史上最強の八日目(その2)


それにしても気持ちのいい天気やねえ。ちょっと優駿SS回りを散歩してみっか。サラブレッド銀座に出て、展望台まで歩く。ぽっかり浮かんだちぎれ雲、遠くに見える日高の山々、秋を思わせるそよ風、オグリはいいとこに住んでるなあ。

サラブレッド銀座展望台から見える風景。去年のレポートにも同じ写真があります。遠くに見える山の向う側が静内。

 

これがサラブレッド銀座、道道209号線。分かりにくいですが、中央やや右側に優駿SSの看板が見えます。ちなみにこの道をまっすぐ、遠くに見える日高山脈まで入っていくと、新冠湖まで行けます。もちろん途中からダートになるよ。

今度はサラブレッド銀座を北へ、八木牧場が見えてきた。ここは朝晩に、馬達の川渡りが見学できるところ。見学できない日もあるけどね。

八木牧場の光景。生後半年くらいのサラブレッドが草を食んでます。手前の仔が泥だらけなのは、さっきまで寝そべってたため(笑)。

優駿SSに戻る。そうそう、ここにはポニーも放牧されている。何ていう名だったか忘れちった。そのポニーの横で、観光客が写真を撮っている。おいおい、背中を撫でても、馬に警戒されるだけやど。観光客が引けた後、あっくんもポニーに挨拶。馬をリラックスさせるため、小声で話し掛けながら前に座り込む。久しぶり、元気か〜?おいおい、じゃれ付くんじゃない。あっくんの手がよだれまみれになるやんけ(^^;

あっくんが座ってたら、ポニーの方から擦り寄ってきた。しっぽ振って嬉しそうなこと!わしは馬にはモテるんやど。
右に見える屋根が優駿SS。左に少し見える白い建物が「喫茶優駿」。

ほんとここは、何度来てもリラックスする。が、実はここは(一部の)競馬ファンからは、あまり評判が良くない。種牡馬たちを見世物にして金儲けしているから、いい子供ができないんだそうな。つまり、観光地化していることが気に入らないらしい。馬を知っている人だけが、牧場の許可を得て、ルールを守って見学するのが牧場めぐりの基本と言いたいんだろう。気持ちは分からんでもないが、そこまでして自分達競馬ファンと、一般観光客との差別化を計りたいか?

ばくちの上で全てが成り立っていることを忘れちゃいけない。牧場も受胎してなんぼ、生まれてなんぼ、育ってなんぼ、売れてなんぼ、走ってなんぼのギャンブル商売。ギャンブルに失敗して、荒地と化した牧場をいくつも知っている。スタリオンもまたしかり。オグリのように、さほど走る子供を出さない種牡馬をけい養しておくためには、何らかの工夫が必要。そんな脆弱な商売なのに、副業に手を出すのはけしからんってか?去年のレポートでも書いたように、スタリオンにとってショップ経営も大事な仕事。種牡馬を利用して、観光収入を得て何が悪い?ただでさえ不況なんだから、商売のことをとやかく言っちゃいけないなあ。

再びオグリをぼーっと眺める。もうオグリは、毎年数頭しか種付けしてないらしい。あと数年したら、種牡馬引退かな?のんびり過ごして欲しいもんだ。

時刻はPM2:30。お名残り惜しゅうございますが、そろそろ行きませうか。スカちんに戻りエンジンスタート、放牧地前をゆっくり通過する。

「さようなら、また来年な!」

さすがに毎年、この瞬間は寂寥感があるね。ずっと元気でいてくれよ!オグリの白い馬体を眺めながら、優駿SSを後にした。

国道235号を一路西へ、苫小牧を目指す。例年通り、鵡川のスタンドで北海道最後の給油。
 

燃費情報(その7)

霧多布から鵡川までの走行距離 526km
給油量 49L
燃費(1Lあたりの走行距離) 10.7km

まあ、こんなもんやね。給油前、燃料計の針はほとんど水平だった。

さて、行くど行くど!競馬場の雑踏が恋しくなってきた(爆)。日高のお馬さん達に別れを告げ勇払へ。月曜日に通った国道235号を苫小牧目指して走る。交通量も少ない。前を走っていた大型トラックも工事現場へ入っていった。一気に視界が開ける。

クォオオーーン!

伸びる伸びる!5速100km/hで勇払の原野を駆け抜ける。それにしても、ほんとよく走ってくれるぜ、スカちんは!

苫小牧市外に到着、スーパーで夕食を買い込む。北の幸の食い納めはすしにした。スーパーで売ってるすしも、けっこういけまっせ。

さくさく出発、道道259号を10分ほど走って苫小牧港に到着した。本日の走行距離107km。2001年北海道総走行距離1.902km!今年も無事に走破しました。

北の大地をトラブルフリーで駆け抜けた泥だらけのスカちん。見よ、この誇らしげな表情!
これが「GT」の面構えです。

受付で乗船手続きを済ませ、おみやげ屋さんを散策。富良野ラベンダーケーキ、函館トラピストバタークッキー等、数点を購入した。クラシックビールも多めに購入。

出港はPM6:45。八戸には次の日のAM3:00に到着する。PM5:30頃乗船が始まった。例によって慎重に乗船、特等室へ。早速先ほど購入したすしを食う。

ゴキュッ、ゴキュッ、ゴキュッ...

クラシックを飲みながら窓の外を見ると、支笏湖方面の山に夕日が沈みかけている。とてもきれいだ。甲板に出て一枚パチリ。これでフィルムを全て使い切った。今年は写真の数がえらく多い。現像代も大変だ(^^;

程なく出港の時間となった。ドラの音が聞こえる。

今年もいろいろあったなあ。

天気に恵まれたとは言えないが、ほんと今年の旅は中身が濃かった。これまで阿寒湖とか屈斜路湖とか、主だった観光名所一通り回ったんで、今年はあまりメジャーでない観光地を散策した。それで北海道の広さを改めて実感、充実した旅行に感じるんだろう。

来年までさようなら!

イスカンダルへ旅立つヤマト乗組員の気持ちがよくわかる(笑)。船はゆっくりと北海道を離れた。

しばらくすると、夜になった(←当たり前じゃ!)。甲板に出てみると、月明かりがとてもきれい。海上で見る月って、凄く幻想的やね。写真に撮りたいが、フィルムが無い。残念。

しばしの間、夜風にあたって船室に戻る。テレビでも見ようかねえ。まだ北海道の放送が映るかな?チャンネルを回してると....

なしてオレが船に乗ってる時に「タイタニック」を放送する?