日  記

5月7日

長かったゴールデンウイークも漸く終了して、先月予約頂いていた南魚沼市(旧六日町)でスバルレガシーG4のデントリペアをして来ました。

ヘコミの場所はボンネットで、落雪にやられてしまった物件です。
ライトの反射は一部分しか解りませんが、パネルの2/3近くがヘコミ・歪んでいました。
幸いボンネット最前部の袋部3重構造部分は、叩き落とすだけである程度何とかなる程度だったのが救いではありました。
(とは言ってもシーリング接着部を切断してポンチング出来たわけでは無いので全体的にすんなり叩き落とす事は出来ませんでしたが)
今回は表に出ている接着部を全て切断〜リペア〜接着と相成りました。


まあそれでも連休突入直後と終了直前に呼ばれて「こんな場所のこんな形は直る訳ねえよ!」をソフトな標準語に翻訳し直した
物件に比べれば余程ましな物件ではありましたけどね。







リペア終了後長岡市の業者様で見積り・打合せをして津南町に帰りましたが、津南町〜六日町〜長岡市〜津南町の行程役170kmを
商用軽ワゴン車のそそり立ったシートで運転し続けると流石に腰に来てしまいますね。
運転ポジションとシートと総合性能が優れていれば1日600km位運転しても何も問題無いのですが。

帰り掛けに現行型逆輸入シビックタイプRに遭遇しましたが、「あれならこんなに腰に来る事も無いのに」とは思いましたが道具一式は積み込めないので。
それに開発はUKだし・・・・。おっと全く話が逸れてしまいました。

5月11日

昨日依頼された十日町市の業者様で夕方近く迄掛かってやっとホンダフィットのデントリペアを完了させました。

ヘコミの場所はバックドアの右下です。
横方向に非常に鋭く凹んでいて、その右末端から斜め上にヘコミ・歪みがパネル端部まで延びていて触ると
ポコンポコンと音が鳴る状況でした。範囲で言えば40cm位です。

「ここまでヘコミが鋭くてパネルがこんなに延びていると何処まで綺麗に直るか何とも言えません」
と返事をして作業に取り掛かりました。
ヘコミがこれ程鋭いのに鉄板がヘコヘコしている状態では作業順序を間違えば、鉄板全体のヤング係数が限界を迎えてしまうので
取り返しがつかなくなってしまいます。

今回は塗膜のキズが深過ぎて磨き込んでもキズだけは消せませんでした。






夕方から別の十日町市の業者様で中古車をリペアしたのですが、これが又”ブッツン”過ぎて物理的に綺麗に直すのは到底無理な物件でした。
先端が針の様に鋭いツールで鉄板を突き破る程突きましたが、流石に紙を爪でしごいた様な鋭いヘコミの芯は開きませんでしたね。
パネル面だけはなからに成ったので、リペア完了では無くて”もう止めた!”で勘弁して貰いましたが。


ゴールデンウイーク前からこんなのばっかりで精神面のヘコミは鋭く尖るばかりです。(せっかく冬が終わり春に成ったというのに!)

5月12日

朝一に津南町の鈑金業様で極簡単な鈑金荒出しをしてから、同じ津南町ですが別の鈑金業者様でお昼過ぎまでスズキスペーシアのデントリペアをしました。

ヘコミの場所は左フロントドアの中段付近です。
手で周囲を触った時サイドビームが通っているのは解ったのですが、ヘコミの形状自体は難しくも無かったので簡単に考えたのですがこれが全くの間違いでした。

サイドビームが平たく幅広い形状だった為、ペナペナと撓るツールを押し込んでもきつくて一旦差し込むと前後方向には全く動かないし、
押し込んだだけでパネルが盛り上がってしまうので何処が薄く歪んでいるのか全く分からなくて悲惨な状況でリペアするしかありませんでした。










スズキスペーシアのリペア終了後、昨日打合せした十日町市の業者様で1台リペアしましたが
これ又幾ら苦労しても綺麗には直らないのが解りきっていた物件で体力的・精神的な疲れが蓄積するだけでしたね。
(寝転んで作業するしか無いのに横方向70cm位ヘコミ・歪みがあり、
おまけにツールがまともに入らないので「泣き言を言いながら作業するしかないですね」と業者様に念を押していた物件だったんですけど)

ゴールデンウイーク前から本当に「このヘコミなら問題有りませんね」と言える物件が一つも無くて技術の向上がまだまだ追いつきません!

5月13日

午前は先週予約頂いた魚沼市(旧湯之谷村)の業者様でダイハツタントのデントリペアをしました。

ヘコミの場所は左フロントドア上部プレスライン上で、袋部の為完全にツールが入らない場所です。
方法は”引っ張る”しかありませんがプレスラインでとても硬いし少し折れ込んでいたので、
又また到底綺麗に直る物件では有りませんでした。

「今日は多分ドライブしに来ただけで終わる予感が周囲満ち溢れていますね」と言いながら作業を始めました。
何度も叩いては引っ張っるを繰り返して何とか面的には必要最低限には成りましたが、
折れ目が”引っ張って”直すには鋭過ぎて芯は予想通り残ってしまいましたね。
(中古車物件だったのがせめてもの救いです)








リペア終了後帰り掛けに1件見積りをして津南町に帰っても未だ時間が早かったので、以前から考えていた問題を解決する為の道具を作って今日は終わりです。
他人から見れば只いたずらしている様にしか見えませんが、
市販されていない物は自作したり考案して問題点を一つ一つ潰して行くのが意外と重要なんですよね。
問題点はまだまだ山の様に残っているので偉い事は言えませんが。

5月17日

朝市は一昨日から取り掛かっているルーフ落雪の修理を一時中断して長岡市の業者様でトヨタ86のデントリペアをしました。

ヘコミの場所は左側中央付近です。
カラスがクルミを落としたと思われるプツンとした鋭い凹みでした。

ボンネットを開けた時嫌に軽かったので磁石で確認したらアルミパネルでした。
(始めて直すパネルだったので予想もしてしていなかったんですよね。スポーツカーのフロント荷重を抑える為には好ましい事ですが)

アルミニウムは鉄板と違い鋭く折れていると芯が開きにくいのに、今回は運が悪い事に補強材が有る場所でした。
この様なヘコミに最適な自作ツールも使え無かったので大きさの割に時間が掛かってしまいましたね。










お昼前からは又苦行としか言えないルーフ落雪の修理を再開しましたが、一昨日から目を酷使し続けているので目がチカチカして焦点が合わなく成り
仕事をしているのか目を休めているのか解らない状態に陥ったので、今日は早めに切り上げちゃいました。

5月18日

午前は十日町市の業者様でスズキスイフトのデントリペアをしました。

ヘコミの場所はボンネット左前方の袋部です。
最近の車は内側にもう一枚鉄板が貼り付けて有るのですが、丁度この場所は鉄板が途切れていたので問題無くリペア出来ました。
とは言っても高く盛り上がっている範囲が広過ぎて、とても短時間でリペア完了とは行きませんでしたけど。















午後より又、長岡市の業者様で苦行としか言えないルーフ落雪の修理に取り掛かりましたが、作業を始める前から物に対峙した途端ふらついてしまいましたね。

帰りは運転中ボーッとしないようにブルーススプリングスティーンを大音量で流しながら帰りました、途中でシャウトを交えながら。

5月19日

お昼に長岡市の業者様でずっと格闘し続けていたホンダN-ONEのルーフ落雪の修理が漸く完了しました。

写真に写っている場所はほんの一部分で、パネル全域殆どがヘコミ・歪みまくっていて
被害を受けていない場所の方が圧倒的に少ない有様です。

取り立て深かったり鋭い場所は無かったのですが、モールの付け根が左右共2/3程度ひしゃげている状態でした。
モール付け根の角が全体的ひしゃげている状態に対処するアプローチ方法を新たに考案したので何とか対応出来ましたが、
以前ならまともにリペア出来なかったでしょう。
(只、、ユーザー様や業者様には「これ程広範囲に被害を受けているので、どうせ保険を使うならパネル屋根の張り替えの良いんじゃないですか?」
と逃げの態勢に入った物件だったのですが)








午後より長岡市の別の業者様でドアパンチ物件をリペアしましたが、
特に何も言われていなかったので10cm位のヘコミを勝手に想像してたかを括って出向いて見たら、高く盛り上がっている歪み迄含めると
60cm位有ったのであっと言う間に奈落の底に突き落とされた気分でした。

業者様の営業終了時間まで掛かりやっとリペアしましたが、ディーラー様の終了時間なのでもう完全に夜です。
朝から夜まで神経を張り続けだったので疲労困ぱいに成ってしまい、今日は技術を極めるより疲労を極めてしまいました。

5月20日

先週見積りさせて頂いた十日町市の鈑金業者でアウディA4のデントリペアをしました。

ヘコミは左前後ドアに3箇所有って、写真のヘコミは左フロントドアの中央中段付近です。
(3箇所とも横折れしている物件でした)

表面を手で触ったらポヨンとするので「薄い鉄板かな?」と思ったのですが、
いざ叩き始めたらボンボンと音がするだけでなかなか落ちないので騙されてしまいました。
材質は硬く無いのに凄く厚い鉄板でした。
鉄板が薄いと叩いた時に当然周波数が高くなりカンカンと高い音がするし、厚い場合は周波数が低くなるのでガンガンと鳴るように成ります。

このメーカーは上記とは違い強く叩いてもボンボンと低い音がするだけでした。
(材質自体は密度が低い素材なので振動の伝搬事態が遅くなるのでくぐもった音に成ります)

只、安全性を鉄板の厚さで担保しているので折れている芯が鋭角的に変化して来ないので結局パワー勝負しか無かったですね。
(だからかまった事が無いゲーシャは予想が出来ないので嫌なんです。それ程外車への憧れをもっていないので勘弁して下さい)






今日は久しぶりに余裕を持って作業が終わりましたが、
昨日まで遅くまでバタバタしていたので溜まってしまった帳簿処理に追われています。

5月22日

午前は長岡市の業者様で日産キューブのデントリペアをしました。

ヘコミの場所は左フロントドアのアウターハンドル後方上部です。
特別深く鋭くは無かったのですが、
一目見て「ああ、これは袋部でツールは入らないし”引っ張る”には鋭過ぎて無理だな」と思ったのですが、
運が良い事にツールがアクセツ出来る構造でした。

只場所が微妙だったのでヘコミの形状の割に時間が掛かりましたが。


午後から同じ地域の長岡市で2件リペアしましたが、その内の1件はツールが入らず”引っ張る”しか無い場所なのに
”引っ張る”には鋭過ぎて「出来れば辞退」のスタンスで向かった物件です。
何回も叩いたり引っ張ったりを繰り返しましたが、折れ目は開き切りませんでした。
ツールさえ普通にアクセツ出来る場所なら準備さえ終われば10分程度で綺麗に直る形状だったので残念です。






昨日は歪み迄含めると20cm弱有り、折れ目の芯が6cm程非常に鋭く折れ込んだヘコミを素人の方が
高く盛り上がった所をブッツンブッツンとそこらじゅう突きまくった物件のりカバリーをしましたが、
鉄板を完全に延び切らせていたのでまともなリカバリーには成りませんでしたね。
小さくも無いのに非常に鋭く折れ込んでいると1000回近くの必然を繰り返さないと直らないのに、素人の方が1000回近くの
偶然を連続で引き当てる事は絶対に不可能なので、見よう見まねで真似事をするのは止した方が良いと思います。

5月27日

今週は全く暇な周期に入ったのですが、今日は一昨日見積りさせて頂いた長岡市の業者様でマツダデミオのデントリペアをして来ました。

ヘコミの場所は右フロントドアのアウターハンドルの直前プレスライン上です。
ヘコミの上部が非常にきつく飛び出て、プレスラインは横方向に擦れて潰れていました。
(この車種はアウターハンドルの部品が横方向に延びている構造なので業者様に取り外して頂いてから作業です)

見積り時はきつく飛び出ている所を苦労しても叩き落とせば何とか成ると思ったのですが、全く持って考えが甘かったと言わざるを得ませんでした。

きつく飛び出ている所をポンチで叩き落とすのに苦労するのは最初から覚悟していたのですが、
いざ突き出してもアウターハンドルの窪みのプレスの為横方向の張力は非常に強いし、
アウターハンドルのプレス前端部が高く成っているのにいくら頑張っても叩き落とせなかったので結局その分の跡が残ってしまいました。


通常ならブツンと成ってしまうか塗膜が割れてしまう程の力勝負を挑み続けましたが、物理的に無理な勝負だったのでマメは潰れるし力が尽き果てましたね。