三日目(その3)


国道237号線に合流、左折して美瑛を目指す。かなりの交通量、30分弱走って美瑛市街に到着。冷静に考えてみれば、美馬牛(びばうし)駅から東の丘に入ったほうが近かった。時既に遅し。去年も走った新栄の丘を横目に、南に走る。目指すは拓真館(たくしんかん)方面。拓真館とは、宅間伸の館のこと(←うそ)。何とかいう、高名な写真家の撮影した写真が展示されている館。前に一度行ったが、写真が展示されているだけで、あっくん的には大して面白くなかった。

その拓真館に向かっている観光バスを追い抜くと、そこはダートだった。

ガタガタガタッ....!!

3速30km/hで走行。高速走行用に、空気圧を高く設定してあるポテンザじゃ、ダート走行はきつい。

 

左は新栄の丘の一光景。去年のレポートに全体像があります。今年は新栄の丘には寄らない。拓真館へ向かうバスを、一気にパスして駆け抜ける。

 

 

拓真館へ向かう途中のダート。いつ来ても、どこかしら道路工事してるね。右の写真は、美瑛の丘の一光景。この景色が、冬になったらどうなるか、ご想像下さい。ほんと美瑛は、魅力的なところやね。

ダートを抜けてちょっと走ると、そこは拓真館。もちろん目的地はここじゃない。拓真館を横目に、一気に丘を駆け上がる。その丘の頂上付近で撮った写真がこれ。

今度は丘を駆け下る。変則十字路を斜め左へ、道なりに進んだ突き当たりのT字路を左折。この辺は観光マップ(←JR美瑛駅で入手できます)がないと、初めての人は迷子になるかもしれません。道なりに西に走って着きました。本日のメインエベント、千代田ファーム!

5〜6年前まで、ここは毎年立ち寄ってたところ。馬や牛、綿羊やダチョウ、ヤギ、ウサギなどを飼育してて、ちょっとした動物園みたいになっている。草をむしってやると、綿羊たちが一斉に駆け寄ってきます。今年の目的は、これら動物達じゃなくて、

ステーキを食うこと!

去年/一昨年と、旭川ラーメンでひどい目に会ったんで(苦笑)、今年は早めにディナーを食おうと思ったわけ。ここのレストラン「ビーフイン千代田」のステーキは最高なんすよ。スカちんのアフターアイドリングもほどほどに、レストランへ一目散。

「すいません、ステーキ食いたいんだけど、時間かかる?」
「いえ、それほどでも。10分程度頂ければ」
「それじゃサイコロステーキをミディアムで、それと(かあちゃんの)ビーフシチューお願いね」
「かしこまりました」

冷たい水を飲みながら、外の景色をぼーっと眺める......

ん!?

千代田ファームの一光景。ポニー達が草を食んでいる。

遠くの山から、巨大な煙が立ち昇っている。あんなとこに火山なんかあったか?

「お待たせしました、サイコロステーキです」
「....ああ、どうも。ところで、あの噴煙上げてる山、何ですか?」
「あれは十勝岳です。いつも噴煙を上げてますよ」

十勝岳!

これまで何回も来てるが、全然気がつかなかった。こんなに目立つのに、オレってめくら....もとい、目の不自由な人やなあ。これで、先ほどお見せした富良野の光景、大雪山にいつも同じ形で雲がかかっている謎が解けた。あれは雲じゃなく、十勝岳の噴煙だったんやね。

それはそうとステーキじゃ!牛肉をはじめとして、ジャガイモ、かぼちゃ、にんじん、コーンスープ、ライスetc. 全て北海道産、いや美瑛産なんやろうね。

うんめえ〜っ!!

北の大地の恵みが凝縮された料理!コーンスープなんて、ほんと濃厚で味わい豊か!かぼちゃがこんなにやわらかくてホクホクだなんて知ってました?ほんでもってこのステーキ、やわらかくてジューシー。なんちゅーうまさじゃ!輸入物じゃ絶対に味わえないっすよ。

「どうも、ごちそうさまでした!うまかったです」

店の方にお礼を述べて出発、時刻はPM4:40を回っている。日没まで1時間30分はあるだろう。今日はパッチワークの丘に沈む夕日を見るど!

お次はお馴染み、ケンメリの木。いったんJR美瑛駅を目指して走る。スカちんの影が長く伸びてきた。駅前の商店街を抜けて国道237号線へ。右折して旭川方面へ出ると、すぐに「美瑛町」の看板が見えます。ここを左折、道なりに丘を上がるとカルビーの工場がある。ここでポテトチップスを作ってるんだな。その先を右折して北へ走ると、一本の高い木が見えてきます。

 

いつ〜だって どこに〜だって
果てしない空を風は〜 歌って行くさ♪
バズの歌声が聞こえてくる。

今年もやってきましたケンメリの木!夕日を浴びた景色がとてもきれいだ。

カメラとビデオを持って、しばし辺りを散策。といっても、周辺道路を散歩する程度ですけどね。ケンメリの木周辺はもちろん、辺りの畑に入ることは厳禁です。しかしながら、いいアングルからケンメリの木を撮りたいってんで、畑のあぜ道に不法侵入&写真撮影するDQNが後を絶たないらしい。

この写真は、ケンメリの木のそばに立てられた看板です。去年は無かった。こんな看板を立てなきゃならんってことは、ほんとDQNが多いんやろうね。旅先でのエチケット&マナーってのは、常に忘れずにいたいもんだ。

さて、スカちんの写真も撮っとこうかね。今年は、いつもとは違ったアングルで撮影することにした。

夕日を浴びて、紅に染まるスカちん。ワインレッドが最も映えるワンショット。

 

何たる不覚!
除雪用の路側帯表示(矢印)がケンメリの木に被っている。この写真を撮った時は逆光だったんで、カメラのファインダー越しには、(矢印に)気づかなかった。

 

 

ケンメリの木のふもとを駆け抜ける。左の写真が坂を下るところ。ペンション「ケンとメリー」が見えますね。ちなみにあっくんは、ここに宿泊することはできない。何故ならば、全室禁煙だから(苦笑)。

 

ここからも十勝岳が見えるね。何回も来てるのに、今まで全く気づかなかった。好きなもの(ケンメリの木)を目の前にすると、回りが全く見えなくなるのが、あっくんの数少ない欠点の一つ。

いやいや、今年は特に天気も良く、最高のケンメリの木でした。

日がだいぶ傾いてきた。日没までには、セブンスターの木に到着しよう。ケンメリの木を出発、パッチワークの丘を走る。屋上にでっかい望遠鏡のある小学校を左折、セブンスターの木へ。......おっと、(道を)間違えてしまった。左折するのが1本早かった。引き返すのも面倒だな。確かこの先のダートを使えば、セブンスターの木に抜けたはず....... ここだ、右折して登りのダートへ。突き当たって左折、360度大パノラマが広がる丘を駆け抜けてセブンスターの木に到着。

......ちれいや、とてもちれいや!

わてくし、とても感動しますたわ!(←真珠婦人の見すぎ)

個人的には、ケンメリの木よりセブンスターの木の方が好き。ほんと、ここは眺めがいいんですよ。

 

セブンスターの木の駐車場にて。日が暮れる直前のワンショット。ここからも十勝岳が見えるね。

おおっ、パッチワークの丘に夕日が沈んでゆく。今日は、本当に充実した一日だったなあ。

いやいや、本当に楽しい一日だった。今日という一日に感謝です。

 

サンセット直後のパッチワークの丘。ジャパンのCMも、美瑛で撮影されたと思われるものがある。どうです、行ってみたいと思いません?

さて、そろそろ行きませうか。スカちんに戻って、パッチワークの丘をゆっくりと下る。セブンスターの木から北に進むと、道が二股に分岐する。右の旭川方面へ走行、スモールライトを点灯する。国道237号線に出る頃には夕闇が迫っていた。後は旭川まで20km弱、通常の市街地走行。ホテルの駐車場に到着する頃には、すっかり夜になっていた。

今宵の宿は、2年ぶりの旭川グリーンホテル別館。チェックインを済ませ、ルームキーを受け取る。部屋に入ると、何故か懐かしい感じがした。それもそのはず、2年前に泊まった時と同じ部屋だった(笑)。

数時間前、ステーキを食ったばかりなんで、そんなに腹は減ってない。いつものコンビニに行ってビールとつまみ、簡単な惣菜だけ購入した。あ、旭川ラーメンは食わなかったっす(^^;

ホテルに戻って焼酎を飲みながら、明日のルートをチェックする。明日は未知の地、道北を旅する。おそらく、これまでの北海道旅行の中で、(1日あたりの)最長距離を走ることになるだろう。時間にゆとりがあるのか無いのか見極めるため、地図から距離を抽出し、各所の通過予定時刻を算出する。ガソリンも朝一で満タンにしておこう。オイル残量もチェックしておかねばならんな。昼メシはどこで食おうか?....あ、昼は食わなくてもいいかもしれん。明日の宿は、2食付きの温泉宿だし....

何にしても楽しみだ!(^o^)/

本日走ったルート。走行距離318km。