■片頭痛と肩こりとの関係:今まで肩こりのある人の頭痛の多くは、筋緊張性頭痛と考えられていましたが、実際は、片頭痛が肩こりに合併する方が多い事がわかってきました。
■認知症の患者さんの意識の世界は、我々が感じている現実とは異なっていると考えられます。記憶が保持できない為、時間の流れが細切れ的であり、現実に起きている事が把握できず、それを代償するように妄想、幻覚が出現するとも考えられます
■{もの}と{こと}(木村敏氏より)                           私たちの周りの世界および現象は、{もの}と{こと}の世界で満ちています。{もの}とはいわゆる客観的物体であり、私たちはあまり注意を払っていません。また{こと}とは現在進行形で起きている出来事であり、私たちはそれに対して関心、興味、注意を払っています。                                                                                                                            
■医師からみた患者さんという存在は、病気を持った人という客観的な{もの }的な部分と固有名詞も持ったその人だけの人生を送ってきた{こと}的な生き生きとした存在の部分があり、医師はその間を行き来しながら診療を行っていると考えられます。                                                                         
■{こと}的に患者さんと接触を持つためには、共通の感覚と間を持ち、相手の気持ちを察する事が、自然と自発的に行える必要があります。
■共通の感覚とは、個別的にものを認識するのではなく、総合的に全体を把握する能力であり、人と人との間、所謂空気を読む能力だと思います。
■共通感覚を育てるためには、良好な家族関係、良好な友人関係、学校教育が重要であり、個性を伸ばすというよりは、常識を身につけ、相互的に共有できる主観を、作りやすくする事だと思います。
■つまり経験が重要だという事です。
■現実は純粋客観的に人やものを見る事はできないと思います。というのは我々は常に感情や気分の影響を受けており、さらに我々独自の経験を参考に考えているからです。
■ただ医学は科学であり、当然生物学的に{もの}として人体に接する事も重要であると思います