ハングルノート 


漢字文化圏なので、分野名は、日本語の音読みと似ているはずだが、リエゾンしまくるので、韓国の固有語のように聞こえてしまう。
ハングルの記述どおりの発音と、実際に聞こえる音がすこし違う。
そこで、両方を書いてみることにする。

哲学 철학 チョルハク→チョラク
心理学 심리학 シムリハク→シムニアク
歴史 역사 ヨクサ (北朝鮮では력사リョクサ)
政治 정치 チョンチ
法律 법률 ポプリュル→ポムニュル 法学 법학 ポプハク→ポッパク
経済 경제 キョンジェ 経済学 경제학 キョンジェハク→キョンジェアク
経営学 경영학 キョンヨンハク→キョンギョアク
社会学 사회학 サーフェハク→サーフェアク
教育 교육 キョユク 教育学 교육학 キョユクハク→キョユッカク
自然科学 자연 과학 チャヨンクァハク→チャヨンクァアク
数学 수학 スハク
物理学 물리학 ムルリハク→ムルリアク
化学 화학 ファハク
天文学 천문학 チョンムンハク→チョンムナク
気象学 기상학 キサンハク→キサンガク
地質学 지질학 チジルハク→チジラク
生物学 생물학 センムルハク→センムラク
遺伝子 유전자 ユジョンチャ
医学 의학 ウィハク
薬学 약학 ヤクハク→ヤッカク
技術 기술 キスル
土木工学 토목 공학 トモクコンハク→トモックンガク
建築学 건축학 コンチュクハク→コンチュッカク
機械工学 기계 공학 キギェコンハク→キギェクンガク
電子工学 전자 공학 チョンジャコンハク→チョンジャクンガク
放射線 방사선 パンサソン
農業 농업 ノンオプ→ノンゴプ 農学 농학 ノンハク
芸術 예술 イェスル
音楽 음악 ウムアク→ウマク
絵画 회화 フェファ
文学 문학 ムンハク→ムナク
古典文学 고전문학 コジョンムンハク→クジョンムナク
言語 언어 オンオ→オーノ
本 책 チェク(冊)
雑誌 잡지 チャプチ
図書館 도서관 トソグァン→トゥソグァン
情報 정보 チョンボ
出版社 출판사 チュルパンサ

韓国人は大阪弁が日本語の標準語に聞こえるらしい。
力の入れ方が似ている?
個人的には、数を数えているとき、そうかもしれないと感じた。

一個 한개 ハンケ
二個 두개 トゥーゲ
三個 세개 セーゲ
四個 네개 ネーゲ
五個 다섯개 タソッケ
六個 여섯개 ヨソッケ
七個 일곱개 イルゴプケ
八個 여덟개 ヨドルッケ
九個 아홉개 アオプケ
十個 열개 ヨルッケ


入力は、2004年頃から、Microsoft IMEにハングル入力機能が当初からついてる機種が多くなったが、2017年頃からだんだん減ってきた。
Lexilogos Koreanでは、独特なキーの並び方をしている。 
一番上に子音、カナダラマ・・・の平音と濃音を並べ、激音を置き、下に、いろいろな複合母音を並べてある。

Google翻訳
他の言語は英語を介して翻訳しているようだが、韓国語・朝鮮語に関しては、直接日本語に翻訳しているようである。
表意文字の方が意味が特定されやすいので、日→韓 の方が 韓→日 よりも、若干精度がよくなっていると思われる。

綴りと発音の乖離があり、日本人にとっては、聞き取りが難しい。
語頭の ㅎ[h] はとばして、前のパッチムと次の母音とが直接リエゾンすることが多い。
パッチムの ㅅ[s] のリエゾンの仕方は独特 없다が後ろに来ると、[d]になったりする。
パッチムの ㅇ[ng] リエゾンすると、[n]が消えて[g]だけが聞こえることが多い。

ハングルの平音が、カタカナにすると清音になることもあり濁音になることもあるが、法則性がいまいち見出せない。ㄱ[kかg] ㅂ[pかb] ㄷ[dかt] ㅈ[jかch] 

日本語の漢字の音読みとハングルの漢字の読みの対応関係は?
日本語で ん で終わる音節は、ハングルではㄴ[n]かㅁ[m]で終わることが多く、日本語で母音で終わる音節は、ハングルではㅇ[ng]で終わることが多い。(広東語と似ている?)。
日本語で ツ で終わる音節は、ハングルではㄹ[r]で終わることが多い。

韓国人が日本語を勉強するときは、[ツ][ズ]の音を、ㅈ[ジ]の音か、ㅆ[ッス]で代用する。

カタカナは開音節なので、外国語の音を表記するのに無理がある。綴りに忠実に書くより、リエゾンに忠実に書くなど工夫が必要となる。
濁音・清音の区別は、わりと外国語の音と対応する。カ→k ガ→g サ→s ザ→z タ→t ダ→d など
ハングルは閉音節があり、母音が豊富なので、外国語をわりと外国語らしく発音表記することができるが、平音、濃音、激音の区別が特殊で、外国語と対応させるのが難しい。
rとℓ の音の区別は、カタカナでもハングルでもできない。
fとh はカタカナではハヒフヘホだが、ハングルではfはpに置き換えられる。

漢字の使用に関して、昔、韓国より北朝鮮の方が漢字を使用しているようなことを聞いたが、そうでもないだろう。
おそらく、朝鮮日報が、1970代後半ごろまで、漢字ハングルまじりの新聞も発行しており、それを見ての勘違いではないか?
朝鮮日報は韓国の新聞である。
韓国での漢字の知識は世代によって全然違う。
独立後、一旦漢字の教育が消滅したが、その後復活し、漢字を少し学校で習うようになったようである。
漢字を全然知らない世代は、1950年前後の生まれの人か。
ハングル表記は、イッスムニダの書き方とか、1990年代に少し変わったらしい。(北朝鮮ではどうか、未確認)

南と北で、注意して聞かないと分からないくらいの差しかない。
北ではリウルの頭音原則がないということで、우리의 식으로 락원꾸리자 私たちのやり方で楽園を築きましょう の楽園は 낙원[ナゴン]ではなく、락원[ラゴン] となっている。
語彙的には、
우리 공장 동무들 ウリ コンジャン トンムドゥル 私たちの工場の友達
友達は 친구[チング]ではなく、동무[トンム] となっている。
しかし、実際そんな細かいことを調べなくても、歌の演出と内容で北か南か分かる。

日本のマスコミでは、固有名詞は現地読みが基準となるので、北朝鮮の人名は韓国式ではなく北朝鮮式の読みによる。
李雪主夫人はイ・ソルジュでなく、リ・ソルジュと表記。
しかし労働1号(ミサイル)はなぜか、ロドンではなくノドンと報道されていた、というどうでもよい問題に気付いた。


ちょっとひといき