錦眼鏡余話1:No22
フエ・ホイアンの旅:その9
 
 
1月25日(水)、
今日はホイアンでの観光は午前中のみです。
午後は、ダナンから飛行機でホーチミンへ戻らなければ
なりません。


Iさんは、風邪の具合がよくなってきましたが、
大事をとり午前中ホテルで休養することになりました。
そこで、私はひとりで「ミーソン」遺跡へ行くことになりました。


ここで「ミーソン遺跡」について説明をします。


「ミーソン遺跡」は世界文化遺産に登録されています。
その歴史は古く、4世紀後半にチャンバ王がシヴァ神(
ヒンドゥー教の破壊と創造の神様)祭った木造の祠堂を
建てたことに始まったと言われています。


ところが、古い木造建築は火災で焼けてしまいました。
その後、レンガ造りで再建されましたが、
ベトナム戦争で爆撃を
受け、多くのものが破壊されました。


現在、8世紀から13世紀末までに建てらえたものが、
四方を山に囲まれてひっそりと残っています。


8時に迎えが来るというので、8時ちょっと前に
ホテルのフロントへ行きました。
待つ間もなく、ひとりの気の良さそうな青年が
黒塗りの自動車でやってきました。
青年は、私を見ると携帯を開いて私の前に突き出しました。
携帯にはローマ字で私の名前がありました。


そこで、私は自己紹介をしました。
青年も慌てて自己紹介をしました。
青年の名前は「ツン」だそうです。
ツンさんは、まだ独身で24歳だそうです。
まだ、どことなく幼さの残る顔立ちをしています。


ミーソン遺跡まで1時間ぐらいだそうです。
オートバイの間を縫うように走り、
絶えずクラクションを
鳴らし運転をしています。
時々、ヒヤッとすることがあります。
ベトナム流自動車運転術のようです。


1時間近く走ると、人家がなくなりました。
ミーソン遺跡が近づいたな思ったら、
前方にゲートが見えてきました。
ツンさんが私に、
「チケットを買ってきて」
と言ったので、ズボンのポケットからベトナム紙幣を
出しました。
チケットは6万ドン(240円)だそうです。
私が紙幣をツンさんに突き出すと、
5万ドンと1万ドンの
紙幣を抜き取り、
チケット売り場へ走っていきました。


もう一つのゲートで、チケットの半分を切り取られました。
しばらく石畳の道をゆっくり走ると、
大型バスや自動車が停まっている場所に着きました。
ここから歩いて行くようです。
ツンさんに10時半までには戻るからと言って
歩き始めました。


大きな木々の間を抜けると、ミーソン遺跡が見えてきました。
欧米系の観光客が目につきました。

草の茂った赤レンガの遺跡が周りの景色
に溶け込んでいます。
遺跡を上手に使ったミニ博物館みたい部屋がありました。
ここの遺跡から出土したものが陳列されていました。


(この建物の中に出土品が展示されていました。)
時間を10時近かったので、ツンさんところへ急いで戻りました。
ツンさんがすぐに私を迎えに来てくれました。


無事ホテルに戻りました。
ツンさんにツアーの代金を米ドルで40ドル(約3200円)支払いました。
また、チップに5ドル(400円)をあげると、ツンさんはにっこり笑い
「よい旅を!」
を言って。。。手を挙げ車に乗り込みました。


昼食はIさんとホテル近くのスローライフを売りにしたレストランへ
行きました。
レストランは、川の上にありました。
昼食をのんびりととりました。
足元の板の隙間から昼食の残りを落とすと、形が海のサヨリに似た
小さな魚が群れてきました。