平成18年第2回定例会 一般質問内容(詳細)

伊沢勝徳議員

(質問前に)
 自由民主党の伊沢勝徳でございます。
 私は,前回の県議会議員選挙におきまして,初めて県民の負託をいただき,歴史ある茨城県議会の一員として,県政発展のため尽力する機会をいただきました。この間,微力ではありますが,山積する県政の課題に対し,全力で取り組んでまいりました。
 この本会議におきましても,一度目の登壇では若者に夢を与える政策を,二度目の登壇では女性を中心とした施策などについて質問をしてまいりました。今回,この任期中最後の登壇になると思いますが,本日は,大きな課題である少子高齢社会に対する課題として,高齢社会への対応,また,今いる子供たちをどう育てるかなど,質問をさせていただきます。
 知事初め,教育長,関係部長におかれましては,高齢者を初め,県民すべての皆様に夢と希望に満ちたメッセージを与えていただく御答弁をお願い申し上げます。


(質問)
 まず,最初に,理想とする健康長寿社会の姿について,知事にお伺いいたします。
 現在,本県における65歳以上の人口は約57万人で,総人口に占める割合,高齢化率は19%を超えております。高齢化率が14%を超えると高齢社会と呼ばれますが,今後,団塊の世代が高齢期を迎える平成27年には,高齢化率は25%を超え,県民の4人に1人が高齢者となる超高齢社会の到来が予測されております。
 これまで,超高齢社会の到来を言及する場合,老人医療費や介護保険給付費の増加,年金制度の破綻など社会保障制度の影響などが強調されてまいりました。確かに,高齢化の影響を受け,国民医療費の3割が老人医療費で占められており,介護保険の利用者も制度発足当初の2倍以上となっているなど,既に,医療,介護など社会保障制度への影響が見られます。
 しかし,見方を変えますと,超高齢社会は,だれもが長生きできる長寿社会でもあります。高齢者が人口の多くを占める社会だからこそ,我々若い世代も,高齢者とともに明るく活力ある長寿社会を築いていかなければなりません。そして,明るく活力ある長寿社会とは,高齢者一人一人が夢と希望と生きがいを持てる社会であり,その主役となれるような社会でなければなりません。
 具体的には,高齢者が,いつまでも健康で仕事やボランティアなどの社会活動を続けながら,生きがいを持って暮らせるような社会だと思います。
 私は,高齢者が主役となり,若い世代とともに明るく活力ある長寿社会を築くためには,高齢者を社会的弱者として大切にケアしていくという考え方だけではなく,長い人生経験と多くの知識と知恵を持っている高齢者が,地域社会にとって貴重な一員であり,財産であることを改めて再認識し,そのような認識のもと,高齢者が長寿社会の中で活躍できるような施策の展開が必要だと考えます。
 県では,本年3月に第3期いばらき高齢者プラン21を策定いたしました。このプランでは,高齢者が生き生きと健康で暮らせる長寿社会の構築を目標としておりますが,このプランを策定するに当たり,高齢者に求める役割と今後の理想とする健康長寿社会の姿について,知事にお伺いをいたします。
 次に,第3期いばらき高齢者プラン21の重点課題の一つとして掲げられた,介護予防と健康づくりについてお聞きします。
 このプランでは,明るく活力ある超高齢社会の構築と高齢者の尊厳を支えるケアの確立など,高齢社会をめぐる課題に対応していくため,本県が目指すべき基本的な政策目標を定め,その実現に向かって取り組むべき3本の施策の柱と8つの重点課題を設定してあります。
 私の周りにも,多くの高齢者がいらっしゃいますが,常々,御指導と温かい励ましをいただいております。地域の知恵袋である高齢者の皆様から受ける助言は,長い人生経験に裏打ちされた言葉であり,大いに参考になり,私自身多くの勇気をいただいております。
 また,最近の高齢者の方は,70歳を過ぎても,多くの皆様が御商売や農作業に従事したり,地域の防犯活動に参加するなど,若い世代以上に元気に社会活動に参加いただいております。
 私は,これからの超高齢社会を迎える中で,高齢者の皆様に,いつまでも仕事やボランティア活動など地域社会で生きがいを持ちながら御活躍をいただき,我々若い世代を御指導していただきたいと思っております。そのためには,高齢者の方々に,いつまでも健康で生き生きと生活を送っていただくことが重要であると考えます。
 第2期プランでは,介護サービス基盤の整備が施策の柱のトップとされておりましたが,今回の第3期プランでは,健康づくり,生きがいづくりが施策の柱のトップとして掲げられ,そのための重点課題である介護予防と健康づくりにおいて,さまざまな施策が実施されようとしております。これは,明るく活力ある長寿社会を構築するために,介護予防と健康づくりが何より重要であるとの県の姿勢のあらわれだと感じております。
 また,本年4月から全面的に施行された改正介護保険法では,地域密着型サービスの創設などの新たなサービス体系の確立などとともに,予防重視型システムの転換への見直しが行われました。介護保険における介護予防を推進していくためには,保険者たる市町村の役割は重要であります。
 その一方で,地域間格差は,市町村間の保健福祉の分野においても広がっており,国と市町村の潤滑油であり,市町村への指導助言を含めた支援を行っていく県の役割も,ますます重要になってくると思っております。
 県では,これまで,介護予防や健康づくりのため,シルバーリハビリ体操の普及や独自のヘルスロード事業の推進,健康な歯を守るための6424運動などを行ってきましたが,今後,明るく活力ある超高齢社会を構築するために,必要な介護予防と健康づくりについて,市町村への支援を含め,どのように取り組んでいくのか,保健福祉部長にお伺いいたします。

橋本知事
 伊沢勝徳議員の御質問にお答えいたします。
 理想とする長寿社会の姿等についてお尋ねをいただきました。
 今後の理想とする健康長寿社会の姿といたしましては,すべての高齢者の方々が,いつまでも健康で,安心して生き生きと暮らせる社会を考えているところでございます。
 具体的には,高齢者の方々が,働きたい場合に仕事に従事できますことはもとより,希望によってボランティアなどの多様な社会活動に取り組む,あるいは趣味,スポーツなどを存分に楽しむといったように,それぞれが生きがいを感じながら生涯を送れる社会,あるいはまた年金や医療,リハビリ,介護など高齢者の生活を支える体制が整っており,高齢者が安心して暮らせる社会,さらには,健康が第一でございますので,ヘルスロードを活用したウオーキングや自分に合った効果的な健康体操など,自主的な健康づくりにいつでも取り組めるような環境が整った社会,そのような社会を思い描いているところでございます。
 次に,高齢者に求める役割についてでございます。
 少子高齢化が急速に進展しておりますし,一方で,最近では,同じ年齢でも,かつてと比べれば精神的にも肉体的にも数歳若返っているということが言われておりますので,意欲のある高齢者の方々には,大いに社会に貢献していただくことが重要ではないかと考えております。
 まず,高齢者は,地域社会にとって,御指摘のように貴重な一員であり,財産でありますので,引き続き働く意欲のある方には,長年培ってきた豊かな知識や経験を有効に生かして,元気に仕事に励んでいただきたいと思っております。
 特に,今後,団塊の世代が大量に退職する2007年問題などもありますので,技術の継承や人材の育成などに従事され,若い世代に高齢者の持つ知識やノウハウを引き継いでいただくことが,大変重要ではないかと考えております。
 さらに,何か社会に奉仕したいという方々にありましては,福祉,青少年の健全育成,まちづくりなどさまざまな分野で,現役時代にはなかなかかなわなかったボランティア活動や地域に伝わる伝統文化の継承活動など,地域社会の継続,活性化のために大いに活躍していただきたいと考えております。
 また,3世代同居に代表されますように,高齢者が,知恵や経験を生かして家族のよき相談相手になったり,あるいは孫の面倒を見たりして,家族を支えていく役割を担うことも大変重要ではないかと考えております。
 さらに,役割という概念とは少し違いますが,今後の日本の高齢社会を見据えた場合,高齢者の健康ということは極めて重要になってまいりますので,ぜひとも健康づくり,介護予防,認知症予防などのための活動に取り組んでいただきたいと考えております。
 いずれにいたしましても,高齢者の方々に健康で生きがいのある人生を送っていただけるような環境づくりに力を入れてまいります。

鈴木 保健福祉部長
 介護予防と健康づくりへの取り組みについてお答えいたします。
 今後,明るく活力ある超高齢社会を築いていくためには,議員御指摘のとおり,介護予防と健康づくりへの積極的な取り組みが重要であると認識しております。
 まず,介護予防事業を担っている市町村への支援についてでございますが,今年度においては,地域包括支援センターの職員に対するマネジメント技法に関する研修や,市町村の介護予防事業の担当職員に対する事業の企画,実施,評価方法等に関する研修などを実施してまいりますほか,新たに介護予防の推進方策について検討を行う委員会を設置し,市町村において効果的な施策が講じられるよう支援をしてまいります。
 さらに,県といたしましては,本県独自のシルバーリハビリ体操指導士を今後10年間で約1万人養成するとともに,リーダーパワーアップ研修やエキスパート研修といった食生活改善推進員のレベルアップを図る研修を充実させるなど,介護予防事業を推進する人材の確保に努めてまいります。
 次に,健康づくりの取り組みについてでございますが,健康づくりのためには運動と食事が大変重要なことから,引き続きヘルスロードの整備を推進するとともに,今年度から新たに,ヘルシーメニューの提供や栄養成分表示などを実施する飲食店やスーパー等の協力を得て,食環境の整備を推進してまいりたいと考えております。
 また,今年度,茨城県歯科医師会館に開設された8020・6424情報センターを拠点に,高齢者の口腔ケアに関する研修会や歯科保健ミニ講座などにより,県民に対し積極的に情報を発信してまいります。
 さらに,来年11月には,高齢者の文化とスポーツの祭典であります第20回全国健康福祉祭いばらき大会を本県で開催いたしますことから,この大会を契機といたしまして,高齢者の健康づくりなどへの機運をなお一層高めてまいりたいと考えております。
 県といたしましては,市町村が行う介護予防事業に対して支援を行うとともに,健康づくりを全県的な運動として展開するなどして,高齢者の方々が要介護状態にならないための取り組みを進めてまいりたいと考えております。

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