やぎ座


パンは、森や牧場にいて、羊飼いや羊の守護神でした。
また、時々ニンフ(妖精)をからかって遊ぶような所がある神でした。
ある時、ニンフのシュリンクスを見初め、追い掛け回しました。
シュリンクスは、もう少しで捕まりそうになったとき、父親の河神ラドンに頼んで、姿を葦に変えてもらいました。
パンは落胆して、葦を数本切り取って、笛を作りました。その笛には、パンと名づけました。

神々が河の岸辺で酒宴を開いていました。
そこには、パンもいて、葦で作った笛を吹いていました。
突然、そこに神々の敵、怪物テュフォンが現れ、襲ってきました。
神々は、慌てふためき、逃げ出しました。
パンも、あわてて魚に化けて、河に飛び込みました。
ところが、あんまり慌てたものですから、魚になったのは尻尾だけで、その他はヤギの姿になってしまいました。
その姿が、やぎ座です。



やぎ座は、南の空に、逆三角形の形で輝いています。
じっと見ていると、その形がぼんやりとわかります。






Minomushi
'99.10.16

MIDI提供
Taishirou futsuno