Norwegian Wood

高専に入学してから気に入った曲です。


私は、中学を卒業して、五年制の高等専門学校、いわゆる高専に入学しました。
中学の時は、転校生でしたのでちょっとハンデを負っていましたが、高専ではスタートが同じ、すぐに友達ができました。
その中で一人、ビートルズファンがいました。私と同じく、中学の時に好きになったとの事でした。私の年代は、大体中学の時にビートルズを知って、既に解散していたというパターンが多いんです。
彼はM君といいます。M君は、聴くだけじゃ無く、エレキギターを持っていて、コピーもしていました。そして、バンドも作ろうとしていました。
私は、エレキギターというものを見た事が無く、M君に頼んでみせてもらう事にしました。
M君の家は、団地にありました。私は、団地という所に始めて入ったんです。彼の家は、団地の何階だったか、青いドアを開けて入ると、ひどく狭く感じました。六畳と四畳半とキッチンという感じだったかな。そこに四人家族で住んでいました。
さっそく、彼にエレキギターを見せてもらいました。持ってみると、意外と重たく、弾いてみると意外と弦が柔らかく感じました。普段アコースティックギターを弾いている私にとって、それはなんだか弾きづらく感じました。
M君に弾いてくれる様頼むと、彼はウィングスの「Band On The Run」のイントロの部分を弾いてくれました。それは、本当にそっくりで、なんだか感激してしまい、すごいを連発してしまいました。ところが、M君は、別にすごくないよ、と非常にクール。カッコ良いねぇ。
それから、M君の持っていたビートルズの「RUBBER SOUL」を聞かせてもらいました。M君が一番好きなアルバムなんです。
ステレオのスピーカーが、吊り棚の上に乗っていて、音がちょっと変な聞こえ方でしたが、狭いからしょうがないんですよね。
M君の家から帰る時、歩いている時、電車に乗っている時、聞かせてもらったアルバムの中の「Norwegian Wood」が嫌に耳に残っていて、ずっと頭の中で鳴っていました。
スピーカーからの聞こえ方が、その曲にちょうど良かったのか、私に強い印象を与えたようでした。「ノルウェーの森」は、その日に限らず、以後しばらく私の頭から離れなかったんです。


Norwegian Wood
(John)
アルバム「Rubber Soul]のB面六曲目に収録
1965年12月3日リリース

イントロのアコースティックギターと、
インド楽器のシタールの響きが、印象的な曲です。



'99.5.16
Minomushi

MIDI提供
Taishirou futsuno