錦眼鏡余話1:No24
フエ・ホイアンの旅:その11
 
 
部屋に荷物を置いて、
遅くなった夕飯を食べるために外へ出ました。
ところが、どこのお店も人、人、人でした。
外で食事をすることを諦め、
ホテルのレストランで遅い夕食を食べることにしました。


ホテルのレストランは、4階にありました。
広々としたレストランは誰もいませんでした。
ホテルに宿泊している人たちも、
この夜は皆さん
出しているようです。


私達は窓際のテーブルに座りました。
眼下に繁華街を見おろすことができました。
中央分離帯のある大きな道路は、人で埋め尽くされています。
よく見ると、人々はゆっくりと動いていました。
人の波が途切れることなく流れていきます。

(旧正月最後の晩の賑わい:ホテルのレストランから)


レストランの食事は、
大変美味しく、お腹いっぱいになりました。


明日の朝、私達の乗る飛行機はホーチミン発:午前5時40分です。
そのためには、午前2時30分!に起きなくてはなりません。
今晩は早く寝ないといけません。


フロントでチェックインをするときに、
午前3時のタクシー予約と2時30分のモーニングコールを頼みました。
そのとき、チェックアウトの手続きも済ませました。
フロントの係が、
「出発が早朝なので、朝食はお弁当を用意します」
と言いました。
私がIさんに
「随分親切なんだね」
と言うと、
「朝食代がホテル代に含まれているからだよ」
と教えてくれました。


部屋へ戻ると、
私は
カメラを持ってIさんに
「ちょっと、ホテルの外で写真を撮ってくるね」
と言って、急いで外へ出ました。
まずは、ホテル横の大通りへ向かいました。


大通りは、モーターバイクで埋め尽くされていました。
モーターバイクの波がゆっくりと同じ方向へ移動しています。
よくもまあ、隣のモーターバイクにぶつからないものだと
感心しました。
カメラを頭の上に掲げ、
夢中でシャッターを押しました。
途中、電信柱があったので、掲げたカメラを固定するために
電信柱に寄りかかりました。

(オートバイはどれも複数で乗っていました。)

通路も人の波です。
驚いたことに人の波と道路との境で、店を広げて商い(露天商)を
している人たちがいました。
人々の波は、川の流れの中にある岩礁にぶつかったように
露天商の前で流れを変えています。
中には、炭火のような火を使って、食べ物を焼いて売っています。
通行人がやけどをしなかと、心配するほど、すぐ近くを人々が
通行していきます。

買い求める人が立ち止まります。
腕を組んで歩く人々、露天商の前で立ち止まって覘いている人々、
小さい子を肩車して歩く人、歩きながら何かを食べている人。。。
それはもうゴチャゴチャです。

私もブラブラ歩いていると、
子供向けオモチャの露天商がいることに気がつきました。
露天商は1種類のオモチャしか売っていません。
露天商によって、売っているオモチャが違います。

おもしろそうなオモチャを買うことにしました。
まず、始めに買ったのは、4匹のニワトリが順番に餌をついばむオモチャです。
6年ほど前、ハノイの公園で売っていたので買ったことがあります。
ニワトリの色彩が多少違っているようですが、大きさも形も同じです。
その時買ったオモチャは、前の職場へ持って行って置いてきてしまいました。
今度は、自分で持っていようと思ったのです。
(我が家に帰ってから撮影しました。)

「フエ・ホイアンの旅」:その12へ続く