錦眼鏡余話5:No169
イスタンブール紀行:10 

道が緩やかなのぼり坂になってきました。
途中、団体さんがガイドさんに説明を受けている建造物がありました。
ガイドブックを見ると、「ハドリアヌス神殿」のようです。
綺麗な彫刻が石のアーチや柱に施されていたので、写真におさめました。
 
(ハドリアヌス神殿の前で、ガイドさんの説明を受ける観光客)
 
ガイドブックを参考にしながら、「ハドリアヌス神殿」を説明します。
 
2世紀のローマ皇帝ハドリアヌスに捧げられた建物だそうです。
正面玄関の装飾が美しく、手前アーチ中央に「女神ティケ」が。。。
奥の門には両手を広げたメドゥーサが彫られていました。
下の写真で、像がどこにあるか分るように矢印で示しました。
 

 
左右の壁には、
エフェスの起源伝説や神々、動物、皇帝テオドシウスなどの浮彫がありますが、
これはコピーです。
オリジナルは、セルチュクのエフェス考古学博物館に展示されているそうです。
  
更に上へと進んで行きました。
どうも、このあたりが終点のようです。
たくさんの観光客が休憩をしていました。
 
太ったおじさんが子どもを背負って観光に来ていました。
四角い石柱の上に1匹の猫が乗っていました。
背負っている子どもに猫を見せていました。
おとなしそうな猫で、人を怖がりません。
観光に来た誰もが、猫に優しくしているのでしょう。
 
(猫ちゃん、怖くないよ。こっち向いて。)

(どうだい、友達になれたかい?)
 
のんびりと歩きながら、古代ギリシャからローマ時代の遺跡の中を
散策しながら、エフェス観光を終えました。
 
急ぐ旅ではないので、帰りは標識を頼りにゆっくりと帰りました。
「エフェス入口」の看板のある広い道路に着きまいた。
来たときに降ろされたドルムシュ(ミニバス)が通るのを待ちました。
 
バスが通っているのか、通っているにしても待たされるような気もしました。
ところが、5分も待たないうちに、
バスらしき自動車が来たので、手を振ったり、ヒッチハイクのような
身振りをすると、猛スピードのドルムシュ(ミニバス)がスピードを落として、
私達の前で停まりました。
小さなバスは、お客で一杯でした。
私達は補助席を倒して座りました。
 
ミニバスは、
土曜バザールで混雑している市場横のオルトガに無事到着しました。
 
ミニバスを降りると、Iさんは人探しをしているようです。
誰を探しているのかなと思って、Iさんを待っていました。
Iさんは、目的の人を探し当てたようです。
「エフェス遺跡」へ行く朝、
私達にミニバスを紹介してくれた太ったトルコ人を探していたのです。
 
Iさんが私のところに戻ってきました。
「あのおじさんにチップを渡したんだよ。」
私達が時間のロスもなく、、また迷わず「エフェス観光」へ行ってこられたのも、
あの太ったおじさんのお蔭だと思いました。
 
土曜バザールの雑踏の中を歩きながら、時間もたっぷりあるから、
お昼はレストランでゆっくりと食事をする相談がまとまりました。
駅に近い道路に面して、レストランが並んでいました。
外でも食事ができるお店を探して食事をしました。
 
私達の手前の道路は、
バザールからはみ出たお店が道路の両側にテントを張って並んでいました。
行きかう人が絶えませんでした。
旅の途中で、こうしたのんびりした時間が持てるのも、個人旅行の良さです。