研究内容
研究内容
側線器官は「感丘」と呼ばれる感覚受容体からなります。感丘は体表に分布し、感覚毛を持つ有毛細胞が、まわりの水の動きを知覚します(左図)。
有毛細胞の活動情報は、側線神経によって脳内に伝達されます。この仕組みは我々の耳(蝸牛管)の聴神経が、音の振動を検出する仕組みとよく似ています。
魚の側線神経が非常に特殊な点は、成長に応じて、感丘の数が増加する点です。また、感丘の再生能力がきわめて高いこともわかっています。私たちは、このような感丘の増加・再生が、どのような仕組みで生じているのかを細胞・遺伝子レベルで解明しようとしています。
また感丘の発生機構は、形態進化とも密接に関係しています。魚種によって側線パターンは、きわめて多様です(左図)。このようなパターンの違いは、どのような仕組みで生じるのでしょうか。また、魚の生態や行動と関係があるのでしょうか。
キーワード:神経発生、パターン形成、細胞移動、ゼブラフィッシュ
魚の側線器官(感丘)
ゼブラフィッシュとメダカにおける感丘の分布の違い