錦眼鏡余話8:No281
ミャンマー紀行:その7 

旅も4日目になった。
 

この日も早い朝食だった。
 

ニャウンウー空港発7:45となっていたが、
のんびりとトイレなどに行っていられない。
前回と一緒で、乗客がそろうと時間に関係なく離陸した。
 

飛行機はヤンゴン空港から
ニャウンウー空港へ飛んだ飛行機と
同じかたちの飛行機のようだ。
友人のIさんに、
「ボンバルディア社の飛行機か」と聞くと、
多分そうだろうという返事が返ってきた。
 

ニャウンウー空港に着くと、
飛行機から運ばれてきた荷物を受け取り、バスへすぐに
乗り込んだ。
 

今日の観光のメインのひとつは、幻のカックー遺跡を見学することだ。
途中、道路が陥没したところがあって、
陥没を修復する
工事のため交通止めになっていた。
そのため、バスは大きく迂回し始めた。
 

小さな街で、遺跡の説明するガイドさんを乗せた。
ガイドさんは、大学生だという。
なかなかの好青年だ。
頭にターバンのように布を巻きつけていた。
民族衣装なのだろう。
服は濃紺色だ。
これも、カックー族(?)の男性の色なんだそうだ。
男性の場合、2色ぐらいしか民族色はないそうだ。
 

青年ガイドさんは、とても流暢な英語で話し始めました。
ガイドさんが、それを日本語に通訳してくれた。
ガイドさんの日本語をまじめに理解しようとすると、
頭痛がしてくるので、
適当に聞き流しながら聞いた。
 

幻のカックー遺跡のメイン道路の脇にレストランがあった。
そこで、のんびり昼食を食べ終わってから、
カックー遺跡の見学が始まった。
今までの観光が忙しかったのでほっとした。
 

青年ガイドさんに従いながら、幻のカックー遺跡を見学した。
青年ガイドさんの英語がほんの少し理解できたときは嬉しかった。
ガイドさんが、日本語に通訳してくれたので、
幻のカックー遺跡のことがだいぶ理解できた。
 

青年ガイドさんのガイドが終わると、
自由に見学していも良いと言われた。
私は撮りたい場所があったので、真っ先にその場所へ行った。
誰も来ていなかった。
写真を撮っていると、ガイドさんが来て、
「先に来ていたのね。撮るなら、この位置がいいわよ」
と教えてくれた。
風がなかったためか、水にうつったカックー遺跡がとても綺麗だった。
下の写真がその1枚だ。
 

 

カックー遺跡を見学後、バスはもと来た道をもどり始めた。
途中の街で、青年ガイドさんとも別れた。
 
次の目的地はインレー湖だ。
船着き場で、笹舟のような形をした舟に乗り移った。
細長い幅のない舟だった。
 

舟に乗る前に、乗り方の注意があった。
注意とは、
「舟べりの上には、決して足をかけてはいけない」ということだ。
舟が大きく傾ぐからだろう。
船べりは、黄色に塗られていた。
 

ひとつの舟に5人乗るように言われた。
私は舟の舳先に1と番号のついた1番舟に乗った。
舟の中には、座席が5つ、舳先から艫に縦に並んでいた。
私は一番前の座席に座った。
 

友人のIさんも1番舟に乗った。
Iさんは、一番後ろの座席に座ったようだ。
 

何のためかわからないが、傘が座席の横に置いてあった。
毛布が1枚と救命胴衣が背もたれに掛かっていた。
 

この舟で、ホテルまで1時間半ほどかかるそうだ。
舟は、運河のような場所を静かに走っていた。
ところが、周りが広々とした湖へ出ると、エンジンを全開して、
飛沫(しぶき)をあげて走り始めた。
寒さ対策をかねて救命胴衣を着た。
 

時々、同じような舟とすれ違った。
向こうも、飛沫をあげて猛スピードで走っていく。
あとで、友人のIさんに聞いたのだが、
飛沫が4番目と5番目の椅子席には飛んできたそうだ。
傘を広げて飛沫を防いだそうだ。
 

夕日が落ちて暗くなった湖上を、舟はホテル目指して走った。
1番目の座席は、風をまともに受けることがわかった。
寒いので、毛布を体に巻き付けた。
ここで、傘を何に使うか理解でした。
風防止と飛沫を防ぐためだと思った。
傘を広げると、風が直接当たらにため随分楽になった。
 

舟が急に速度を落とした。
柵のようなところを通った。
竹が1本、渡してあった。
舟はその上を通って、
コテージと思われる建物の横を通って、さらに奥へと進んだ。
 

船着き場が見えてきた。
船着き場の上に、
ホテルの従業員らしい人達が、
民族楽器を賑やかに奏でながら我々を迎えてくれた。