スカちんとは?


まずはこの写真をご覧ください。この車、何という名前なのかわかります?スチールバンパーとフェンダーミラーから、ずいぶん古い車ということはわかりますね。

続いてはこちら、後方からの写真です。二重丸のリアコンビネーションランプ、これでわかるでしょう?そうです、この車は今から四半世紀近く前の5代目スカイライン、形式名C210、通称ジャパンなのです。スカイラインをご存知の方ならお分かりと思いますが、歴代スカイラインの中で最も不人気の車(爆)、「名ばかりのGT」と揶揄された車、栄光のスカイライン伝説においては無かったことにされてしまう車(核爆)、それが私の愛車です。

なぜこんなに不人気なのか、知ってる人は知ってると思いますけど、簡単に説明しましょう。一番の理由は「不遇の時代に生まれた」、これにつきます。4代目スカイライン「ケンメリ」の後継車種としてジャパンが誕生したのは、1977年(昭和52年)の夏でした。当時はオイルショックの影響からか、車に対する風当たりがきつくなっている時代で、排ガス規制が一層強まっていました。今となってはかなり作為的な面が多かったようですが、特に昭和51年の排ガス規制では、排気系に馬鹿でっかい触媒を入れなければなりませんでした。また、エンジンもキャブレータ方式からインジェクション方式への変更を余儀なくされ、パワーダウンしています。このため旧車ファンの間では、「昭和52年型の車には手を出すな」が合言葉になっています。

それではこんな不人気の車に、なぜ私は乗っているのでしょう?

まずは、何と言っても抜群のスタイリングです。この写真でジャパンを初めてご覧になった方は、どんな感想を持たれたでしょうか?ダサい、かっこ悪いと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、個性的なのは間違いないでしょう?スカイラインの生みの親、櫻井眞一郎氏が「ケンメリを剃刀で削ぎ落とした」というデザイン、現行車には無い鋭角的なラインが特徴です。後方からの写真でわかると思いますが、リアからドア後部にかけて斜めのラインが入っているでしょ?これはサーフィンラインと呼ばれるもので、3代目〜5代目スカイラインの特徴となっています。いまどきこんなスタイリングの車ないでしょう?

次に魅力的なのは「頑丈なこと!」です。ジャパンの心臓部には、重くて非力(爆)なL20というエンジンが搭載されています。でもL20の一番の特徴は、何といっても壊れないこと。ちなみに今、新車を買って25年くらい乗ってみてください。それまでに故障して、まず再起不能になると思います。修理しようと思っても、その頃に部品が残っているかどうか... 今の車は、作りがますます複雑化していて、耐久性が低くなってきています。車の品質は景気に比例するところがあって、80年代後半から90年代前半までに生産された車が長持ちするようです。

一般的に車の寿命は10年くらいで、メーカも2〜3年乗ると飽きがくるような車しか作りません。なぜなら、新型車が出る度にユーザに買い換えてもらいたいからです。ちなみに私のジャパンは2001年現在、174.000km走っていますが、エンジンが根を上げたことは一度もありません。ほんと丈夫な車だなあ。

また、いくら非力といっても、100km/hも出ないような車ではありません。一応GTなんですから、その気になれば170km/hくらいまでは引張れます。但しインジェクションですから、加速感はそれほどない。後期型のジャパンターボ (←TVドラマ西部警察のマシンXで有名ですね)なら、また違いますけどね。そんなスピードのことより、ジャパンの大きな魅力はサスペンションです。足回りには定評のあるスカイラインですから、峠を攻めてもすべることはまずない。タイヤさえいいやつを履けば、ノーマルサスでも十分攻められます。うまくシフトチェンジして、エンジンを常に高回転にキープする必要がありますけどね。しかも前述のようにトルクが小さいですから、少々のオーバーアクセルでも十分踏ん張ってくれます。つまり車全体のバランスから見ると、ジャパンのサスペンションはオーバースペックといえるかも知れません。ちなみに最近フロントタワーストラットバーを装着しました。これによりアンダーもかなり解消され(車体が重いからアンダーステアは避けられない)、ほんと素直なコーナーリングになりました。

その他にも飛行機のような近未来的コクピットとか、文字通りのコンビネーションランプとか、ケンメリと同様専用のテーマ曲を持っていたとか(←しかも2曲も!)、話は尽きないですけど、このくらいにしておきます。

ちなみに1枚目の写真を見て、

「ミスマッチじゃあ〜っ!」

と気づかれた方、あなたはかなりの通です(笑)
 

出会い

あっくんとスカちんとの出会いを綴ってみました。そのルーツは、あっくんが小学生だったころまでさかのぼります。時は1970年代前半、オイルショックのころ「かまきり」というあだ名を承ってたガリガリあっくん(笑)。その頃、一体何があったのでしょうか? 


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