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平成16年第1回定例会 一般質問内容(詳細)![]() |
伊沢勝徳議員 |
県営野球場の県南地区への整備について、教育長にお伺い致します。 スポーツは、心身ともに健康な生活を営む上で不可欠であり、活力ある健全な社会の形成にも大きく貢献するものであります。 また、競技スポーツは、青少年を初め多くの県民に夢や感動を与えるとともに、県民のスポーツへの関心の向上や生涯スポーツの振興にも大変寄与しているところであります。 特に野球は、チームプレーから生まれる連帯感や世代間交流など、教育的な意義は多大なものがあります。さらには、世代や性別を問わず、幅広い階層に親しまれているスポーツの1つであることから、生涯スポーツ社会の実現にも重要な役割を担っており、地域社会の中で有する意義は、大変大きなものがあります。 このような観点から、地域住民が自主的、主体的にスポーツに親しめるよう、公共施設を中心に、身近に活動できる場を整備し、その充実を図ることは、大変重要であると考えます。 しかしながら、県内の野球場施設の整備状況を見ますと、地域により偏りがあり、最近では、茨城県高等学校野球連盟においても、野球場が狭いこと、そして整備された観客席もなく、全校生徒の応援が困難であることなど、様々な理由から、県南地区での大会開催について再検討しているということも聞いております。 歴史と伝統のある高校野球大会が県南地区から撤退となりますと、極めて残念なこととなります。 近年の県南地区における野球競技の活躍は目覚ましいものがあります。高校野球界においては、先に取手二高が夏の全国大会を、最近では、土浦市の常総学院が、春の選抜大会と夏の全国大会を制覇しましたことは、記憶に新しいところであります。とりわけ、昨年夏の優勝は見る者に大きな感動を与え、特に年配の方々から「爽やかな感動をありがとう」との声が相次いだと伺っております。また、昨年秋の関東大会では土浦湖北高校が優勝し、春の選抜大会への出場を決め、同大会での活躍が大いに期待されているところであります。 また、社会人野球におきましても、高松宮杯において、平成13年に、県軟式野球連盟取手支部の倶楽部メインズチームが、翌14年には、土浦支部の筑波病院チームが優勝と、県南地区のチームが2年連続で全国優勝を果たし、全国でも例のない、快挙を成し遂げております。 さらには、高齢者の野球も大変盛んであり、平成13年と15年には、熟年野球全国大会で牛久市の牛久ゴールデンボーイズチームが優勝という栄冠を手にいたしました。 加えて、この地区は、少年学童野球やスポーツ少年団野球の部の登録チームが最も多く、その活動状況も他に類を見ないほど活発であります。 このように土浦市を核とした県南地区は、県内でも特に子供から熟年者まで、野球競技が盛んな地区であり、「野球のメッカ」と申し上げても、決して過言ではないと思われます。 私は、このような教育的な意義や背景などを考慮したときに、県南地区に、野球競技の殿堂となる拠点施設が必要ではないかと強く思うのであります。 鹿島にはサッカーの拠点となるスタジアムがあります。しかし、県南地区には拠点にふさわしい野球場はありません。是非とも、野球が盛んな県南地区、特に交通アクセスの良い土浦市への整備を望むものであります。 県財政が一段とその逼迫の度合いを増し、新たな施設の整備が大変困難な状況にあることは、私も勿論、承知しております。しかしながら、困難だからと立ち止まっていては何事も前には進みません。県民が将来に大いなる夢が持てるよう、広い視野を持ち、絶えず可能性を追求していくことが大変重要ではないかと思うのであります。 そこで、県南地区への県営野球場の整備について、どのようにお考えなのか、お伺い致します。 |
川俣教育長 |
まず、県営野球場の県南地区への整備についてでございます。 議員御指摘のとおり、スポーツは、県民の健康の保持増進や体力の向上、青少年の健全育成など、人間形成に大きな影響を与えております。さらに、競技スポーツは、県民に夢や感動を与えるなど、スポーツの振興は活力ある社会の形成にも大変重要な役割を担っております。 特に、野球競技は、県民の関心も高く、取手二高及び常総学院の甲子園での優勝、今月から開催される春の選抜大会への土浦湖北高の出場など、土浦市を初めとする県南地区の高等学校の活躍はすばらしいものがあり、県南地域のみならず、本県のスポーツ振興の一翼を担っていただいていると考えております。 こうした中で、土浦市や県南地区、高等学校野球連盟などから、県に対して、土浦市への県営野球場の整備についての要望がなされており、議員を初めとする県南地区の方々の野球競技の振興にかける思い、拠点となる野球場の整備についての熱意は、私も十分理解しているところでございます。 しかしながら、議員にも御理解いただいておりますように、県の財政は大変厳しい状況にあります。 また、現在の県営野球場は水戸でございますけれども、まだまだ使用できる状態にありますし、各県の状況を見ますと、ほとんどが1県1球場という状況でございます。 そして、現在、土浦市では、新たな市営運動公園内に野球場を建設する計画も進めていると聞いております。 こうしたことを踏まえますと、県教育委員会といたしましては、県南地区に新たな県営野球場を整備することは非常に難しい現状にあると認識しておりますが、今後の当該地区の市町村における野球場整備の動向や、県立施設全体の整備状況などを見ながら、長期的視点で検討してまいりたいと考えております。 |