スキャナ自動紙送り装置(失敗) 

フラットベッドスキャナで自炊の試み

昔のI/O(かなり厚かった)やPIOやベーマガやテクノポリスや初ラやラ製やOHMZ!やPOPCOMなどのマイコン雑誌などが重くて邪魔で、電子化して少しでも減らそうと自炊を試みました。
しかしドキュメントスキャナは高いので、何とか手持ちのスキャナでできないかと考えたのですが
1ページスキャンするのに解像度を落としても最低でも三十秒はかかり、五百ページくらいあるI/Oを一冊スキャンするのに
四時間もかかる計算になり、とてもやっていられないので、この工程を手作業ではなく、自動化できれば苦にならないのでは、とAVRマイコンでモーターギアをシーケンス制御して紙送り装置を作れないかと考えました。
積んである紙を1枚づつファンの吸引力で吸い取って、スキャナの台に置いて、スキャンした後、取り去るというのを繰り返す装置なのですが、
思考錯誤の末、何とか形にはなったのですが、速度があまりにも遅く(早くすると位置がずれたり不安定になってしまう)
1枚スキャンするのに5分はかかり、これだとI/Oを一冊スキャンするのに丸1日以上かかってしまう上に、
ギアの音がジャージャーとものすごくうるさくて夜中につけていられず、とても実用にはならず、無駄な努力に終ってしまいました・・・。


 動作させている時の写真は撮っていなかったので、すでに解体したものの写真になります。

制御回路 
制御回路(表から見たもの)
 移動用メカ部分
紙を持ち上げたり下げたりするクレーンのメカ部分
このファンの吸引力で一番上の紙を1枚だけ吸い取って、クレーンで持ち上げる
反対側から見たもの。
ファンは一つでは吸引力が不足でした。
四個くらい使用して四隅から紙全体を吸い取る方がよかったです。
クレーンの回転数を計測するセンサ(LEDをフォトインタラプタとして使用しています)
ガイドレールの上を移動しているところ。
紙の積んである所とスキャナのある所を往復します。
3箇所についているセンサ。これで
紙のある位置。
スキャナのある位置。
紙を捨てる位置。
を検出して停止します。
 


回路図


ATTINY2313用プログラム(HEX+ASMファイル)

ATTINY2313に書き込む際、ヒューズビットの上位バイトには$DD、下位バイトには$64を書き込みます(AVRXS /fhDD AVRXS /fl64などとします)


その後

スキャンの自動化はあきらめて、次に思いついたのが、自分はフラットベッドスキャナを3台も持っているので、これを並べて順次、紙をセットしていけば、単純に3倍のスピードアップを図れると考えました。
一台だと、スキャンしている間、他の事をするほどの時間はないのでボーッと待ってるしかないのですが
三台だと、他のスキャナがスキャンしている間に別のスキャナの紙を順次セットしていくので、待ち時間を減らせます。
しかし3倍にスピードアップしても1ページに十秒くらいかかり、I/Oを一冊スキャンするのに1時間強かかりました・・・。
無職で暇だけは有り余っている為、何日間も丸1日中この作業に没頭して三十冊近くの雑誌をスキャンしました。
結論として、やはり素直にドキュメントスキャナを使った方がいいと思いました・・・。かなり疲れました。

余談ですが、雑誌などの印刷物のスキャンは新しいスキャナの方が画質がいいですが、自身で鉛筆で描いた絵に限っては、昔のスキャナの方が画質がいい気がします。
今は安価なC-MOSセンサを使っていますが、昔のスキャナはCCDセンサを使っているものが多く、ガンマ値を低くして濃度を濃くすれば、鉛筆のラインがペンで描いたように綺麗に映るので、自作の絵などをスキャンされる時はCCDセンサーのものにされる事をお勧めします。


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