上士幌に到着。ここから国道241号線へ移り、足寄方面へ。山岳地帯から景色は一変、雄大な十勝平野が広がる。道路わきで観光ライダー達が写真を撮っている。雨上がりの放牧地、赤いサイロ、牧草を丸めたコロコロ(←正式名称あります?)。いかにも北海道っていう光景。えっ、どんな光景か見たいって?ここでは写真撮ってないんすよ。そんなに見たいの?しゃーない、またまたげーじつを披露しますか。
少し腹減ったねえ。道の駅「足寄湖」に到着、ここで遅い昼食をとることにした。レストランに入り焼肉ピラフを注文、すぐに出てきた。適度なボリュームで、なかなかうまかった。食い終わって地図を見入り、これからのルートを確認する。特に道道は、雨のため通行止めになっていないか確認する必要があるな。食器を下げに来たレストランの方に聞いてみる。
「すいません、オンネトーへの664号線通行止めになってないですか?」
「大丈夫ですよ、通れます」
664号線を通らなくても、国道241号を使えばオンネトーへは行けるんだが、国道は極力避けることにしている。交通量が多いし、マウスハンターが出没する可能性が高いから(^^)。
「どうも、ごちそうさまでした」
お礼を言って出発、目指すは裏道使ってのオンネトー。
道の駅「足寄湖」から見えた活込貯水池。写真じゃ分かりにくいが、連日の雨で湖面は茶色だった。湖面と平行に走っているのが国道241号線。 |
足寄に到着、松山千春の実家標識(^^)を横目に阿寒国立公園方面へ。お、あのラーメン屋、何年か前に入ったなあ。あのセイコーマートでは、去年スパゲティナポリタンを買った。そうそう、ここで去年、マウスハンターと遭遇したよなあ。何回も来ていると、小さな思い出も増えていく。
道道664号線へ右折する直前の光景。前方に自衛隊の6輪車が走っていますね。念のため、ナンバープレートにはボカシを入れときました。 |
オンネトーへの標識が見えてきた。ここで右折、道道664号線へ入る。車一台走ってない道道664号、「モアショロ原野螺湾(らわん)足寄停車場線」という舌噛みそうな路線名を持っている。ゆるやかに続くワインディング道路。時々民家も見えるから、そんなには飛ばせない。それでも国道を走るより、はるかに早い。道路わきに、何箇所か道路封鎖用のゲートが設置されている。冬場この道は閉鎖されるようだな。ということは、この辺も雪深いところなんだなあ。なんて景色に見とれてるうちにスピードダウン、3速30km走行になる。理由はもちろんダート。ここはオンネトーまでのラスト5kmくらいが1車線のダートになっている。雌阿寒岳の噴火によって、時々通行止めになるんだそうな。だからさっき、道の駅で通れるかどうか確認したわけ。
脚抜きの悪そうな(^^)深い水溜りを避けて、慎重に運転。
それにしても、こんなとこでトラブったら、完全にアウトだな。ヒグマが出そうだし、携帯の電波も届きそうに無い。あそうか、オレって携帯持ってなかったんだっけ。どっちにしても、車を信頼できなかったら、こんなところは走れない。
ダートを抜けると、そこはもうオンネトー。湯の滝温泉が見える。今宵は温泉宿に宿泊するので、立ち寄る必要は無い。それよか、薄日を浴びた湖面がきれいやねえ。ここはダート走破記念に、スカちんを記念撮影。
スカちんは泥だらけだけど、この写真よくない? |
いつもの観光スポットまで移動、しばし湖面を眺める。思えば去年ここに来た時は暑かったなあ。そういえば、スカちんの右ドアも凹んでたっけ(←詳細は去年のレポートをご参照ください)。今となっては、懐かしい思い出じゃ。
時刻はPM4:00近い。さて、そろそろ行こうかねえ。オンネトーを離れ、再び国道241号線に合流する。あとは一気に摩周のふもと、弟子屈(てしかが)入り。阿寒国立公園のど真ん中を走る。途中タクシーが、道のど真ん中に停車している。観光タクシーだな。あんなところに停車してるってことは、道路わきにシカさんがいるのだろう。通りすがりに道路わきの土手を見ると思ったとおり。子供のエゾシカがたたずんでいた。
今年も阿寒湖は行かんこ、一路摩周を目指す。いよいよ双湖台への峠道、交通量はほとんど無い。ならば、そろそろ行きますかあ(^^)。
双湖台に到着。ここは毎年通り過ぎるんだが、一度くらいは寄ってみますか。双湖台は、パンケトウ、ぺンケトウという湖が見えることで有名。それぞれアイヌ語で「下の湖」、「上の湖」という意味。展望台から見るぺンケトウは、ちょうど北海道を逆さまにした形に見える。見るだけならいいが、実際に行くとなるとすごく大変。阿寒湖の西側から長いダートを使って入るしかない。地元の人しかめったに行かない秘湖。それにしても、今日はいくつの湖を見ただろう?完全に湖めぐりの一日だったねえ。オレってレイクフェチ?(爆)
双湖台から見たパンケトウ、ペンケトウ。写真の中央やや左側に、パンケトウがかすかに見えます。 |
再び国道241号線に戻ると、今度は下り坂。程なく雨が上がり、普通の曇り空になる。どうやら双湖台を境にして、西側が雨、東側が曇りのようだ。んじゃまあ、今度こそ行きましょうか(^o^)/。3速にシフトダウン!
体に染み付いた感覚ってのは、なかなか抜けない。まだタワーバーが無い頃の感覚で切り込んでいる。それにしても、重ステでカウンターあてるなんて、ダート以外じゃ初めてだった。
峠を抜けると、あとは弟子屈までなだらかな直線道路が続く。通常の5速80km走行に戻す。天気は曇り、予報では明日も曇りらしい。これじゃ今年は摩周湖は見れないかもしれんな。今日の宿は摩周湖のふもと。晴れてたら夕暮れの摩周、月夜の摩周を見ようと思ってたんだが、今年は無理みたい。まあいい、来年以降のお楽しみにとっておこう。北海道って、一度や二度行っただけでは満喫できませんよ。
弟子屈に到着、いつも寄るスーパーでビールに焼酎、つまみを買い足す。地元摩周のミネラルウォーターも必要だな。お、今日は菓子パンの特売日か。明日食う分も買っておこう。それにしても、こっちはサンマが安いな。毎年、摩周には必ず立ち寄るあっくん、ここのスーパーも地元の人並みに詳しいぜ(笑)。
買い物を済ませ、摩周のふもとを目指す。今宵の宿は摩周ユースホステル。住所から大体の場所を把握して到着。本日の走行距離362km!十分なアフターアイドリングの後エンジン停止。この寒さじゃ、明日もエンジンかからねえなあ。来年は完ペキに整備して来よう。
チェックイン時に、学生さんらしき宿泊客とすれ違う。
軽く会釈。登山をされる方だったらお分かりでしょう。山ですれ違う時、見ず知らずの人でも必ず挨拶することを。何年か前、あっくんは缶ジュース一本だけ持って、層雲峡から黒岳登山したことがある(←山をなめとるな、自分)。その時、ただでさえきついのに、登山客から挨拶されまくって苦労した。シカトするほど無礼じゃないんで、こっちも挨拶しまくったんだが、山登り以上に挨拶に疲れた記憶がある。
フロントでチェックインを済ませる。ん?この手際の悪さ、受付もバイトの子だな。
「そうそう、あそこのキャンプ場は最高なんだよねー」
「明日はどこ行くの?」
「牧場で乳搾りのバイト」
ロビーでは若人達が歓談している。奥の広間から、ピアノの演奏が聞こえる。それに合わせて、青年が声を張り上げて歌っている(てゆーか叫んでる)。曲目は「愛は勝つ」。
もう1つ、いいことがあった。風呂上りにロビーを通ると案の定、若人達が奥の部屋に集まり、明日の摩周岳アタック大作戦会議を開催している。それはいいとしてロビーの片隅に目をやると、一台のパソコンが置いてある。見ると、モデムポートから公衆電話にコードが伸びている。
これで4日目終了、早いもんやねえ。これまでずっと「時間よとまれ!」と思ってきたが、今は違う。早く朝になってくれ〜!