錦眼鏡余話4:No138
谷根千地区を歩く:その1

友人のSさんと谷根千(やねせん)地区を歩いて、
写真撮影をすることにしました。
 
谷根千地区とは、谷中・根津・千駄木を含めた広い範囲を指します。
「谷根千(やねせん)」とは、
それどれの地区名の初めの漢字を繋げたものだと分りました。
 
インターネットで調べると、この界隈は下町の風情漂う地区となっています。
「谷根千」として、観光にも力を入れているようです。
 
「東京を歩こう」のサイトの中に
「下町風情漂う、谷中・根津・千駄木界隈を歩く」として紹介されていました。
歩くコースが地図で紹介されていたので、さっそく地図を印刷してみました。
 
印刷された地図には「全コースを歩くと約8キロになる」と記載されていました。
目安時間は、徒歩で約2時間30分となっていました。
コースを紹介します。
スタート地点は、地下鉄:千代田線の「湯島駅」ですが、
実際は駅入り口近くの「池之端一丁目(信号機下に書かれた地名)」です。
 
湯島駅⇒不忍池⇒上野公園⇒寛永寺⇒夕やけだんだん⇒谷中銀座
⇒根津神社⇒旧岩崎邸⇒湯島天神⇒ゴール(湯島駅)
 
このコースに沿って、カメラ片手に歩き始めました。
時計は午前11時10分ほどでした。
 
ところが地下鉄「湯島駅」を出て、さっそく悩みました。
Sさんと地図を見て、どっちへ行けば「不忍池」に行くのか迷いました。
通りがかりの土地の人らしい、ご婦人に
「不忍池へ行きたいのですが。。。」
と尋ねると、
すぐそばの交差点を指さして教えてくれました。
「そこの大きな交差点を渡れば不忍池です。
ほら、あそこに見えているのが不忍池。」
指された方角に目を転ずると、水面が光って見えました。
拍子抜けするほど、不忍池は近かったです。
 
お礼を言って、不忍池をわける道を歩き始めました。
遠くに朱に塗られた弁天堂が見えます。
歩きながら、
藤沢周平の時代小説に出てくる不忍池が今目の前に広がっているのだと思うと、
何か不思議な感覚になりました。
 
 
風のない穏やかな天気です。
ハトが手を伸ばせば届くほどに近づいてきます。
スズメが数匹、地面におりて、何かをしきりに啄んでいます。
中に嘴の端が黄色い小雀も混じっています。
羽根の色が親鳥より淡い色をしています。
3匹ほど、親鳥の前で餌を催促していました。
サクラの木陰に入ると、ホッとする天気でした。
 
 
不忍池を通り過ぎてから、車の通る道路を1本横切り、
花園稲荷神社の脇を通りながら、広い上野公園の中に入りました。
朱に塗られた鳥居のトンネル入口で、外国人の二人連れが
写真を撮ってもらっていました。
私も横からちょっと失礼して撮らせてもらいました。
 
 
上野公園には、美術館や博物館、動物園などが点在しています。
大きな樹木もあり、木陰の下を歩きました。
 
急に広い場所に出ました。
広場の中央に噴水がありました。
その向こうに、国立博物館の重厚な建物が見えます。
広場の両脇に軽食を食べさせるお店がありました。
店の前にも、テーブルが並べられ、食事をすることが出来ます。
 
Sさんと、ここで昼食をとることにしました。
中に入ると、ケーキやサンドイッチしかありませんでした。
サンドイッチとピロシキで包んだものを選びました。
二つとも、それぞれ400円でした。
少し高いなと思いましたが、ここは都心の観光地なんだと思いました。
 
外のほうが気持ちいいなと思い、外で食べることにしました。
我々の前のテーブルでは、欧米人の老夫婦が食事をしていました。