一日目(その1)


朝9時ごろ起きて、顔を洗う。ゆっくり眠ったつもりだが、あんまし仕事の疲れがとれていない。無理も無いか... まあいいや。出発は11時を予定。早すぎると鹿沼あたりで渋滞に巻き込まれるのは目に見えている。下りの渋滞が解消される14時ごろ宇都宮通過をにらむ。今日の予定は、東北自動車道をひたすら北上、青森港フェリー乗場までのロングドライブ。

昨日までに旅行の準備はほとんど済ませているので、TシャツとGパンに着替えてスカちんを取りに行く。ボディカバーを外すと、先週かけたワックスもバッチリ、眩いワインレッドの車体が夏の太陽に照らされる。8月も後半だが、まだまだ暑い。早速キーを差込みエンジンスタート!

ヴオオオーン!

一発でエンジン始動。いつになくフケがいい。ひょっとしてこいつ、北海道に行くことを知っているのか!?
暖気をしながら、ボディ/ホイールをワックスの染み込んだウェスで乾拭きする。照りつける日差しのおかげで、あっという間に暖気完了。高速で渋滞に巻き込まれたら、一気に水温が上昇しそうだ。

家の前にスカちんを持ってきて、荷物を積み入れていると、通りがかりの初老の紳士が、スカちんのナンバーを見て声をかけてきた。
 

「いやあ、北九州から来たんですか、私も小倉出身なんですよ。これから帰るんですね?」


盆開けの週末、他県ナンバーの車に荷物を積み込んでるのを見ると、帰るとこと思うわな、ふつー。事情を話して、しばし郷土の話に花が咲く。最後に、

「気をつけて、行ってらっしゃい」

というありがたいお言葉を頂いた。今年の北海道は、出会いの旅になりそうな予感がするなあ。

そして、家の戸締り/火の元の最終確認。ムモちゃんもしっかり電柱にワイヤーロックした。んじゃまあ、行こうかねえ。いつものように、デフが暖まるまで低速走行で、近所のコンビニに到着。飲み物と軽食を買い込んでクーラーボックスに入れ、ほんとの出発じゃ。10分ほど市街地を2速抜きで低速走行、この間に各部をチェック。水温/油圧/電圧全て正常、車体に変なブレも無い。東名川崎に着き、通行券を受け取り、アクセルを踏み込む。この日初めて入れた2速で一気に加速。やはり先日入れたエンジントリートメントのおかげか、トルクが増加した気がする。気持ちよく本線に合流したのもつかの間、あっという間に料金所到着。これで350円とは暴利。まさに世界一の悪徳通行料金!(爆)

ハイカで支払って再び加速、そんなに混んでない。ラッキー!まずは90km/hの慣らし走行... のつもりが多摩川を越えたあたりで、

バラバラバラッ...

ボンネットあたりからすごい異音がした。
 

「なっ、なんだあ〜っ!?」


アクセルから足を離すと治まった。いきなりトラブルかい!? でも、こんな症状今まで経験したこと無いなあ。神経を集中させて、異臭/異音/ガタツキ等を探るが、何も感じない。思い切ってアクセルオン!しばらくしてまた、

パラッ...パラッ...バラバラバラッ... わかった!

前を走るトラック野郎!山ほど土を積んでいてカバーも何もしてないから、土が零れてきてるんだ。こりゃたまらん。追い越し車線に移って一気に加速。トラックの前方に出た。

くっそ〜っ、ふざけんじゃねえ!てめえだけの道じゃねえぞっ!積載量オーバーなんじゃねえか?ラジエーターが目詰まりしたらどーするんじゃい!
窓からポイ捨てする奴、好き勝手に車線を変えて我が物顔で走る奴、そしてあのトラック野郎、

どいつもこいつも単独事故起こして死んでしまえっ!

そうこうしているうちに用賀料金所に到着、またハイカで700円払う。しかしほんと、日本の高速の通行料は高いぜ。予想通り3号は渋滞、箱崎あたりまではしゃーねえーなあ。ちょうどいいや、コンビニで買ったサンドイッチを食いながらのろのろ運転、多少は動くから水温もかろうじてセーフ、クーラーもつけたままでいい。汐留から箱崎手前までは、裏道(裏でもないか)を使って渋滞を回避する。5速80km/hで走ると一気に水温が下がった。とたんにクーラーの冷えもよくなる。再び環状線に合流...って混んでないじゃんか!おいおい、80km/hで昼間の箱崎を走るなんて初めてだぜ。

なんにしろラッキー!今年の旅行はついてる予感(^^)。6号に入っても渋滞は無い。その代わり反対車線はがちがちに混んでいる。

し.あ.わ.せ!

反対車線の渋滞を見ながら100km/hで走る時って、生きる喜びに打ち震えませんか?

金色のう○こ(爆)を右手に、隅田川沿いを北上する。一気に小菅を通過、一路東北自動車道へ。浦和で通行券を受け取ると、3車線になった記念にアクセルオン(←なんじゃそりゃ)。

140..150..160...う〜ん、実にいい感じでげす。高速走行でも変なブレはない。ポテンザRE710kaiががっちり路面をグリップする。あんましスピード出しすぎると燃費も悪くなるから、この辺で5速110〜120km/hの巡航速度に戻す。タコメーターは3500回転あたりを示している。今の車は2000回転くらいで100km/h出るんですってね?ジャパン乗りのあたしからは信じられないや。

最初の目的地、蓮田SAに到着、時刻は午後12時30分くらい。すごいすごい、出発から1時間半程度で都心を抜けたことになる。お茶を飲みながら下り線の渋滞情報をインフォメーションでチェック。どこもかしこもガラガラ。少しの渋滞も無い。今年は気持ち悪いくらいについてるぜ。これも日ごろの行いのよさのタマモクロスかな?(←おい)

トイレ行って顔を洗い出発。次の目的地は、国見SAくらいか。時間はたっぷり余裕があるぜ。実は仙台の友人と17時に菅生SAで待ち合わせしている。国見で友人宅にTELして、菅生でおち合うってわけ。再び5速110〜120km/h走行。快調快調。埼玉を越えると都心独特のムッとする感じが薄らぎ、田園風景が広がる。心なしか空の色も澄んでいる。ところが、少しではあるが頭痛が痛くなってきた。体もだるい。暑さのせいだ。実はここ2〜3日脱水症状を起していて、体調が万全ではなかったとですたい。早い話が夏バテ気味だったってわけ。昨日まで何とかごまかしごまかし、仕事してきたんだが... クーラーが効いているとはいえ、狭い車内に照りつける日差しに、体がまいりつつある。来年はウインドウにUVカットスプレーしよう。

そんなこんなで、頭がぼーっとしてきたんで那須高原SAで休憩。スカちんから出ると少しふらつく。パンとコーヒーで小休止。少しは胃に入れとかないとなあ。かといって食いすぎると眠くなっちまう。このため、ロングドライブ時は数時間毎に少しずつ食べることにしている。しばし木陰で休息...って、木陰がねえじゃねえか!そういえば那須高原SAって言っても、高原も見えねえなあ。しゃあない、念のためトイレ行って再び出発。でも少し休んだおかげでたいぶ楽になった。相変わらずスカちんは絶好調。5速独特の「クオオォーン」というジェット機のような音が心地いい。(←ジャパン乗りならこの感覚わかるよね?)

福島県に突入、みちのく路やね。既にラジオ日本競馬中継は入らない。そこで西部警察のCDを取り出し、ワンダフルガイズをかける。この曲を聴いてジャパンを運転すると、気分はバリバリ団長モード!(爆)自然とアクセルを踏む力が強くなる。速度計に目をやると140km/hオーバー。いかんいかん、慌ててアクセルから足を離す。日差しも和らいできて、気温も30度を切ってきた。まだ少し頭痛が痛いが、かなり楽になった。

夕方4時半ごろ国見SA到着。友人に電話して、予定通り5時に菅生で待ち合わせ。サクサク出発して5時10分前には菅生到着。ここでハイオク満タン。リッター113円だった。今回は上限115円だな。今年の北海道は110円くらいで入るといいなあ。しばらくすると友人が到着。レストランでオレンジジュースを飲みながらしばし談笑。くだらない話ばかりなんで、ここではオミット。1時間以上話して、秋の天皇賞に府中で再開することを約束し出発。

次の目的地は鶴巣PA。夕食はここでとることに決めている。大体SAの食事って、高くてまずいでしょ?ところが鶴巣はかけそば一杯250円!普通の商店街と同等の値段で食える。お勧めは鶴巣そば。とろろ昆布の上に餅の揚げ物をのせて文字通り鶴の巣に見立てたそばで380円。うまかあ〜っ。ちなみにここでは(下り線は)吉野家の牛丼も食える。

鶴巣最高〜っ!

既に日は落ちている。そば食ってちょうどいいくらいに気温も下がってきた。やっぱ都心と違うぜ。

一服して、貴重品を落としてないかチェックする。何のためかというと念のため (←通販の見すぎ)。そしていざ出発しようとエンジンスタートした時、事件は起こった!(爆)