史上最強の九日目(その1)


ドンドンドン!

激しくドアをノックする音が聞こえる。

「はい?」
「下船の時間です。カギをお返しください」

そうだった。ここはアナウンス前に部屋のカギを回収するんだったっけか。係の人にカギを返して下船準備。時刻はAM2:40。

眠っ!

毎年この時間は、朝まで寝れる仙台行きのフェリーにすればよかったと思う。でも、朝7時台に仙台を通過する時は、毎年八戸行きにしてよかったと思うんだなあ(仙台には朝8時過ぎに到着します。つまり、八戸からスカちんで走ったほうが時間的に早い)。スカちんに戻ってエンジンスタート。スタートに苦労するのもこれが最後じゃ!

キュル、キュルルル....キュルル、キュルル......ヴオォーーン!

よくぞかかってくれた!

勘当した!...もとい、感動した!

これで東京まで、(長時間)停車することは無いから、スタートで苦労する心配はない。十分な暖気、しばらくすると下船が始まった。八戸港の駐車場に停車する。トイレ行って顔を洗った後、熱いコーヒーを飲む。今度はあっくんの暖気。

さて、今日の予定は言わずもがな、一気に東京(正確には東名川崎インター)を目指す。時刻はAM3:45、行くかあ!

まずは八戸インターを目指して、ゆっくり走る。あたり一面田んぼなんで、街灯が少ない。ほとんど真っ暗の道。そういえば、昨日あれだけきれいだった月が見えないなあ。満月だったんで、この時間も見えるはず。天気は曇りか....

違う、霧だ!

かなりの霧が発生している。試しにハイビームを点灯したら、前方は真っ白い霧の壁!まさか東北で霧中を走るとは思わなかった。プロジェクターフォグランプを点灯する。ようやく前方が見えた。

八戸インターに到着、通行券を受け取り八戸道へ。時刻はたしかAM4:00くらいだった。後は浦和料金所まで630km。相変わらずの濃霧なので、5速90km/hで慎重に運転する。しばらく走っていると、白々と夜が明けてきた。

東北自動車道に合流する頃、霧が晴れてきた。ならば一気に行きましょうか。フォグランプ消灯、アクセルを踏み込む。

クォオオーーン!

それでは去年のように、あっくんが走ってる間を利用して、もう一度北海道の景色をご覧頂きましょうか。

有名な富良野、冨田ファームのラベンダー畑。これはたしか1992年か93年に撮影したもの。この時一度だけ、8月上旬に旅した記憶がある。文字通りの観光シーズンだったので、観光客も多いし交通量も多かった。このため、今では8月下旬に旅することにしている。ちなみに8月下旬だと、ラベンダーを見ることは出来ません。

 

富良野から美瑛に抜ける峠の光景。3日目でお見せした峠の近辺です。ススキのように見えるのは玉蜀黍の畑(←読めるかな〜?)。晴れていると、写真の右側に大雪山系が見えます。

 

雨の美瑛に佇むスカちん。前期型ジャパンのCMも、美瑛で撮影されたと思われるものがある。ちょうどケンメリの木から、セブンスターの木に抜ける途中のワンショット。ところで、スカちんのバックミラーに注目。この位置からだと「L」字型に見えるでしょう?下の部分がソーラーシステムになっているんです。何のシステムかって?それはもちろん......(^^)

 

層雲峡のロープウェイ乗り場にて。ご覧になってお分かりの通り、「わ」軍団を避けて停車するのが基本。それにしても現行車と比較すると、スカちんは個性的なスタイルをしてるね。すらりと伸びた直線的なデザイン。北海道を走ると、みんなに注目される理由がよく分かる(^^)。

 

然別湖へ抜ける峠から見えた糠平湖。今年の北海道は曇りの日が多かったが、視界良好だったなあ。見えなかったのは摩周湖くらいのもんだった。ところでワインディング道路に注目。こんなタイトな峠を糠平湖から20km以上走って、然別湖に行ったんですぜ。2速じゃないと走れないのがよく分かるでしょう?

 

オンネトーで、自らの音楽的才能にも覚醒したあっくん。奏でるバイオリンのメロディーはドボルザークの新世界、ケッヘル210(←おい!)。
薄日が射した雌阿寒岳がとてもきれい。

 

やっぱ摩周湖もお見せしましょうかねえ。これは1996年に撮影したもの。ぽつんと浮かぶカムイッシュ島。摩周岳には霧(雲?)がかかってますね。最近では摩周湖にも、酸性雨が降っているらしい。水質が微妙に変化しているそうだ。いつまでも神秘の湖であって欲しいもんですね。