錦眼鏡余話4:No158
猫3匹:その1 
 
我が家では猫を2匹飼っていました。
「ジロー」と「ミー」の兄妹猫でした。
「ジロー」は、6年ほど前に死にました。
近くの動物専門墓地で供養してもらい、
今はそこで眠っています。

「ミー」はジローの分まで長生きをしています。
最近は、歳をとってきて痩せてきました。
3キロを切ったようです。
いちにちの大半を寝て暮らしています。
20歳になって、「おもらし」をするようになりました。
トイレは我々が介助してあげないと、
必ずと言っていいほど失敗をします。

どんな失敗かというと、猫のトイレの中にしないで、
外へしてしまうのです。
「ミー」にとっては、失敗したという自覚がないようです。
廊下から玄関へおりたら、
そこへおしっこをするものだと思っているようです。
 
対策として、
「ミー」が朝7時におしっこをしたら、
お昼をまわった頃には、「ミー」をトイレに誘導し
猫トイレの中に座らせます。
大抵は、そのときにおしっこをしてくれます。
 
 
ところが、「ミー」だって、おしっこをしたくないときもあります。
また、いつも我々がミーを見張っているわけにもいきません。
「ミー」が自主的に動いて、猫トイレの外へおしっこをしてしまいます。
仕方がありません。
おしっこを含んだ犬用のトイレシートを取り換えます。
 
そんな訳で、我が家の玄関には、
「ミー」専用のトイレがあるだけでなく、長年の工夫がしてあります。
玄関の上がり框から猫トイレの間に、猫の身体分の空間をとってあります。
そこへ犬用トイレシートを敷き詰めてあります。
犬用トイレシートの下には、
おしっこが玄関のたたきまで沁みないように、新聞紙を数枚重ねてあります。
更に厚手のビニールを1番下に敷いてあります。
 
「ミー」は身体を冷やすと調子が悪くなるようです。
調子の悪いときは、オムツをすることもあります。
上の娘から小型犬用のオムツを教えてもらい、
それを買ってきて利用しています。
 
犬用のオムツのためか、尿が脇からもれてしまいます。
そこで、犬用トイレシートを約10センチ×約12センチ角に
はさみで切って、オムツの中に当ててあげます。
 
「ミー」は、大変おとなしい猫なので助かります。
我々がオムツをしてあげるときも静かにしています。
 

 
昨年の暮れも押し迫った頃、
下の娘が我が家に半年程、同居することになりました。
猫2匹を連れて。。。
 
勤め先が遠いので、
朝晩、私が最寄りの駅までアッシーを務めました。
4月に完全退職をしてからは、アッシーの仕事も楽になりました。
 
娘のために食事をつくる妻の負担が大きいので、
身体を壊さなければいいなと思いました。
何しろ、朝が早いのと、夜が遅いのとで、妻は寝不足気味でした。
それにプラス、「ミー」の介護があるので余計大変でした。
妻は慢性寝不足状態でした。
 

 
ところが、娘だけならいいのですが、
彼女が連れてきた2匹の猫の世話も大変でした。
物言わぬ猫ですから、
猫が快適に暮らせるように配慮するのは、飼い主のつとめです。
トイレが汚れていないか、飲み水は大丈夫か、
餌がなくなっていないか、体調はどうか等々、気を配っています。
 
娘は、8畳間に2枚折になるベッドを広げて、
2匹の猫と一緒に生活をしていました。
 
特に、大変だったのは、
この冬の寒さの厳しさから、2匹の猫を守るために、
毎晩、妻と一緒に湯たんぽを4つつくりました。
湯たんぽで、猫の住居を温める作業が大変でした。
 
猫の住居は、小型の机と大型の椅子(背もたれなし)を
2つ繋ぎ合わせたものです。
この机と椅子の継ぎ目に、湯たんぽ4つを重ねるのです。
崩れないように、重たい金属の湯たんぽ2つを下にしました。
また、湯たんぽを2個ずつ縛って崩れないようにしました。
小さな炬燵のような住居を2枚の厚手の毛布で覆いました。
朝方まで、猫の住居は温かいのです。
 
4つの湯たんぽをつくるのに約1時間かかりました。
 
娘の猫の1匹は、メス猫の「さくら」です。
雄猫は、「ルー」と言う名前です。
2匹の猫は、性格がまるっきり違います。