おわりに


如何だったでしょうか、キカイダー山陰ロケ地を巡る旅。皆さまが行かれる場合、時間にゆとりを持って、旅してください。今回は、4〜5日かかるところを2日で走りました。後は出雲でのんびり、大国主命の国譲り神話を調べてみます。
というわけで、出雲そばを食べましょう。

出雲そばを食べるなら、ここがお勧め

 

普通は、割子三段だが、五段(大盛り)を注文。


 
 

出雲そばは「だし汁」をかけて食べる。

 

最後に、人造人間キカイダーの魅力について、定量的に分析してみましょう。以下は、個人の感想ではありません。

子供の頃キカイダーは、他の特撮ヒーローよりも、ずば抜けて印象的でした。理由は「不完全」であること。

「ギルの笛の音に、ジローの不完全な良心回路がギリギリの抵抗を試みる」

毎週毎週「キカイダーは不完全である」ことを洗脳するように、訴えてきます。ここが他のヒーローと決定的に違うところ。ヒューマニズムを揺さぶりました。

たしかにウルトラマンのジャミラ、ウルトラセブンのノンマルト、新マンの「怪獣使いと少年」等々、ヒューマニズム(人間のエゴ)を問う作品は多い。しかしながらこれらは、大人になって再放送を見て、初めて気づくことです。

子供にとってストーリーなんざ、ぶっちゃけ「どーでもいい」んです。ウルトラマンが怪獣と戦うところ、仮面ライダーが怪人と戦うところだけ見れればいい。その証拠に「ウルトラファイト」をベースとして、レッドマン/ゴッドマン/グリーンマンが生まれました。

が、キカイダーは違う。不完全であることを強調するように、ほとんど毎週のように、どこかが壊れます。胸が壊れ、腕をもがれ、口がきけなくなって、挙句の果てには、アカ地雷ガマにバラバラにされてしまいます。
たしかに新マンもスノーゴンにバラバラにされますが、すぐに元通りになりました。しかしキカイダーは、バラバラの状態で1週間も待たされたんです。子供にとって1週間は、どれだけ長いことか…

そしてジローは、不完全ながらも何とかダークロボットを倒し、どこかへ走り去って行きます。

この切なさ!

誰でも常に、体調万全なことはありません。風邪をひいて、熱があることもあります。身体がだるいこともあります。
それでも、学校に行かなければならない時もある。洗濯しなけばならない時もある。出社しなければならない時もある。

試験に分らない問題が出ることは、日常茶飯事。それでも人間は、ギリギリの抵抗を試みます。

そんな人間の「当たり前の本能」に、不完全でも戦うことによって、キカイダーは切なく響いてくる作品でした。

後は、個人の感想の問題です。

「やっぱり、ウルトラセブンの方が深いよ」
「オレは仮面ライダーの正義が、ストレートど真ん中で好きだな」
「かつて、サンダーマスクという封印作品があってだな…」
「あたしゃ、キューティ・ハニーのおっぱいが(ry」

皆さまは、どうお考えでしょう?

さて、このような長文/駄文にお付き合い頂き、本当にありがとうございました。私自身、非常に楽しい旅でした。私は霊感ゼロ、非科学的なことは信じない技術者です。が、今回の旅は、水木しげる先生に導かれたような気がします。これも縁結びの神様、大国主命のおかげかな!?

最後に、ここまで読んで下さったお礼に、絶滅危惧種「特急やくものエチケット袋」を3名様にプレゼント!

今度の伴さん会ジャンケン大会のネタにしようかな。

↑いらんわ!