンスを分けてもらえそうな面々である。さて、モーツァルトのフルート四重奏曲ニ長調はめちゃめちゃきれいだ。いつ演奏してもその美しさには参ってしまう。きらびやかに、或いはやさしく、まるで宝石をちりばめたように音楽が光っている。ここのところずっとヘインズを吹いている。木管のパウエルはさぞ私を待っていると思うのだけれど、まだ当分はこのままでいきそうだ。とにかくここ数年のヘインズの好調ぶりはすごく、配偶フルートになっている。演奏会当日はベルリンフィルの首席クラリネット奏者ヴェンツェル・フックスさんのクラリネット五重奏もあるので、楽しみである。



 2005年11月14日(月) けやき
 今の住所に来たばかりの頃にはまだ苗木同然だったこのけやき並木は発育が早くてもう随分前から見事なトンネルになっている。表通りから我が家は近いのだが、この並木道が好きなのでちょっとだけ遠回りしてここを通って帰る事が多い。さて、毎年今頃になるとすごい量の落葉になる。なにしろこれだけの量の葉が全部落ちるのだから掃いた直後にもう次の葉が落ちているくらいだ。落葉がある景色は好きだからいっそのことそのままにしておいたら良いのにと思ったりする。大体掃除する人が堪らない。落葉を焚く匂いも好きだ。今日、風呂上がりにその匂いがかすかにしみ込んだ肌着が気持ちよかった。石油製品が燃える匂いは嫌だが落葉焚きは何とも懐かしい匂いがする。青森市内にはきれいに色づくけやき並木があって、そこにはまるでカエデのように赤くなる木もあるので目を引かれる。酒田の米倉山居倉庫の風よけに一役買っているけやきも立派だ。一方けやきは木工品の材としてもすばらしい。我が家ではテーブル、座卓、椀、茶托、額縁などがけやきだ。特に好きなのはもちろん虎杢。



 2005年11月12日(土) 縄跳び
 散歩プラス縄跳び!こんなに健康に良いことはあるまい。先日、細くて適度の重さがある二重跳びにもってこいの縄を買っておいたのを初めて使った。いつもの散歩コースの途中約20分行ったところにあるプール広場まで行って、そこで跳ねた。若い頃は二重跳びを軽く3百回以上も跳ねた私だが、以来ウン十年ぶりでは如何せん悔しいけれど足元にも及ばなかった。でも後が気持が良いったらなかった。夕食時のビールも格段に美味しかったと言うわけである。私はもともとスポーツが大好きで野球以外はたいがいやった。特に好きだったのが水泳で、小学校一年の頃には当時住んでいた岡山県の西大寺町(当時)を流れる吉井川という幅が2,3百メートルの大きな川を往復していたくらいだ。中学時代には競泳もやった(自由形)。他にバスケットもやったし、毎晩10キロくらいの距離を走るのを習慣にしていた時期もあった。山登りも好きだしローラースケートやアイススケートは得意だし、スキーも大好き。きっとこれらが今の私のスタミナのもモトになっているのだろう。縄跳びはこれからはなるべく続けるようにしたいな、健康のためと、ビールを美味しく飲むためにも。



 2005年11月11日(金) 秋深し
 散歩の道もすっかり様変わりして冬の近いことを思わせる今日この頃だ。秋に紅葉する植物はイロハカエデ、ハゼ、コマユミなどのカエデ科、ツツジ科、ウルシ科、ニシキギ科、バラ科、ブドウ科と賑やかだが、紅葉が鮮やかに発色するには昼夜の寒暖の差が大きいことや水分、光などが深く関係するらしい。N響現役時代、今頃の時期はクルマで往き帰りする目黒通りの銀杏並木がきれいだった。でも毎年同じではなく、年によって綺麗だったり茶色くきたなく縮んだように枯れたりと様々であったが今年はどうなのだろうか。この近所では桜(写真)、ハナミズキ、少しだけどヤマブドウの葉が赤くなっている。イチョウも澄んだ綺麗な黄色に色づいてきている。そして心の中では例によってヴェルレーヌの詩「秋の日の、ヴィオロンの、ため息の、身にしみて、ひたぶるに、うら悲し」を呟き続けていて、、止まらないっ!



 2005年11月10日(木) 碑文谷の工芸店 長縄
 昨日は日フィル時代の友人達と会うために青山へ出かけたのだが、ちょうど良い機会だったので往き道にかねてから行ってみたかった「長縄」へ行ってみた。碑文谷の目黒通りからちょっと入った静かな一角にある焼き物屋さん「長縄」には写真のように私の好きな焼締めの器が所狭しと並んでいた。麻布の「桃居」もそうだが、ただ漠然と器を並べてあるのではなく、店主の厳しい目によって選ばれた作品で統一されいる。店主の趣味や考えなどがひしひしと伝わってくるのだ。私はこういうお店を発見すると嬉しくなってしまう。店主長縄さんとの話も楽しくて、随分長居をしてしまった。昨日買ったのは食器ではなくて可愛らしい青白磁の陶筥だった。いずれ「蒐集癖」に“出演”してもらわなきゃ。
 長縄を後にして友人達と会うために青山一丁目の約束の店へ向かった。それにしても都会というところは騒々しいな。いつ行っても街中が騒音に満ちてる。ここで働いたり住んでいる人たちに同情するよ。まあ、こんな事を感じるのもきっとトシのせいなんだろうけれど。それはそれとして友人達との食事はすごく楽しかった。会って話をしていると時間が経つのも忘れてしまう。あいにくクルマだったのでアルコールは飲めなかったけど。会話の中からは我々音楽仲間の最近の情報が沢山得られた。次回は来春に我が家でやろう、と約束して別れた。(写真は日フィル時代の友人で、左から私の隣がハープの野畑さん、トロンボーンの中村さん、オーボエの瀬川さん、ヴァイオリンの田中さん)



 2005年11月9日(水) ハリケーン、ウィルマ
 大型ハリケーン「ウィルマ」は米東部時間先月の24日の早朝に風速50メートル以上のカテゴリー3の勢力を保ったまま、米フロリダ州に上陸して妹が住むコーラールスプリングスの真上を通った。幸いにして家は何とか無事だったが、庭木は根こそぎやられてしまったと言う。昨日その写真が届いた。私はこの時「Googleアラート」に登録していたのでウィルマに関する情報は逐一把握していたが、全く気が気じゃなかった。なにしろ一時は風速が70メートル以上のカテゴリー5だったのだから。妹のところは6日間停電してガスも使えなくなり、コーラールスプリングスの木という木は全滅して「原爆が落ちたみたい」になったそうだ。これで終わった訳でもないのだろうから、これから先も心配だ。我等が地球号は今後どうなっていくのだろう。



 2005年11月7日(月) レッスンの後で
 久しぶりにトラヴェルソを吹いた。ヘンデルのソナタだったのだが、実に気持が良かったなぁ。レッスンの後で時間があったのでちょっと遊ぼうか、と言うことになってピアノで来た人にチェンバロを弾いてもらった。グレンザーとロッテンブルクの二本持っているうちのロッテンブルクの方をを吹いた。フルートとは違ってビブラートは基本的にはかけないし、運指も全く違うから緊張気味。このビブラートをかけないで音楽を表現する、と言うことはフルートばかり吹いている者にとっては至難の業だ、と改めて思い知る。楽器というものは、どんな楽器にしてもとにかく演奏してあげなくては響かなくなってしまうからチャンスがあった場合には今日のようにトラヴェルソもチェンバロもじゃんじゃん使うほうが良いのだ。チェンバロは鳥の羽根軸で作るプレクトラム(爪)の制作から調律に至るまで細やかな手入れを怠っていないだけに、今日みたいな日は喜んでくれたに違いない。微妙な息の入れ方など、フルート奏法の基本を思い起こすには絶好のトラヴェルソ、もっと普段から吹かなくちゃ。



 2005年11月3日(月) ヒエロニムス・ボスの樹男
 6年前に名古屋の美術館の売店で見つけた聖アントニウスの誘惑の小鳥の人形に続いて、今回は快楽の園の地獄の部分に画いてある樹男を見つけた。7月にウィーンでさんざん探して見つけることができなかった経緯があったので、今回箱根の彫刻の森美術館の売店で見つけた時にはうわぁ!あったぁ!と大喜びだった。本物の絵ではこの樹男の体内は居酒屋になっており、その様子が細かく描かれている。またそこに梯子がかかっていて尻に矢が刺さった黒ずくめの男が昇っているところが描かれている。まだまだ細かい部分があるけれど、そこまでは小さな人形では作れないのだろう。しかし二次元から三次元の世界へ飛び出して来る人形、よくぞ作ってくれるものだと思う。彫刻の森美術館の売店でボスの人形はこの他にもまだ数種類が置いてあったが、本家オランダのParastonにはボスだけでも13種類があるようだ。またParastonではボス以外でもブリューゲル、ダリ、ジェラール・ダビッド、クリムトなど、絵から飛び出した人形を多く作っていて興味深い。当ホームページ蒐集癖「快楽の園」の中にこの樹男が居る?ので、見つけてみては。興味がある方はParastoneのホームページからボスのページをご覧下さい。



 2005年10月31日(月) 上郷東音楽祭
 毎年私が住んでいる地元の上郷南小学校の体育館で行われている上郷東音楽祭も今年で16回目になった。今年は市の大会で金賞をとったという庄戸中学の吹奏楽部の演奏に始まり、荒川智美さんと古井一馬さんのピアノ独奏、続いて私も演奏させていただいた。古井一馬さんはフランクフルト市立音楽院で学んだという人で、スクリャービンやバルトークのソナタなど、素晴らしい演奏だった。東京芸大付属高校三年生の荒川智美さんは会場となった上郷南小学校の卒業生だそうで、ドビッユシーの映像から金色の魚などを弾いた。これからが楽しみな人である。最古参の私は桐朋音大卒のピアニスト、深井利枝さんとオールシューベルトというプログラムでセレナーデ、アヴェ・マリア、連祷に続いて名曲の「しぼめる花の主題による序奏と変奏曲」を演奏した。上郷東音楽祭が長く続くのも盛り上げてくれる人たちの努力と、これを支えてくれる聴衆の皆さんのお陰とだと思う。若い人たちのチャンスの場でもあるこの音楽祭、これからも末永く続く事を願う。



 2005年10月30日(日) ことば
 最近気になる「、、になります」
「なる」(広辞苑より)
現象や物ごとが自然に変化していき、そのものの完成された姿をあらわす。
無かったものが新たに形ができてあらわれる。
以前と違った状態・内容にかわる。

1)この商品はなんと希少価値ある、平安時代、およそ850年も前の壺になります。
2)大きさは高さ:約6.3cm、径:約6.5cm程度になります。
3)当店の商品は特に明記のない限り、すべてusedとなります。
4)1900年代前半に作成されました作品となります。
5)この商品は、なんと鎌倉時代の備前壺になります。
  などなど、、

、、になる前は何だったのかな。
“Yahoo!オークション” でよく見かける言葉でした。
  ↑
ついでに、、
“Yahoo!オークション”とかでよく見かける言葉でした。



 2005年10月28日(金) 晩秋
 秋だなぁ、と思う今日この頃。壊れていた万歩計を買い替えたので、その試しというわけでもないけれど、片道2キロ弱のところを往復歩いて買い物に行った。歩数は6000歩少々とたいした数字でもなかったが、行き帰りの道中はそこいらじゅうが秋で気持ちが良かった。毎年今頃になると中学の時に国語の先生が教えてくれたヴェルレーヌの詩 Chanson d'automne「秋の日の ヴィオロンの ため息の 身にしみて ひたぶるに うら悲し」を先生の顔と共に懐かしく思い出す。そう言えば山形の羽前千歳にある実家に行くと箪笥の奥の更に奥に巻物の過去帳がしまってあるのだが、それを紐解くと平安前期の歌人大江千里の名が書いてある。古今和歌集193、小倉百人一首23番「月みれば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど」」の作者だ。小学校の時にこのことを知って凄く嬉しい気持になったものだが、これ、本当だろうか。桜の葉が赤く染まってきれいだった。この枯れて赤くなった桜の葉2〜3枚を水を張った自作のドラ鉢に浮かべるとなかなかいけるのだ。秋は一番好きな季節だったのだけれど、なんとなく淋しく感じるようになったのは、これもトシのせいだろうか。いままで青かったねこじゃらしもいつの間にか白く枯れ、そよ風にゆれてきれいだった。(写真は通称ねこじゃらしのエノコログサ Nikon D70 AF MICRO NIKKOR 105mm 1 : 2.8D 手動で撮影)



 2005年10月26日(水) シューベルト
 あぁ、このDis!(写真1の赤丸)。シューベルトの “しぼめる花”によるフルートとピアノのための変奏曲 D 802 - op.post.160 の曲中、第3変奏の最初の繰り返しから数えて5小節目に出てくる音である。この変奏はこの曲中終楽章を除けば唯一の長調によって書かれており、若者の恋心を余すところなく歌い上げる美しい楽章である。が、しかし時として長調の音楽はプッチーニのオペラ蝶々夫人の中で歌われる「ある晴れた日に」のように、後に自ら命を絶つ運命も知らず幸せそうに歌うアリアのように短調よりも悲しい内容を含んでいるものなのである。もう随分昔のことになるけれどBreitkopfやInternational版にかわってBärenreiterから原典版が出るに及んで、それまではH(写真2のX)で演奏していた音が、実はDis(写真1の赤丸)であった事を知ってどんなに驚き、嬉しく思ったことだろう。えっ?本当はこうだったのか!と非常に感激したことが忘れられない。音程がたったの3度(?)あがっただけでこんなにも曲想がかわってしまうのが信じられない思いがした。以後、私はこのDisを吹きたいがためにこの曲を演奏したいと思っているくらいなのである。さて、今年中にこの名曲を2回演奏する。これはシューベルトの歌曲集「美しき水車小屋の娘 」D.795 - Op.25 の第18曲Trockne Blumenの主題によっている。さすらいの旅に出た粉引き職人の若者が美しい水車屋の娘と出会って恋におちるが、失恋して身を投げる物語は「彼女が僕にくれた花たちよ、おまえたちを僕と一緒に墓の中にいれてもらおう、、」という言葉で始まるW.Müllerの詩である。暗く、もの悲しい前奏に始まるこの曲は各変奏の後半で僅かな希望を与えられて長調になるけれど、しかし再び悲しい主題に戻ってしまう。シューベルト自身があまりにも悲しいと思ったからかどうか、終楽章では明るいマーチ風のAllegro(愉快な、陽気な、生き生きとした)でお終わるのが救いのように思えるのである。思えば初めてこの曲を吹いたのが1967年で、私にとっては最初のリサイタルの時であった。以後今までに一体何回吹いてきただろう、大好きな曲である。(音名はドイツ語で表記した)



 2005年10月23日(日) 川淵直樹さんの器
 つくづく私は焼き物が好きなのだと思う。この器、見れば見るほどに気に入ってくる。気取らず、威張らず、それでいて存在感に溢れている。高さ13センチあまりの南蛮焼締タンブラーだ。さて、食事はエサではないのだから気に入った器で楽しく食べたいし、雰囲気も大切にしたいと常々思っている。食事は一日三回の大切な時間であるから、その大切な一時を演出する食器にこだわるのは当たり前だろう。だから食器に投資?するのはまったく贅沢な事だとは思っていない。高かろうが安かろうが値段じゃない、惚れた器で美味しくいただきたいのだ。昨日は西麻布の和食器店「桃居」で催されていた川淵直樹さんの個展の最終日に行って、この写真の器を買った。最終日だった。残り物に福ありとはよく言ったものである。早速夕食の時にビールを注いでみた。肌が生き生きと潤い、きめ細やかな泡が盛り上がって美しく、実に美味しかった。 [桃居のホームページ]



< 2005年10月22日(土) 不気味なWilma
 散歩は気持ちの良いものだけれど、秋の夕方の散歩はまた格別である。今年も空が高くなって馬が(人も)肥える季節がやってきた。最近は本当によく眠るし、よく食べる。これは注意しなけりゃいけない。ところで妹が居るフロリダが心配だ。史上最強のハリケーン・ウィルマが不気味が動きをしておりフロリダ州に非常事態宣言が出ている。日本の台風の場合は最大風速が秒速17メートル以上のもの言うが、ハリケーンは秒速33メートル以上のものだ。これがカテゴリー5となると最大風速が70メートル以上のものだそうだが、ウィルマは何と一時は78メートルに達したということである。この時の中心気圧が882ヘクトパスカルだったと言うから背筋が寒くなる。しかしこれで驚いてはいけない。一説によるとやがて風速200メートルのハリケーン(台風)もあり得るとのことである。地球の温暖化が言われているが、一部ではフォトンベルトが原因ではないかとも言われている。正しい情報が知りたいと思うのは私だけではないだろう。(写真は近所を散歩中に写したもの)



 2005年10月17日(月) 出雲の多々納弘光ご夫妻
 15日から22日までの8日間、銀座8丁目の諸国民芸店たくみで出雲出西窯展が催されているが、そのなかで「 板締め染と多々納夫妻の仕事」として多々納弘光氏(陶芸)と夫人の桂子さん(藍染め)の作品が展示されているので出かけてきた。私と多々納ご夫妻とはもう長い長いお付き合いである。多々納弘光氏は昭和22年に5人の熱血漢が集まって開いた出西窯(しゅっさいがま)のメンバーの一人で陶芸界の超ベテラン作家であるが、その出西窯も3年前に若い世代に代替わりした。以後は自宅に工房を構えて自由な作陶をしている多々納氏である。染織家の桂子夫人は一反の畑を持ち、自ら栽培した綿を紡いで染めるという徹底した仕事ぶりで、最近幻の藍染めと言われている「板締」の技法を130年ぶりに復活させて山陰日報紙でも紹介され、話題になっている人である。ご夫妻は根っからの手仕事人で、その一途な仕事ぶりは深く民芸運動の志に根ざしている。これから先も益々良い仕事ができるようにお二人の健康を願ってやまない。私は角蓋物と藍染の絹で織り上げたマフラーを購入し、ハンドルを持つ手も軽くルンルン気分で帰ってきた。



 2005年10月15日(土) 明日也
 イタリアのヴィチェンツァにリュートの勉強で留学している息子の明日也が一時帰国している。昨日は鎌倉の一茶庵へ明日也大好物のソバを食べに行った。彼は小さい頃から一度も食べ残したことはないくらいソバが大好きなのだ。それにしても一茶庵のソバはいつ食べても美味しい。今月の2日に行ったばかりなのに何とも贅沢なことである。夕食は母と一緒につくし野のびっくり寿司へ行った。いつもは昼時に行くのでランチメニューを食べるのだけど、昨日は好きなネタをお好みで握ってもらった。ネタも新鮮、握り方も上手でリーズナブルな値段は有り難い。明日也はイタリアではありつけない美味しい寿司に終始感激の面持ちだったが、月末にはイタリアへ帰ることになっている。岡田精糖(阿波和三盆糖)の岡田和廣さんの父上は「死ぬまでに後何回食事が出来るかを考えたら、不味い料理を食べた時には大損をした気分になるよ」、とよく仰っていたが、けだし名言だと思う。私もこのトシになってこの言葉の意味をじわっと感じるようになってきたみたいだ。



 2005年10月10日(月) 西照寺なむなむコンサート
 ピアニスト田中麻紀さんとは8日に静岡県金谷市の西照寺で行われた「ナムナムコンサート」が初めての共演だった。田中さんは04年11月27日に川崎のミュー座で行われたトーマス・ティム(ベルリンフィルのヴァイオリン奏者)とのリサイタルでのすばらしい演奏を聴いて以来いつか一緒に演奏して欲しいと思っていたピアニストであったが、今回やっと実現できたわけである。フンメルのソナタやシューベルトの変奏曲などピアノとの対話が楽しい曲を選んだが、予想通りの結果だった。実に素晴らしいピアニストである。本堂一杯になったあたたかい聴衆に囲まれて素晴らしい雰囲気のコンサートになった。田中さんとは12月24日に尾瀬戸倉のロッジ長蔵でも共演することになっている。西照寺は庫裏の建てかえや本堂の修理などで4年ほど間があいて2001年9月29日以来であった。住職を初めお寺の皆さんは優しい人ばかりで、ほのぼのとした気分で帰ってきた。 今日は晴れる日の特異日であるはずの体育の日だから山伝いに歩いて鎌倉へ、そうして一茶庵で鴨南ソバを、といきたいところだったが生憎の雨模様で断念せざるを得ない。30日に演奏することになっているシューベルトの「しぼめる花、、」を練習しよう。(写真は西照寺の本堂で行われたコンサートの模様)



 2005年10月5日(水) 藤田日出男著書の続報
 9月30日に書いた日記の続きです。
藤田日出男の新著 『あの航空機事故はこうして起きた』(新潮選書)について、著者が語っていました。

■ 航空機事故に遭わないためには
日本でもこのような安全情報が公開され、そのランキング争いで各社が競争するようになることが望まれます。
■ 私は航空機事故の実態をできるだけ分かりやすく皆さんに知っていただくことで、より安全な航空会社・航空機を選ぶ習慣が生まれるようにお手伝いできることを希望しています。
[航空機事故に遭わないためには、の全文を読む]
[『あの航空機事故はこうして起きた』を購入する]



 2005年10月2日(日) 鎌倉散歩
 気持ちの良い季節になってきたし運動不足になってはいけないからと、久しぶりに山道を歩いて鎌倉へ行こうという事になって出かけた。実に気分爽快だった。写真は道程半分くらいの所で三浦半島独特の凝灰質泥岩が露出している場所。ここに腰掛けてお弁当を食べるポイントとなっているところだが、しかし昨日はここを通過して北条義時が建立した大蔵薬師堂をもとに1296年に北条貞時が開山したという覚園寺の近くに下りた。あとはアスファルトの道を行く。鎌倉宮を通りかかった時にそこにあった店でルチル・クォーツ(金紅石)のブレスレットを買ってしまった。これは知らなかったがどうやら最近流行っているらしい。以前新日本フィルのファゴット奏者河村幹子さんと共演した時に彼女は水晶のブレスレットをしていた。水晶からオーラやエネルギーを貰っていると言うのである。それを聞いて以来私も真似をしてあやかってきたわけだ。今後はルチル・クォーツだから更なる効果を期待したいのだが。(他人には秘密にしておいて教えたくない。でもホンネは半信半疑、、)良かったら河村さんに教えてあげなくちゃ。店を後にしてそこから「好きなお店」で紹介している一茶庵へと向かった。一茶庵は何ヶ月ぶりだったろうか、ヨーロッパへ行っているころから蕎麦に飢えていたので大満足だった。土曜日ということもあって小町通りは人出で賑わっていた。



 2005年10月1日(土) 楽しい練習
 ピアニストの田中麻紀さんと来る8日に静岡県金谷市の西照寺で行われるコンサートの一回目の練習をした。フンメルのソナタニ長調は久しぶりだ。フルートとピアノの右手が織りなす明るい色の絨毯のような音楽は本当に楽しい。いわゆるピアノ伴奏ではない、こういったピアノと対話をするような音楽が私は大好きである。シューベルトのピアノ曲、テーマと変奏曲変ロ長調 ( D 935, Op. post 142, Nr.3 ) はピアニストからひんしゅくを買わないようにしなければならない。私は綺麗な音楽だからやりたい、と言うだけの理由でフランクのヴァイオリンソナタなどを演奏するなんてことは決してしないように心がけている。何故ならばヴァイオリンの名演奏に勝る演奏を表現能力の異なるフルートで出来るわけがないと、堅く信じているからだ。(私にとって名曲を冒涜してはならないと思う曲は他にもたくさんある)しかしシューベルトが好んだロザムンデのテーマによる変奏曲は今度こそ、と思いながら既に何回か挑戦している曲である。




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