ボーイング747が初めてお目見えしたのは1970年当時、それまでのジェット旅客機の主流はダクラスDC-8やボーイング707に代表される乗客定員100人程度のものでしたが、そのころ新世代旅客機の開発の流れとして2つの方向がありました。
ひとつは「SST」つまり「超音速ジェット旅客機」です。コンコルドはイギリスとフランスが共同開発しました。言うまでもなく、より速くという目的です。
もうひとつの流れが「大量輸送」。ジャンボはこの500人もの乗客を一度に運べる最初の旅客機です。しかし、同じ目的の他社の旅客機「ダグラスDC-10・・後のMD-11」やロッキード事件でおなじみの「L-1011(テン・イレブン)」の機種はふくらんでいません。 なぜでしょう。
それは、ジャンボ機開発においてボーイング社は、もしSSTが主流になってしまった場合は「大型貨物専用機」として生き残れるように、操縦席を2階に設けて下部はより多くの荷物が積めるように機種をすっぽりあけることが出来るレイアウトを考えたのでした。
結果はいわずもがな「大量輸送」の時代になり、ジャンボジェットはその第1人者となりました。