国道235号線に戻り苫小牧方面へ逆走、富川まで戻る。それにしてもいい天気だ。気温は既に30度近い。今日は日焼けするな。去年と同じく、サイドウインドウにはUVカット剤「UVとめ太郎」を塗りこんである。さらに今年は、チタンコーティングも施してあるため、UVカット効果は抜群なんだが、ウインドウ全開で走ると、心地よい乾いた風が車内に入ってくる。窓開けてちゃ、せっかくのUVカット効果も意味無いわな。
富川のちょっと手前で太平洋に別れを告げ、農道(日高西部広域農道)に入る。ここからは内陸部に北上することになる。日高ケンタッキーファームのちょっと手前に、ブリーダーズSSハケーン。ここは毎年の通り道なんだが、今まで大して気にもとめなかった。が、今年はちょっと違う。というのも、ここにステイゴールドがけい養されたから。
ステイゴールドとは、「史上最強の重賞未勝利馬(^^)」と呼ばれた馬。なかなか勝てず、それでいてGIの2着に合計4度も食い込んで穴をあけた馬。重賞初勝利は2000年5月の目黒記念(GII)だった。この馬が引退レースに選んだのは、2001年12月16日の香港ヴァーズという海外の国際GIレースだった。エクラーというゴドルフィン厩舎の馬が逃げる。ステイゴールドとの差は、4コーナーで8馬身。残された直線は450m。ステイゴールドがただ1頭、エクラーに追いすがる。残り200mを切った。エクラーとの差は絶望的な5馬身。それでもステイゴールドは諦めない!1間歩、2間歩、懸命に追い込む。差が一気に縮まった。まるで計ったかのごとく、きっちり差し切った所がゴールだった。
「最後は彼の背中に、羽が生えたみたいだった」
鞍乗の武豊は回顧する。文字通り、ペガサスとなって羽ばたいたステイゴールド。日本産の日本調教馬が、海外GIを制したのはこれが初めてだった。まさしく「黄金旅程」(←香港でのステイゴールドの呼び名)の最後を勝利で締めくくった。
このレースを見て、「決して諦めてはいけない」ことを、改めて彼に教わった。そんなわけで、あっくんの師匠ステイゴールドに一目会いたいと思ったわけ。しかしながら、ブリーダーズSSの見学時間は、AM10:30〜AM11:00まで。これは事前に調べて知っていた。時間が合わないため、今回はオミット。日高には最終日にまた来るから、その時までに、もう一度ここに来るかどうか決めよう。
ブリーダーズSSの光景。ここは行ったことは無い。たしかトロットサンダーがいたと思う。例によって時間が無いため、車中からビデオを回しただけで出発。 |
ブリーダーズSSを出発した直後の光景。右の写真の真ん中やや上に、白い看板が見えるでしょ。あそこが日高ケンタッキーファーム。 |
農道を再び北上、日高ケンタッキーファームを横目に走る。車の往来はほとんど無いが、牧場地帯だから、いつ牛や馬に飛び出されないとも限らない。ゆっくりと50〜60km/hで走行。たしかこの先に、○○牧場があったはずだ。道路わきに馬たちの水飲み場があるので、間近に馬を見れるところ。ここで馬たちをバックに写真を撮ろう。坂を上った雑木林の先、ここだ.....
平取(びらとり)に到着、ここからは国道237号線を走ることになる。去年と同じくバイパスを使って町を迂回、このまま二風谷(にぶたに)まで一気じゃ!
橋を渡って、沙流(さる)川沿いにちょっと行ったところが稲原牧場。サイレンススズカの故郷だ。2年ぶりに墓前に手を合わせる。献花が絶えること無いみたい。相変わらず、訪れるファンも多いようだ。
国道237号線に戻りアイヌの里、二風谷へ。ここでトイレ休憩、国道沿いの公園で小休止。さあ、後は富良野まで一気じゃ!
日高の牧場地帯にお別れ、景色は一変して険しい山岳地帯となる。5速80〜90km/hでひたすら北上、目立って遅い車に引っかかることも無い。てゆーか、交通量が少ないんで、簡単に追い越しがかけられる。そうそう、追い越されるドライバーの方々にお願いがあります。
ところで今、時速80km/hで走ってますけど、もちろん国道の法定速度は50km。速度違反なのは百も承知ですが、50kmで走っても80kmで走っても、(今は)危険度は変わらない。逆に50km走行の方が危ない場合だってある。市街地の50km道路と、ここを同じ感覚で捉えちゃダメですよ。そもそも法定速度とは何なのか、そのうち機を見て話しましょう。
日高町に突入、いよいよ日高峠越え。前にでっかいトレーラーがディーゼルエンジン全開で登っている。車間距離を十分確保、2速30km/hでゆっくり登る。ここは日高側から入ると、登り坂が急で短く、下りがなだらかで長い。少しの辛抱じゃ。
下り坂でトレーラーをパス、一気に視界が開ける。このトレーラー、映画の「激突」みたいに、つっとって来ないだろうなあ(笑)。
センターラインが黄色から白波線へ変化する。左の(写真の)時点で3速にシフトダウン、何があっても俊敏に対応できるように、トラクションをかけておく。視線は2つ先のコーナーまで見て、道路状況を確認している。右写真の時点では、対向車がいないことを既に確認済み。 |
GO!対向車線に出て4速にシフトアップ、一気にトレーラーをパスする。時速110km/h。バックミラーにトレーラーが収まった時点でアクセルオフ&5速にシフトアップ、走行車線に戻る。 |
占冠(しむかっぷ)を過ぎると、金山峠が待っている。緩やかなコーナーの連続で、なかなか楽しい。ここはシフトダウンすることなく、5速のまま走れる。
金山峠近辺の光景。峠と言っても、それほどきついカーブはない。 |
次々とスカちんを追い抜いて行く直線爆走集団。あ〜あ、おかはいさうに......
国道38号線に合流、緩やかな坂を下ると、視界が一気に開ける。ここが富良野盆地。交通量も多くなるので、通常の60km/h市街地走行。麓郷(ろくごう)への踏み切りが近づいてきた。ここを右折すれば、石の家などの「北の国から」ゆかりの地に行ける。が、今年も時間に余裕が無いし、特に興味も無いためオミット。そもそもあっくんは、北の国からを一度も見たことが無い。でも、五郎が熊に襲われた森とか、純とねね.... じゃない、純と蛍が通った小学校とか、撮影現場はいろいろ知ってるど(笑)。
富良野に到着、時刻はPM2:30。やっぱ新冠から富良野までは、3時間近くかかるね。ここで市内道路に入ってワイン工場方面へ。今年はワイン工場には寄らない。目的地は、冨田ファームの先のひまわり畑。10年近く前に行ったことがある。リフトがあって、冬はスキーもできそうな急斜面に、ラベンダーやひまわりが咲いている。
道がY字型に分岐する(写真左)。左に行けば去年/一昨年走った峠、右に行けば冨田ファーム。今年は右の農道に入る。右の写真は、その農道から見える光景。観光バスが走っているのが国道237号。国道と平行して走る。交通量の多い国道は、できるだけ避けるのが基本。 |
ひまわり畑の駐車場にスカちんを停め、アフターアイドリング。盆地の富良野は特に暑い。ボンネットを開け、しばらくエンジンを冷やす。
今年も冷夏だったことがよく分かる。ひまわりはほとんど咲いていない。ラベンダーも時期を過ぎている。ラベンダーを見たければ7月に来るしかない。ところがかあちゃんが、ラベンダーが咲いていると言い出した。
左の写真に写っている紫の花、あれがラベンダーらしい。大雪山の写真を撮るため、リフト横の坂を上るあっくんの右側に、キャベツ畑みたいなのが見えるでしょ。私の記憶が確かならば、あれがラベンダーだったはず.....?? |
これ、どー見てもラベンダーちゃうで。ラベンダーは、こんなに濃くて艶のあるパープルじゃない。もっと薄くてくすんでるぞ。
去年のレポートでお見せしたこの写真、これが正真正銘、冨田ファームのラベンダー。 |
先の(写真の)坂を上って撮った写真がこれ。一昨年のレポートで「雄大な大雪山系に雲がかかっている」って書いたけど間違い。写真に写っているのは雲ではない。このあと美瑛に行った時、初めてそのことに気づいた。 |
さて、今年の富良野観光はここだけ。大雪山系を見れただけで満足。上富良野目指して、農道を北上する。去年/一昨年走った峠道は、遠回りになるからオミット。今年は美瑛で大きな目的がある。その目的のためにも、できるだけ早く美瑛入りしなければならない。