八日目(その2)


国道235号線を静内方面へ、5分弱走ると案内板が見えた。

新冠レコードの湯

そうか、レコードの湯か。ここ新冠はレコードの町、レコード館を設立して町興しを行っている。温泉にもレコードって名づけたんやね。左折して丘を登ると広い駐車場が見えた。ほう、丘の上の温泉か。これは眺めがよさそう。まるで健康ランドのような大きな施設だ。脱衣所があるだけの小さな温泉を想像していたのでびっくり。今考えると、写真撮っときゃよかったな。興味のある方は「レコードの湯」でサーチしてみてください。すぐにわかるはずです。

施設に入ってみると、大きなロビーに食堂、おみやげ屋さん、お決まりのゲーセン(^^)、宿泊施設まである。土曜の昼であることも手伝ってか、お客さんも多い。欲を言えば、温泉宿の必需品、卓球台が欲しかったなあ(笑)。受付で聞くと、入浴料大人一人500円!これは安い。早速温泉へ。男湯/女湯がそれぞれ和風/洋風の温泉に分かれていた。定期的に男湯と女湯が入れ替わるようになっているようだ。家族用の個室温泉も用意されている。

中に入ると、おおっ、広い広い!露天風呂、ジャグジーやサウナはもちろんうたせ湯まである。まずは全身をしっかり洗った後、ノーマル湯へ。

気持ちいい〜!

海が近いせいか、どことなく磯の香りのする温泉。お湯の温度もちょうどいい。次は温度の高い露天風呂。とても広くてのんびりできる。雨で気温が低いこともあいまって格別!丘の上の露天風呂、庭先に出て見ると曇り空だが遠くに太平洋も見える。

絶景!

冷静に考えてみれば、この時素っ裸で庭先に仁王立ちしてたんだから、かなり危なかったぞ(爆)。再び室内に戻ってジャグジー。ここのジャグジーもかなりの勢い。う〜ん、疲れが取れるね。お次はサウナ。熱いんで1分で脱出、今度はうたせ湯じゃあ〜。銭湯に来たガキんちょのようにはしゃぎまわるあっくん。これではいかんと、しばし湯に打たれて修行する。

人生とは何ぞや?

............気持ちいい〜\(^o^)/

肩を打たれると、揉まれるよりはるかに肩こりが取れる。ずっと重ステを握ってたんで、けっこうこってたみたい。さらに湯に打たれて修行は続く.....無念無想、無念無想..........悟った!

来年はここに泊まろう。

悟りを開いたんで、最後にもう一度露天風呂へ。来年の最終日はここに宿泊して、星空を眺めよう。いやいやいいお湯でげした(^^;Λ

ロビーで一服、セルフサービスの水を頂く。冷たくてうまい!幸い今日は気温が低いので、風呂上りでもビール飲みたくならない。

「どうもお世話様でしたあ〜!」

パンフレットを頂いてレコードの湯を後にした。
さて、時刻はまだ1時半。3時に新冠を出発しても十分フェリーに間に合う。あと一時間ちょっとどうしようかねえ....決めた!

もう一度オグリに会っておこう(←好きやなあ自分)

再び優駿SSへ、到着する頃には雨が上がった。

また来ちゃった。

女装した島田紳助のようなセリフを呟きながら放牧地へ。相変わらず草を食んでるオグリ、再びボーっと眺める。ほんとここは何度来てもリラックスする。オグリも現役時代の激闘がうそのように、のんびりしている。今、あっくんの手元にこの時撮った写真がある。ほぼ真っ白になった芦毛の馬体、ただ1つ目元だけは10年前と変わっていない。オグリは決してハンサム顔じゃない(笑)。今まであっくんが、「これはハンサムや」と思ったのはトウショウボーイ、スーパークリーク、トウカイテイオーくらいかな?1988年、当時4歳だったオグリの顔は、貧相なしゃくれ顔(爆)でそれはひどかった。それが5歳、6歳と場数を踏むうちに、だんだんと男らしい、りりしい顔へ変わっていった。でもハンサムじゃない(爆)。かつて東スポで、オグリの顔は川谷卓三に喩えられたことがある。オグリをご存知無い方でも、これでイメージ湧くでしょう?

いい写真があった。あっくんの後ろ姿を撮ったら、偶然芦毛の馬が写っていた(^^)。1997年撮影。ちなみにオグリの放牧地は奥に移ってしまい、こんな近くではもう見れない。

最後におみやげ屋さんを一回り、いよいよ出発の時が来た。オグリがいる所をしっかり目に焼き付けておこう。スカちんに戻りエンジンスタート、オグリの放牧地を見ながらゆっくり出発。

「さようなら、また来年な!」

草を食んでたオグリが顔を上げ、こっちを見ている。オグリもあっくんに挨拶してるのかもしれない。勝手なことを考えながら、オグリに手を振って優駿SSを後にした。

国道235号を苫小牧へ、曇り空となった日高を走る。

...終わった。

後は東京に帰るだけ、今年の旅行はこれで終了。鵡川に到着、3日目に寄った税込み108円の給油所で、北海道最後の給油。後は東北自動車道の菅生か国見で入れるだけ。走行距離をチェックして再び出発。旅の終わりってのは、寂しくて物悲しいものがあるでしょ?ところが全ての予定を終えたあっくんは、そんな感傷に浸っている暇は無いんです。

おうち帰りてえ〜!

元々、府中競馬場の雑踏に紛れているのが大好きなあっくん。この頃になると毎年ホームシックになるんでし!あっくんの旅は一週間が限度で、ひょっとしたら昨日出会ったA氏のような旅は無理なのかもしれない。

日高のお馬さん達に別れを告げ、ひたすら西へ。勇仏の原野を走る。流れるBGMは北海道のローカルラジオ、明日は全道的に晴れとの事。いい8月最後の日曜日になりそうだ。が、明日のあっくんは既に内地に戻っている。今年もこのBGMは聞き納めだなあ。

国道234号線に合流、苫小牧市街地のコンビニでビールとつまみ、簡単な夕食を買う。クラシックもおみやげ代わりに多めに購入しておこう。サクサク出発、ホームシックのあっくんはこの時間になると早く苫小牧港に到着したくて仕方がない。

10分ほどで港に到着、時刻はまだ5時前。本日の走行距離113km。今年の北海道総走行距離1.828km!ほんとよく走ってくれるぜ、スカちんは。ここ苫小牧フェリーターミナルは、八戸、仙台、大洗へフェリーが出ている。他にもあるかもしれないが、あっくんは関東方面への3ルートしか知らない。ちなみにこの3ルートの所要時間は、

八戸:8時間15分
仙台:14時間15分
大洗:20時間

くらいです。東京へ帰るには茨城の大洗ルートが一番楽かな。このルートは、西部警察最終回で大門軍団が北海道入りするのに使われましたね。次に楽なのが仙台ルート。仙台は以外と北海道に近い。そういえば仙台には北海道料理の店がけっこうあったなあ。で、あっくんのルートは八戸行き。18時45分に苫小牧を出発して、翌日午前3時に八戸に到着する。東京へ帰る場合、実はこのルートが一番早い。船に乗っている時間より、車で走る時間を多くしたほうが早いわけです。別に急ぐ必要はないんだが、ホームシックのあっくんは急ぐど(笑)。それに東北自動車道上り線の渋滞を考えた場合、できるだけ午前中に走りきったほうがいい。ちなみに仙台には翌日9時20分に着きます。だから、それから東京に向かうと到着が昼過ぎになり、渋滞に巻き込まれる可能性が高くなる。

乗船手続きを済ませ、荷物の最終整理&スカちんで待機。しばらくすると乗船が始まった。まだ出港まで1時間半近くある。特等室を予約しているあっくんはとてもうれしい。例によって慎重に乗船、サイドブレーキを引き手早くドアロック、ハンカチで鼻を押さえてロビーへ。特等室のキーを受け取りチェックイン。数時間前、温泉に入ったばかりだからシャワーを浴びる必要はない。ジャージに着替えてリラックス、クラシックをゆっくり飲む。カーテンを開けると空が晴れてきて、苫小牧の街に夕日が射している。2日目に泊まったホテルイーストジャパンの丸帽子がきれい。

いい旅やったなあ〜!

何人の人に出会い、助けられたんだろ?
仙台のジャパン乗りI氏、咸臨丸を教えて下さった老紳士、函館ヨットハーバーでイカを見せてくださった鮮魚店の方、朝市のみなさん、苫小牧の炉端焼きのおかみさん、優駿SSの堀場長、気持ちよく走れることの有り難味を教えてくれたレンタカーの学生(笑)、帯広のカメラ屋さん、電気屋さん、カメラ修理センターの方、バイオレットの紳士、ホテル/旅館/食堂/おみやげ屋さんの方々、そしてオグリキャップ...
まさに今年の北海道は出会いの旅でした。全ての方々に感謝です。

北海道に乾杯!

いよいよ出港の時、港からゆっくりフェリーが出て行く。

来年までさようなら!

カーテンを閉め、しばしテレビ観戦(夜間航行時はカーテンを閉めなければなりません)。明日は早いので、速攻でベッドイン。後は東京まで一直線だ!

これは函館港から青森に帰る時、船上で撮った夕日。初めて北海道に行った1991年撮影。この時は完全に行き当たりばったりの旅だった。新冠、札幌くらいしか行かなかったが、この時が一番楽しかったなあ。

 

2000年北海道旅行のルート。朱書きした番号が「○日目」に対応しています。ちなみに1日目と9日目は東北自動車道を走ってました。


    



















































































































ベッドからごそごそ抜け出して、カーテンを開けてみる。

「おおっ、まだ北海道の明かりがみえるやんけ!」(←未練がましいぞ自分!)

 
八日目番外編 8日目の日記をうちのかあちゃんも書きました。違う視点から見た八日目旅日記、かあちゃんのインターネットデビュー作です。読んで後悔しても知らないからね(笑)。