試乗対決!C210 VS R30

本レポートは、2002年8月31日発売のノスタルジックヒーローVol.93と照らし合わせて読むことをお勧めしる!(笑)


ある日、あっくんのもとへ一通のメールが届いた。
 
コンニチハ、ノスタルジックヒーローのMです。

実は今回、折り入ってお願いがありましてメールしています。
次号で津々見友彦氏による「ジャパン&R30スカイライン乗り比べ」という企画をしております。

そこで、いよいよスカちんにご登場いただければ、というお願いなのです。もしよろしければ、都合の良い日に箱根まで乗ってきていただければ助かるのですが....

ねえなあ(^^;ゞ

というわけで2002年7月某日、あっくんは待ち合わせ場所である箱根ターンパイク入口にいた。程なくR30のKさんと、ノスヒロ取材陣ご到着。

「おはようございます」
「本日は宜しくお願いします」

みなさんとご挨拶&名刺交換。ノスヒロサイドはモータージャーナリストの津々見氏、編集部のM氏(以降ノスヒロさん)、そしてカメラマンのお三方。津々見先生は早速スカちん、R30を写真に収めてらっしゃる。ご存知のとおり津々見先生は、あの日本グランプリに出場されてたレーシングドライバー。ご年配の方だが実にお若い。車を前にすると、まるで子供のよう(←失礼)。あっくんもこの時、写真を撮っときゃよかったなあ。

「それでは撮影ポイントまで移動しますから、ついてきて下さい」

ノスヒロ車、R30、スカちんの順で箱根ターンパイクを上る。あっくんは普段、箱根入りする時は新道を使うので、ターンパイクは初めて。かなりの急勾配だ。クーラーを止めた3速全開でもきつい。この日は台風一過の快晴。気温も朝からぐんぐん上がってたので、水温も一気に上昇する。眺めは絶景!相模湾が眼下に見える。

写真撮りてえ〜!

が、勝手に停車するわけにはいかない。ノスヒロ号、R30に追従しながら芦ノ湖スカイラインへ。程なく撮影スポットに到着。

やっぱここかあ...(^^;

そう、ここはJ's Tipoの取材でも使用したドライブイン「レイクビュー」の駐車場。

まずはジャパンとR30のツーショット撮影。

「ジャパン、一回前に出して.....そこからまっすぐバックで......ストーーップ!そこでハンドルを目一杯右に切って」

例によって、カメラマンの細かい指示に従ってスカちんを移動。ウインドウを閉め、ラジオアンテナを収納して撮影開始。あっくんもPENTAX SPで何枚かパチリ。

カメラマンの指示に従ってレイアウトされたC210とR30。この写真の右、30m以上離れた土手から(カメラマンは)撮影している。

 

少しレイアウトを変えて撮影。

 

何やらチェックしているカメラマン。入れ替わり、今までカメラマンのいた場所から、あっくんがパチリ。この日はPENTAX SPしか持ってきてなかったので、ズームでは撮れなかった。

「今は、ここがいいアングルだねえ。車の上に雲を入れて撮るんだよ」

カメラマンがあっくんにアドバイスして下さる。そうか、プロは雲影まで計算して撮るのか....

って、あなたはあの時の!

去年の4月、岡谷オープニングイベントで、ケンメリ/ジャパン軍団を撮影した久保田さんだ。ちょっとこの写真をご覧ください。

岡谷のイベントレポートで紹介したこの写真、これは、あっくんのカメラ(PENTAX ESPIO140M)で久保田さんが撮影したものだったんです。いやいや、またお会いできましたねえ。しばらく久保田さんと談笑。

久保田さんのアドバイス通りに撮影した1枚。
...........う〜ん、我ながらいいできだ!(^^)

さて、いよいよ津々見先生が試乗される。まずはスカちんから。

「普段エンジンは何回転まで回しますか?」
「ええと、6000(イエローゾーン)までは回します。レッドゾーンまではめったに回さないですねえ」
「分かりました。それではちょっとお借りします」

先生がスカちんに乗り込み、シートを合わせる。スカちん、ちゃんと走るんやど!

ヴオォーン!

ゆっくりとスカちんが走り去って行く。いよいよ試乗開始。先生はヘッドセットを装着、自らのインプレッションを録音しながら走る。

「えー、いつもの山坂道にやってきました。NAの130馬力、さすがにクーラーをかけるときついですねえ。片輪をダートに落としてABSを試して見ましょう....たやすくロックしますね(爆)。この車はディーゼル仕様もあったんですが、日本はディーゼル車に対する風当たりがきついですから、ほとんど売れませんでした。日本も欧米を見習って、いい軽油とディーゼルエンジンを開発すべきなんですが、一向に進みません。情けないもんですねえ。燃費はリッターあたり平均7.5。車内の騒音は76db(デシベル)。この番組は63dbを切ったら文句無く高級車と呼ぶんですが、程遠い印象ですね(核爆)」

もちろんこのインプレッションはフィクションです(←わかっとるわ!)。

え〜、トランクに荷物を入れる場合、80cmは持ち上げる必要があります。

津々見先生がスカちんの試乗に行ってらっしゃる間、R30の外装/内装撮影。ノスヒロさん、Kさん、あっくんの3人で協力して、ビニール傘用の半透明シートでR30のフロントガラスを覆い、光量を調整。久保田さんがシャッターを押す。出来上がりはノスヒロ本誌をお楽しみに!

R30の撮影終了、津々見先生の帰りを待つ。この時1時間は待っただろうか?

「遅いですねえ、何かあったのかな?」

ノスヒロさんが先生の携帯に電話しても繋がらない。まさか故障したんじゃないだろうな、スカちんは。いや、そんなヤワな車じゃないはずだが....

「ちょっと見てきます」

ノスヒロさんが車に乗り込み、御殿場方面へ走ってゆく。心配してもどーなるもんじゃない。あっくんはR30のKさんと談笑。お聞きすればKさんは、あっくんとは対照的な方だった。

・できるだけ新車の状態を維持するため、極力乗らない(そういえばR30の走行距離も30.000kmちょっとだった)
・他人任せにせず、車検から何から全て自分でやる
・完全オリジナルの状態を大切にする(普段はオリジナルホイールに、これまた20年前のオリジナルタイヤを履いてらっしゃるそうだが、この日はバナナホイールにミシュランタイヤを装着していた。その他は全てフルノーマル)

旧車に対する接し方も、いろいろあるんだなあ。

KさんのR30。いい感じで撮ったんだが、余計な露光があったようで、画像が霞んでいる。失敗じゃ(Kさん、ごめんなさい)。

ヴオオォーーッ!

聞きなれたエンジン音が聞こえてきた。スカちん無事帰還。よっしゃよっしゃ、ちゃんと走ったようだな、スカちんは。

「お疲れ様です、如何でした?」
「いやいや、なかなかよく走るねえ。エンジンも回るし、ブレーキの効きもいい。ステアリングの操舵もしっかりした感触ですね」

後で気づいたんだが、これは先生が車の3大基本性能「走る、曲がる、止まる」をしっかりチェックしたってこと。最大級の誉め言葉なんで内科医?

「タイヤは何だったかな?」
「ポテンザのRE01です」
「しっかりグリップするねえ」

お聞きすれば、直線の走行性もチェックするため、ふもとまで降りてたから、試乗に時間がかかったとのこと。う〜ん、プロってのは納得するまでパーペキに仕事するんやね。

津々見先生は、今度はR30の試乗。入れ替わり、久保田さんはスカちんの内装/外装撮影。エンジン、ホイール、テールランプ、コクピット等にファインダーを向ける。果たして、どんな写真が出来上がってるのか、非常に楽しみやね(注:これを書いてるのは2002年7月。あたしもまだノスヒロ誌面を見てません)。

テールライトを撮影する久保田さん。あっくんは運転席でフットブレーキを踏んでいる。

程なく先生もR30試乗からご帰還(これまた長時間運転して、感触を確かめてらっしゃいました)。

今度は場所を変えて、走行写真を撮影するとのこと。スカちんに戻り、芦ノ湖スカイラインを御殿場方面へ走る。「星野コーナー」と呼ばれるヘアピンまで移動。先生は、今度はR30から試乗される。久保田さんは草木を掻き分け、雑木林の奥からシャッターチャンスをうかがう。ノスヒロさんは対向車が来ないかチェック、ドライバーの津々見先生に合図を送る。

ドッオオォーーッ!

DOHCのFJ20サウンドが峠にこだまする。

ギュワオォーーン!!

軽くテールをスライドさせながら、R30が駆け抜ける!う〜ん、かっちょええなあ。

何回か峠を往復した後、久保田さんから撮影完了の合図が出た。今度はスカちんの番。

ヴオオォーーン!

DOHCサウンドとは異なる、乾いた金属音が響く。ポテンザRE01はハイグリップ、スライドすることなく確実なグリップ走行でコーナーを立ち上がる。


 
 


 
 

久々に「流し撮り」に挑戦。シャッタースピード1/500のため、そんなに背景は流れなかった。1/250で撮影すべきだったね。

 

おまけ:当日はバイクの撮影も行われていた。走っているのはプロのライダー。ハングオンで星野コーナーを駆け抜ける!

「いやいや、どっちもよく似てるねえ」

試乗を終えた、津々見先生のインプレッション。

「エンジン特性の違い(L20は下が回り、FJ20は上が回る)はあるけど、ハンドリング、サスペンション、ミッション、ブレーキ共にそっくりだね」

R30を知らないあっくんには分からんが、生みの親が同じ両車は、やっぱり特性が似ているんでしょうね。排ガス対策で牙を抜かれたと言われるジャパンも、(NAPSを施された以外は)しっかりと「スカイライン」を継承しているらしい。

これで撮影終了、小田原まで戻る。帰りの箱根ターンパイク、今度は下り坂。クーラーを止めて窓を全開、3速で一気に駆け下りる。

ヴオオォーーッ!!

うほっ、回る回る!相変わらずスカちんは絶好調。これだけのスピードで駆け下っても、レールの上を走ってるよう。安心してトラクションをかけられる。このカーブの傾斜角、箱根ターンパイクは知床峠に似てるなあ....あ、知床の方がもっとRがきついか?そろそろ北海道の原野を走る時が近づいてきたねえ。スカちんも北海道に行きたがってるな。

小田原のレストランで遅いランチ&津々見先生のインタビューに答える。
スカちんは18万4千キロ以上走っていること、優秀な主治医がついていること、毎年北海道まで3.000km以上走ること等を話した。ノスヒロ誌面にどのように反映されているか楽しみ。インタビュー後はみんなで談笑。あの第2回日本グランプリのこと、V35スカイラインのこと、ノスヒロ誌の特集記事のことetc.
あっという間に時間がたっていた。

「どうも、いろいろありがとうございました」

津々見先生、久保田さん、ノスヒロさん、R30乗りのKさんにご挨拶。レストランの駐車場で解散となった。

それにしてもみなさん、車が好きなんだなあ。車に対する愛情、今回の取材は特に、武藤敬司言うところの「LOVE」を感じました。こういう機会があると、なんちゅーか、スカちんとまだまだ走らにゃいかんなあって気がするんよね。本日箱根にお集まりになったみなさん、本当にお疲れ様&ありがとうございました!

取材を終えたあっくんとスカちんは、小田原厚木道路をスムーズに東名川崎を目指して走った。さーて、お次はいよいよ、

夏の北海道3.000km走破の旅2002!(^o^)/

....あ、旅日記はもう書かんよ!(爆)


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