平成18年第2回定例会 一般質問内容(詳細)

伊沢勝徳議員

 次に,少子化対策としても有効と考える認定こども園についてお伺いいたします。
 従来から,乳幼児を対象とした施設には,親の就労の有無にかかわらず,3歳から小学校入学前の幼児を対象として1日4時間の教育を実施する幼稚園と,親が共働きなどで家庭で育てられないゼロ歳から小学校入学前の乳幼児を対象として保育を実施する保育園とがあります。
 しかし,現在,保育園の待機児童が全国で2万3,000人に上るなど,都市部を中心に保育要求が高まり,その拡充が求められております。その一方で,私自身,子育て世代であり,地域の要望をお聞きする機会が多い中で,子供を保育園に通わせている親から,できれば幼児のうちから教育を受けさせたいとの声も耳にしております。また,都市部以外では,児童数の減少により幼稚園や保育園の既存施設の維持さえ困難になってきており,幼保一体の効率的な経営などが求められております。
 このように,乳幼児を対象とした施設に対する親や地域のニーズが多様化している中,間もなく就学前の子供に関する教育,保育等の総合的な推進に関する法律,いわゆる認定こども園についての法律が成立の見通しとなっております。
 この認定こども園は,親の就労にかかわらず,ゼロ歳から小学校入学前の児童すべてを対象に幼児教育,保育を一体的に提供し,さらに地域のすべての子育て家庭に子育て相談や親子の集いの場を提供する施設であります。
 現在,我が国にとって最大かつ緊急の課題である少子化対策は,今まさに生活している子供たちをどのように育て,そしてその親をどのように支援していくのかということも重要でございます。認定こども園は,幼保の完全な一元化ではありませんが,私は,幼児教育と保育を一体的に提供し,さらに地域における子育て支援を実施する施設として,また少子化対策としても,その果たす役割は大きいと期待しております。
 そこで,今回の法律の制定を契機に,本県の現状を踏まえ,少子化対策の一環として認定こども園の役割をどのように認識し,また,今後,県としてどのように推進していこうとしているのか,保健福祉部長にお伺いいたします。

鈴木 保健福祉部長
 次に,認定こども園についてお答えいたします。
 小学校入学前の子供の教育と保育を担っております幼稚園と保育所につきましては,近年,それぞれの制度について課題が指摘されているところでございます。
 幼稚園におきましては,対象年齢が満3歳以上の子供とされていることや教育時間が短時間であること,夏休みなどの長期休業日があることから,両親が働いている場合は利用しにくいことなどにより,入園児童が定員に満たないところが生じてきております。
 一方,保育所につきましては,保護者の就労等の入所条件があり,就労を中断した場合に利用できなくなることや,一部の地域においては待機児童が出ていることなどの問題があります。
 このような中,就学前の子供に関する教育,保育等の総合的な提供の推進に関する法律,いわゆる認定こども園制度が,現在,国会で審議されているところでございます。
 認定こども園のメリットといたしましては,保護者の就労の有無にかかわらず利用でき,多様な働き方に柔軟に対応できるようになることであります。また,保育所の特徴である家庭的雰囲気の中での保育に加え,学校教育法に掲げる幼児教育が受けられるようになり,社会性や自立心をはぐくむ上での効果が期待されております。さらに,幼稚園の余裕保育室を活用することで保育所待機児童の解消が期待できることなどから,これまでの枠組みでは解決できなかった課題に対応できる少子化対策として,有効な制度であると認識しております。
 なお,認定こども園としては,4つの類型が示されております。
 1つには幼稚園と保育所が一体となって運営するもの,1つには幼稚園が保育所機能をあわせ持つもの,1つには保育所が幼稚園教育を行うもの,1つには認可外保育施設などが実施するものであり,地域の実情に応じて柔軟に対応できるものと考えております。
 県といたしましては,子供の利益を第一に考え,適切な保育,教育の質を確保した上で,できる限り多くの施設を認定こども園として認定してまいりたいと考えております。

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