IHIに「平和企業宣言」を求める

明るい職場と平和をめざすIHI連絡会 渡辺鋼

 

IHI株主総会(626日)で私はこう発言しました。

「IHIの経営戦略を問う。オバマ米大統領が米大統領として初めて自国を含むすべての国々の核兵器廃絶を呼びかけた。また米軍は最新鋭戦闘機F22の調達を停止した。これらは世界が軍事生産を続けることはできないという時代にあることを示している。国家財政の都合や環境・資源問題を入り口にしているが、戦争は最大の犯罪であり戦争に協力することも許されないという人類史的テーマに向かっている。IHIが重視するコンプライアンスを誠実に追求すれば艦艇や軍用機などの軍事生産は避けるべきではないか。景気低迷でこれらの比率が増加することを懸念するが現状はどうか。また艦艇や軍用機などに頼らず船舶やジェットエンジンも民需でやっていく力をつけてこそIHIは将来発展の道が開けるのではないか。経営陣の決意をどうか。」

 

釜社長は言葉を慎重に選びながらこう答えました。

「経済激変の中で当社の社会的存在意義を検討した。21世紀の環境・エネルギー分野などでものづくり技術の確立をはかりつつ取り組む。地球と人類の安全安心に貢献することはご指摘のとおりだ。このなかで防衛については日本の平和、世界規模の平和の実現維持のため社会の要請に応えたい。民需に力を入れよというのは同意見だ。これまでも造船向けターボチャージャー、環境に優しいLPG、ロジスティックなどに取り組んでいる。ご理解をいただきたい」。また財務担当重役が防衛庁向け売上げは10%を若干下回る程度と答えました。

 

釜社長が防衛生産をやめると答えたわけではありませんが、「防衛庁様は重要なお客様でありそのご意向を十分に尊重することは当社の務め」と直立不動で答えていたかつての姿勢とは明らかに違うものを感じました。11年連続してIHI株主総会で発言してきましたが、3年前までこの種の質問は「議事に関係のない発言は認めない」、「そのような考えは毛頭ない」と門前払いでした。まだまだごまかしがありますが「ご指摘のとおり」、「同意見」との回答は今回が初めて。歴史の流れを感じるとともに私たちの闘いの積み重ねを改めて感じました。

 

「軍需生産を減らす・やめる・やらない」の「平和企業宣言」をすべての企業に求めていく運動は今後大きな意味を持つと思います。企業・事業所のある自治体で「平和都市宣言」をしているところは少なくありません。そうした地元の平和運動や九条の会などとも相談しながら企業の内と外から「平和企業宣言」を求める運動を発展させたいと思います。(以上)