錦眼鏡余話5:No165
イスタンブール紀行:6 

9月25日(木)は、新市街地を観光します。
 
Iさんとトラムヴァイ(路面電車)の乗り方にも慣れてきました。
新市街地へ行くには、トラムヴァイT1線に乗って、
金角湾を渡って終点まで行かなければなりません。
 
トラムヴァイT1線は、ホテルのすぐそばを通っているので、
どこかへ出かけるときには必ず乗る路線です。
終点までは、6駅あります。
ところが、たまたま乗ったトラムヴァイは、次の駅(スィルケジ)まででした。
Iさんに
「このトラムヴァイは、ここまでだから乗り換えだって。」
と教えられ慌ててトラムヴァイをおりました。
降りた人の後をついていって、次に来たトラムヴァイに乗り、
ようやく終点駅(カバタシュ)に到着しました。
 
新市街地の出発点は、タクスィムという場所です。
そこへ行くには、たったひと駅だけを運行してる地下ケーブル:
フニキュレルに乗る必要があります。
Iさんと2人で、表示を頼りに地下道へ降りていきました。
私は、地下の売店で水を買いました。
昨日買った水は、たった1TLでしたが、
この売店では2.5TLもしたので慌てました。
 
まずはともあれ、
新市街地の観光の出発場所:タクスィムに着きました。
新市街地で観光したいところは、
「魚市場」「ガラタ塔」「ペラ博物館」の3つです。
 
広場を横切って新市街地を歩き始めました。
Iさんが
「ノスタルジック・トラムヴァイが来たよ。」
と教えてくれたので、急いで写真を撮る準備をしました。
人の歩く速さ程度で、ゆっくりと走るトラムヴァイには、
少年達が入口にぶらさがっていました。
中には、後部の連結部分に腰をおろしている少年もいます。
 
(ノスタルジック・タラムヴァイの連結部分へにちゃっかり腰をおろしている少年)
 
新市街地では、新しくビルをつくり変えている場所が多いです。
数年後来たら、街並みは、がらっと変わっていることでしょう。
 
新市街地を歩いていたら、
細い横道の片隅で、
土地の人相手にチャイを飲ませてくれるところがありました。
旅慣れたIさんが交渉して、チャイを2つ注文してくれました。
路上には、お尻がようやく乗るほどの小さな椅子まで用意されていました。
チャイを置く、これまた小さな四角いテーブルがありました。
二つのチャイの受け皿が、ようやくのるほどの大きさです。
そこでは、確か1杯のチャイが1TLだったと思いました。
 
途中教会があったので、外から写真を撮っていると、
Iさんが教会から出てきて、
「長島さん、なかは、ステンドグラスがきれいだよ。」
と教えてくれたので、慌てて中へ入りました。
ステンドグラスを通して入ってくる光以外、明りがないため
教会の雰囲気がとても荘厳に感じられました。
 
(一種、荘厳な雰囲気を醸し出しているステンドグラス)
 
魚市場らしい横丁へ入りました。
魚市場らしいものはなく、魚屋さんが多く店を構えていました。
ずっと、歩き続けてきたので、脚が痛くなってきました。
ふたりで、チャイを飲んで休むことにしました。
お店に入って、チャイを頼むと、2.5TLもしました。
ふたりで、チャイのカップが大きかったからかなと諦めました。
 
また、ぶらぶらと新市街地をくだっていきました。
いろいろなお店があって飽きません。
旅行者や商売人、街の人々と、さまざまな通行人がいて飽きません。
時折、車が通るので、気を付けないと危ないです。
ノスタルジック・タラムヴァイも通ります。
道路が広い分、皆いい加減な通行をしています。
 
(右側にトラムヴァイの線路が見えます。団体の観光客もいます。)
 
通行の妨げになるところにワゴン車が停まっていました。
横にライフル銃を持った人が制服を着て立っていました。
私は内心ビクッとしました。
Iさんが、
お店か銀行へ集金に来たワゴン車だろうと説明してくれました。
構えたライフル銃のすぐ脇を歩いて通るときは、
良い気持ちはしませんでした。
 
日本では、こんな場面に絶対遭遇しません。
 
お腹が空いてきました。
脚も疲れてきました。
店頭表示がしてある店がありました。
若い旅行者(多分、女学生)が入って注文していたので、
我々も中に入りました。
彼女らは、外で食べるらしく、注文したものを容器に入れてもらっていました。
 
我々の番が来たので、Iさんがチキンか牛肉が欲しいと言ったら
「12時までは、チキンや牛肉をやっていない。」
という返事でした。
時計を見ると、お昼まで時間があります。
「もうすぐお昼だから、やってくれてもよさそうなのにね。」
私が言うと、Iさんは、
「海外では絶対にやってくれませんね。」
と諦めていました。
疲れていたので、違うお店を探す気力もありません。
仕方がありません。
野菜を、盛りだくさん食べることにしました。
パンは野菜と一緒についてきました。
ふたりで、
今日の夕飯、豪華な食事をしようと話し合って、我慢して昼食としました。
 
また、歩く元気が湧いてきました。
ふたりで軽快に歩き始めました。