12日目(12月20日(月))

オタゴ → マウント・クック(Mt.Cook) → レイク・テカポ

オタゴ半島を後に、マウント・クックに向け出発。昨日来た道を引き返す。
同じ道でも見え方が違う。来る時気づかなかったものが目に付く。
道路沿いのバス停は、人や家、風景などいろいろな絵が描かれていて楽しい気分になる。
月曜の朝なのでダニーデンへ仕事に出かける車が多い。
湾に沿った道路なので、くねくねと曲がっていて狭いので注意してドライブをする。

しばらく走り、オマル(Oamaru)という町で銀行を探し、再び現金を引き出す。
この町も静かながらクリスマスムード。
道路沿いにサンタ・ベル・シカ・星などの飾りがつけられている。
夜はイルミネーションで、さぞ綺麗にライトアップされるのだろう。

オマルを過ぎて左折、83号線に入り西を目指す。
だんだん山が近づいてくる。
ニュージーランド・アルプスの山々が連なり、
川原には、またルピナスが見え始める。
アルプスに近づくにつれて、お天気がだんだん良くなる。
氷河が削って作った広い川原の中の一本道を走り、
マウント・クックに到着したころは、快晴となる。
本当についている。

マウント・クック(3754m)の稜線は青空に映えてくっきりと綺麗に見える。
有名な山だけあって、形も美しく見る人を魅了する。
富士山と同程度の高さというが、その形も独特で、ここもまた素晴らしい眺めだ。

二時間のトランピング・コース、ケア・ルートにトライ。
日本人の団体観光客が多い。
爽やかな風の中、気持ちよく歩く。
ルートの起伏もそれほどのものでなく、よく整備されている。
特別の装備もいらない。途中あちこちにいろいろな種類の花々が目に付く。

一時間ほどして、目的地のケア・ポイント展望台に到着。
ここから先は氷河により削られた深い峡谷が行く手を阻んでいる。
切り立った崖の上から見下ろすと、眼下には氷河が溶けてできた淡い乳白色ブルーの湖。
その遥か彼方にカヌーがふたつ点のように見える。
周囲のあまりの美しさに何枚も写真を撮る。

トンガリロ国立公園での山歩き、トランツ・アルパインによる列車の旅、
ミルフォード・サウンドでのクルージング、そしてここマウント・クックでの山歩き、
出国時に期待はしていたが、正直実現できるとは思っていなかった。
本当にラッキーだ。

マウント・クックを後にし、夕方、レイク・テカポのモーテルで宿泊。
湖畔のモーテルに宿泊したけれど、天気が悪く湖畔からの遠景を楽しむことができない。
テカポは星降る町としても有名とのこと。
期待していた満天の星も、そして南十字星も残念ながら見ることができない。
ここまでは、幸運にも行く先々で天気に恵まれたのだから・・・と大人しく諦める。
雨は止むことなく降り続いている。

明日はクライストチャーチへのリターン・トリップだ。
本日の走行距離 459km。



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