高校古文の変体仮名化

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1 まことはあいなきにや (本当はつまらないのだろうか) 
2 ゆめごこちこそせめ (夢心地がするだろう)
3 うつくしむほどに (かわいがるうちに)
4 あきらめむとするほどに (明らかにしようとしているうちに) あきらめよう ではない
5 いかでいもがゆにあかん (何とかして芋粥を腹いっぱい食べたい)
6 そらごとにてありければ (作りごとであったのだから)
7 とくかえしたまへ (早く返してください)
8 みざまなどあしからぬが (みためなど悪くない(人・物)が)
9 ふかきこころもしらで (深い愛情も知らないで)
10 おもふばかりなり (思うだけである)
11 いとほしくあたらし (気の毒でもったいない) 新しいではない
12 よろこばしむるたのしみ (喜ばせる楽しみ)
13 いかでえてしがな (何とかして得たい)
14 あながちにあやし (むやみにみすぼらしい)
15 あやしきげらうなれども (いやしい下郎であるが)


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16 あらぬよしなきもの (意外なつまらないもの)
17 すこしこころあるきは (少しものの分かる人)
18 なほいうにおぼえて (やはり上品に思われて) なほ=やはり いう=優
19 しばしみいたるに (しばらく見ていたところ)
20 いかがせむ (どうしようか どうしようもない)
21 いかできゃうへもがな (何とかして京へ帰りたい) きゃう=京
22 いかでみではあらむ (どうして見ないでいられようか)
23 おもひわかれぬほどに (理解できないくらいに)
24 とかくなおしけれども (いろいろ直したけれども)
25 つひにまわらで (結局回らず)
26 いたづらにたてりけり (無駄に立っていた)
27 さやある (その通りだろうか)
28 いとどゆかしさまされど (いっそう見たさがまさるけれど)
29 いみじううつくし (とても美しい)
30 おもひしことかな (思った通りだ)


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31 いみじくなきたまふ (はなはだしく泣きなさる)
32 ねんじてねたるほど (がまんして寝ていたところ) 
33 なほうしとおもひつつ (やはりつらいと思いつつ) 
34 なほをかしきに (やはり趣深く)
35 さばかりあてに (あんなに上品で)
36 うつくしきほどよりは (かわいい割には)
37 すずろにのませれば (むやみに飲ませたところ)
38 ひとごとにほっしんす (人がすべて発心する=仏道に入る)
39 いといとうわづらひて (とてもひどく患って)
40 すこしおこたりて (すこし病気が治って)
41 おこなひなどするにだに (おこなひ=仏道修行などするときでさえ)
42 おとなしくなりたまへり (大人っぽくなりなさった) おとなしくなった ではない
43 おのづからなぐさみゆく (自然になぐさめられていった)
44 えいでおはすまじ (お出掛けになることはないだろう)
45 よにおぼえいでにけり (評判が上がった)


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46 いみじきわざかな (ひどいことになったなあ)
47 いとおぼつかなく (とても気がかりで)
48 おぼえたるところあれば (似ているところがあるので) 覚えているところがあれば ではない
49 おぼろげのかみ (並の紙)
50 あだなるちぎりをかこち (実現しなかった約束を嘆き)
51 さるべきにやありけむ (そうなる運命だったのだろうか)
52 いかでものいはむ (何とかして打ち明けよう)
53 と、はべるにやあらん (〜と、そういうものだそうです)
54 いづれかをし (どちらが惜しいか)
55 などかくいふらむ (どうしてこんなふうに言うのだろうか)
56 かたみにいたし (お互いにいとおしい) 形見ではない
57 ろくたまはりなどしけり (禄を頂戴したりなどした)
58 ひとつごにさへありけり (ひとり子でもあった)
59 みこさへうまれたまひぬ (皇子までもお生まれになった)
60 ねぶたなるけしき (ねむたそうなようす)
 ねぶた祭の景色 ではない

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61 げにとおもひて (なるほどと思って)
62 こころづきなし (きにくわない)
63 こころなしとみゆるもの (風流心がないと見えるもの)
64 なべてのところににず (普通のところと違って)
65 いみじうこころもとなう (ひどく心細く)
66 ひとごとまことこちたし (ひとのうわさは本当に煩わしい)
67 そこにさはらず (それに邪魔されず)
68 ものがらのよさ (品質の良さ)
69 ことはりなり (当然である)
70 さうざうしけり (さびしかった) 騒々しいではない
71 さすがにおかしけり (やはり趣き深い) さすがにおかしい ではない
72 さはらずさしいりたり (邪魔されず入り込んできた)
73 つきはなはさらなり (月花は言うまでもなく) さらにその上 ではない
74 さらぬのやま (それ以外の野山)
75 かきはべるべきにあらず (欠かすわけにはいかない)


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76 えうまじかりけるを (手に入れられそうになかったものを)
77 のちのきこえやあらむ (後になって評判になるだろうか)
78 すずろにかなし (なんとなく悲しくなる)
79 せうそこもつかはさず (手紙も与えず)
80 せめてものいふ (無理に話しかけてくる)
81 よにすさまじきもの (まったく興ざめなもの)
82 まつひとはさはりありて (待っている人は差支えがあって)
83 たのめぬひとはきたり (あてにしていなかった人がやてきた)
84 たよりごとに (ついでのあるたびに)
85 さるべきついでなくては (しかるべき適当な機会がなくては)
86 わらはばかりぐして (子供だけをつれて)
87 すくよのつたなかりけり (前世の因縁が不運だったので)
88 ふりあかしたるつとめて (降り明かした翌朝)
89 つゆたがふことなし (まったく間違うことがない)
90 つれなきおんけしき (よそよそしい御様子)

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91 さらにぐしたまはず (全く身につけなさらない)
92 たよりなくなるままに (身内親類がいなくなるにつれて)
93 なにかいる ないそ (なぜ射るのか 射るな) 何か居る ではない
94 そのよしをもいひてん (その訳を言ってしまおう)
95 つくよのをかしきほどに (月夜の趣き深い頃に)
96 やがてながめおはします (そのまま物思いにふけっておられる)
97 にはかにしもあらず (急ごしらえではない)
98 なつかしうすみなしたり (心惹かれる様子で暮らしていた) なつかしく ではない
99 かくうとましきもの (こんな嫌なもの)
100 なのめなるみ (並一通りのわが身)
101 おほせなればとて (御命令だからと言って)
102 さうなうきるべからず (簡単に斬ってはならない)
103 とみのこととてふみあり (急ぎのことと言って手紙が届く)
104 なほいふべきかたなし (やはり言いようがなくすばらしい)
105 きくにぞこころうき (聞くと嫌になる)

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106 らうたがるほどに (かわいがっているうちに)
107 なやむことあるに (病気になることがあって) 悩むことあって ではない
108 かかるありさまも (こうした景色も)
109 ならひたまはず (慣れていらっしゃらず) 習いなさらず ではない
110 めづらしうおぼされたり (すばらしくお思いになった) 珍しく ではない
111 ねんごろにしうせん (丁寧に修めよう)
112 ののしりあはれがり (大声を立てて感心なさって) 罵倒する ではない
113 かくほどなくうつろふ (このようにすぐ散ってしまう)
114 はかばかしきうしろみ (しっかりしたうしろだて)
115 なほよりどころなく (やはりたよるあてもなく) なほ=やはり
116 かへらむにもはしたなく (帰るにしては中途半端で) 行儀が悪い ではない
117 はかなきおりふしのこと (ちょっとした機会に詠んだ歌)
118 はづかしきくちづき (立派な詠みぶり) 恥ずかしき口づけ ではない
119 ひがごとみつけて (間違いを見つけて)
120 ねたきまでにおぼしめす (癪なほどお思いになったが)


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121 びんなきこと (不都合なこと)
122 たいももありがたけり (対面することもなかった)
123 いくべきはかりごと (生きていくための計画) 
124 ふみかきおきてまからむ (手紙を書きおいておいとましよう)
125 もろこえになきたり (声を合わせて鳴いている)
126 とりいでてみたまへ (取り出してご覧ください)
127 まうけをせさせたまふ (準備をさせなさる) 儲けさせなさる ではない
128 なにごとにかあらん (何事であろうか)
129 ことごとくののしりて (大袈裟に騒ぎ立てて) 罵倒する ではない
130 まめなるものさまざまに (実用的なものをいろいろと)
131 すなはちもてきたり (すぐ持ってきた) すなわちと訳さない
132 をもてをまもらせたまふ (顔を見つめなさる) 表を守らせなさる ではない
133 ものものたまはず (ものもおっしゃらない)
134 むげのことおほせらる (ひどいことをおっしゃる)
135 むしつきたるもむつかし (虫がついてるのも嫌だ) 難しい ではない

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136 はかなうあやしけり (あさはかで訳が分からない)
137 えならぬてうど (並一通りでない調度=道具類)
138 ちればこそめでたけれ (散るからこそすばらしい)
139 なにかひさしかるべき (何か変わらないままのものがあるだろうか いやない)
140 めやすかるべし (無難だろう)
141 さらぬわかれ (避けられないわかれ)
142 なくもがな (なければいいのに)
143 いとしのびてものせむ (こっそり行こう)
144 けそういといたくして (化粧もたいそう念入りにして)
145 やがてとまりなむ (そのまま泊まろう) やがて=そのまま
146 かくまでやつしたり (こんなにみすぼらしくなった)
147 やはらおきいでて (静かに起きてきて)
148 いとやむごとなききは (高貴な身分)
149 ときめきたまふ (寵愛を受けていらっしゃる) ときめいていらっしゃる ではない
150 ねびゆかむさまゆかし (おとなになっていく様子を見たい)
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151 むかしおぼえて (古風で)
152 とりどりにやさしく (それぞれに優美で)
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くの一忍法 崩し字のお勉強 変体仮名の覚え方