スカちんを作ろう!(その3)


さてと、ボディに手を入れる前に、ボディ色を探してみましょうかね。あっくんが入手したいのはもちろん、スカちんのメタリックワインレッド。この色はかなり特殊で、実車の塗料(関西ペイント#603)も既に絶版となっている。プラモデル用の塗料にも、もちろん該当色は存在しない。このように赤系の色に困った場合、あっくんは化粧品店に頼ることにしている。

化粧品店って、プラモデル製作用具の宝庫なんですよ。例えばゲート跡の処理って、皆さんはどうやってらっしゃいます?(パーツとランナーが繋がってる部分をゲートといいます)
説明書には、「カッターやデザインナイフで丁寧に処理します」なんて書かれてるけど、不器用なあっくんはカッターじゃ無理。そもそもあっくんは、本来が左ぎっちょなんで、はさみやカッターをうまく使えない(世の中、何でも右利き有利ということで、無理やり右利きに変えられたという、星飛雄馬とは逆の過去を持つ)。そこで使ってるのがこれ。

これは爪を研ぐヤスリ。目が細かいし丈夫なので、あっという間にゲートを整形できます。ゲートだけでなくパーティングライン処理や、ちょっとした削り出しにも重宝する。あっくんにとって爪ヤスリは、プラモ製作の必須アイテム。化粧品店で安価に入手しました。

また、カーモデラーなら誰もが悩む、フェラーリレッドを入手したこともあります。

「いらっしゃいませ、何をお探しでしょう?」
「あ、あのう〜、ネ、ネイルエナメルが欲しいんですけど....」
「こちらにございます。どういった色をお探しでしょうか?」
「晴れた日に目映く映え、曇った日に深く沈む、萌えるような赤なんです」
「........これなど如何でしょう?ほんの少しピンクが入ったMAXFACTORです」
「こっ、これ、いい赤ですね。3本ください!それと除光液も2本」
「かしこましました。(ご贈答品でしょうから)お包み致しましょうか?」
「いえ、自分で使うから、包装はいらないです」
「......はあっ??」
「ボディに塗るんです!」

このように、店員のお姉すゎんに思いっきり引かれてしまうため、お買い求めの際は女性同伴で行かれることをお奨めします。

で、今回もあっくんは、イタさ覚悟でNo fearの精神で化粧品店に出向いた。

「いらっしゃいませ、何をお探しでしょう?」
「あ、あのう〜、ネ、ネイルエナメルが欲し(ry

婦女子様方の真っ白な視線に耐えながら何軒か回ったんだけど、残念ながら欲しい色は見つからなかった。ワイン系の色は多いんだが、どれも暗すぎるし、マニキュアのラメ(メタリック)って、意外と大粒なんですね。
 

試しに1本買ってみたが、やっぱり違う色だった。さんざん苦労したあげく収穫無しのオレって、やっぱりイタい香具師。

しゃーない、ボディ色は後で悩むとして手を動かそう。まずはAピラーの歪みから修正開始。プラスチックを変形させるためには、熱を与えるのが基本。やかんにお湯を沸かし、ピラーにちょろちょろとかける。プラが暖まったらピラーを指で押さえて矯正(←やけどに注意!)、そのまま一気に冷水に浸けこむ。これを数回繰り返した。

お次は窓枠とリアフェンダー。プラの厚み&削り取る分量から考えて、マニュアルでヤスるのは無理と判断、近所のホームセンターに出向いて簡易リューターを購入(1500円程度で入手できます)。
 


これが大人のおもちゃお手軽リューター。コードレスの乾電池式が使いやすいです。

ウィーーーン!とリューターを回し、ガリガリと窓枠を削り取っていく。

おもしれーーっ!!

オレって歯医者さんの才能があるな(笑)。
 
削り取ったサイドの窓枠に注目。リューター → 爪ヤスリ → サンドペーパーの順で仕上げました。Aピラーも歪みを矯正。
次に0.3mmのプラ版を用意、デザインナイフで丁寧に切り出す。金属製定規をガイドにすると、まっすぐ切れます(一度に切ろうとせず、何回かなぞるように切る)。でもって、爪ヤスリで整形したのがこれ。
これを新たな窓枠として、バランスよく接着。まずは瞬接で点付け、その後タミヤセメントを流し込んで、がっちり接着。
ついでに前期型特有のサイドステップモールも追加しました。

さてと、リア周りも修正しとくか。というのも、今回追加された前期リアガーニッシュとボディとの合いが悪い。これは仮り組みの段階で分かっていたので、ポリパテで修正......

って、硬化しないじゃん!!

10年前のパテは、既に死んでいた。しゃーない、ラッカーパテで修正するか.......

お前も既に死んでいる!

チューブごとカチカチに固まってやんの!

やれやれだぜ...... そんなわけでプラモ屋に直行、新たにパテを購入。

さてと、これでやっとボディの矯正完了!この後はカーモデルの定番作業、
・パーティングライン消し(400〜600番)
・下地仕上げ(1000番〜1500番)
・スジ彫り
と行った。

スジ彫りはPカッターで行うのが定番だが、あっくんは腕に自信が無い。そこで、罫書き針を使用してます。ちなみに模型工作には、器用/不器用は、あまり関係ないっす。器用であることに越したことは無いが、不器用ならそれなりに工夫して、手間と時間をかければ何とかなる。

 

 

紆余曲折を経て、下地処理を終えたボディ。修正前のそれと見比べてください。かっちょよくなったど!

と、ここまで作ったとき、不意に訃報が飛び込んできた。

プロレスラー橋本真也氏逝去!

個人的なことだが、この日の前日、知人の葬儀に参列したばかりだった。あっくんにとって、2日続けての訃報。この後しばらく、プラモには手がつけられず、仕事だけ何とかこなす毎日が続いた....

橋本真也さんのご冥福をお祈り申し上げます。