平成17年第3回定例会 一般質問内容(詳細)

伊沢勝徳議員

 次に,土浦市の市街地整備についてお伺いいたします。
 今さら私が申すまでもありませんが,中心市街地は,古くから商店街やデパートなどの大型商業施設,役所等の公共施設や銀行などの業務系の施設,住民の居住施設などの都市機能が集積し,しかも,長い歴史の中で,その地域の文化,伝統をはぐくんできました。そして,長い間,住民や事業者にとって,まさにまちの顔でした。中心市街地のにぎわいはまち全体のにぎわいを連想させ,その地域のにぎわいのシンボル的な場所でございました。
 しかし,近年のモータリゼーションの進展への対応のおくれや,役所,病院等の公共施設や大型商業施設の郊外移転などから,中心市街地の空洞化が進んでおります。
 私の住む土浦市の中心市街地である駅前も例外ではありません。つくば研究学園都市の発展の影響を受けたことなどもあり,西友,丸井の大型商業施設の閉店や東武ホテルの撤退,さらに商店街の空き店舗や駐車場などの低,未利用地の増加など,その空洞化は深刻な状況にあります。
 さらに,本年8月開業いたしましたつくばエクスプレスの影響も少なからず受け,その状況は厳しさを増すと考えます。
 土浦駅前については,中心市街地としての活力を取り戻すため,特に早急な対策が必要であると考えます。幸い,土浦駅西口においては,市街地再開発事業が実施され,平成9年10月にイトーヨーカ堂をキーテナントとした再開発ビル,ウララがオープンし,若干ではありますが,駅前にふさわしい高度利用とにぎわいをもたらしてくれました。
 さらに,現在,土浦駅前の北地区におきましては,土浦市を施行者とする市街地再開発事業が計画されており,来年度の都市計画決定及び国庫補助採択に向け,関係者が努力されているところでございます。
 また,既に新聞報道されているとおり,この再開発ビルには,土浦市の図書館が入居する予定になっております。土浦市には多くの高等学校があり,既にウララに入居している県の生涯学習センターとの相乗効果により,かつてのように,多くの若者でにぎわうまちの姿を取り戻してほしいと考えております。
 そこで,土浦駅前のこのような状況を踏まえ,土浦駅前北地区再開発事業の今後の見通しと県の支援策について,土木部長にお伺いいたします。
 
 次に,神立駅周辺の整備についてでありますが,土浦市及びかすみがうら市の境界近くに位置し,周辺には商業地域や,既に企業誘致が完了し,工業用地としての土地利用が確立している土浦・千代田工業団地などが存在し,将来的には地域の中心的な機能を果たすことが期待できる地域だと考えております。
 しかし,神立駅周辺は,道路が狭い上に非常に入り組んでおり,また,通勤,通学などで多くの方が駅を利用するにもかかわらず,駅舎や駅前広場が狭いなど,駅周辺の都市施設の整備が不十分な地域と言えます。そのため,この地域は,住民の方々からも長い間,駅の橋上化を含め,両市の玄関口にふさわしい駅前の整備が求められてきました。
 現在,この地域においても,にぎわいと魅力ある都市拠点の形成を目指して,土地区画整理事業を活用し,駅前広場や道路などの都市施設の整備が進められようとしております。
 そこで,神立駅周辺のこのような状況を踏まえ,神立駅西口土地区画整理事業の今後の見通しと県の支援策について,土木部長にお伺いいたします。

三浦 土木部長
 土浦市の市街地整備についてお答えいたします。
 初めに,土浦駅前の再開発事業についてでございます。
 土浦駅前北地区の市街地再開発事業につきましては,議員御案内のとおり,土浦市が事業主体となって,国鉄清算事業団用地を中心とする約1.1ヘクタールの敷地に,市立図書館や住宅などを核とする再開発ビルを建設しようとするもので,昨年度,土浦市が基本計画を取りまとめております。
 今後は,今年度中に推進計画を策定して,関係者の合意形成に努め,平成18年度の都市計画決定が予定されております。その後,平成20年度を目途に工事に着手し,平成22年度のオープンが見込まれているところでございます。
 県といたしましては,この事業が土浦市の中心市街地の活性化にとって大変重要な事業であると考えておりますので,積極的に支援してまいりたいと考えており,平成18年度の国庫補助事業新規採択を強く国に要望いたしますとともに,県の助成制度である市街地再開発事業費補助の適用についても検討してまいります。
 
 次に,神立駅周辺の区画整理事業についてでございます。
 同事業につきましては,平成14年に,県,土浦市及び当時の千代田町,霞ヶ浦町において,神立駅周辺整備連絡調整会議を設置し,事業化に向けた協議を重ね,本年3月に,土地区画整理事業による市街地整備の計画案を取りまとめたところでございます。
 この事業によりまして,駅前広場や県道牛渡馬場山土浦線などが拡幅整備され,道路交通環境が改善するとともに,駅前にふさわしい土地利用の促進が見込まれているところでございます。
 今後の見通しについてでございますが,まず,事業主体の両市においては,本年末までに事業予定区域を含む周辺約5ヘクタールの現況測量に着手することとしております。その後,関係地権者及び関係機関との合意形成に努め,区画整理事業の都市計画決定などの手続を経て,平成19年度ごろに事業着手の見込みとなっております。
 県といたしましては,この事業が両市の発展にとって重要であることから,積極的に支援してまいりたいと考えており,国庫補助事業の新規採択を国に強く要望いたしますとともに,県の助成制度である市町村等土地区画整理県道支援事業費補助の適用についても検討してまいります。

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