2008年2月号より
2008年2月号より
「学研の科学」掲載
Q.28歳の主婦です。4歳の子どもなのですが、寝ている時に歯ぎしりをよくしているようなのですが、大丈夫でしょうか?歯ぎしりをやめる方法があったら教えて下さい。
A. 子どもの20%は歯ぎしりをしているという報告があります。80%という報告もあり、かなりの頻度で、子どもは歯ぎしりをするものだと思ってください。歯ぎしりをすることで、歯がすり減ったり、顎がおかしくなったりといったいろいろな悪影響が言われていて、それで心配されているのだと思いますが、それは大人の場合です。子どもの場合、歯ぎしりをすることで、なにかしらの問題をひきおこすことは極めて稀ですので、心配はまずありません。ほとんどは、永久歯に生え替わると、自然に治ってしまいます。
歯ぎしりの原因として考えられるものとしては、大人の場合は、ストレスが第一に挙げられていますが、子どもの場合はイビキと同じで、疲れた夜に起こることが多いので、精神的なストレスともあまり関係がないと言われています。そういった点でも安心してください。
ただ、乳歯はすり減りやすいので、歯がどんどんすり減ってきて、虫歯ではないのに痛みが出ることがあります。咬むとツーンとするといったことを訴える場合には、歯科者さんに相談してみてください。 その場合は、小児歯科の専門医のほうが良いでしょう。
指しゃぶりの場合はやめさせる方法もありますが、歯ぎしりの場合は自然に治るのを待つしかありません。あまりにもひどくて周りが眠れない場合には、歯ぎしりをしないように、眠るときだけマウスピースを入れる方法もありますが、その弊害も考えられ、おすすめはできません。大人がイビキを指摘されて自己嫌悪に陥るのと同じで、歯ぎしりを指摘することは、かえって子どもにストレスを与えることになるので、やめてあげてください。
Q.6歳の子どものことですが、生えてきた大人の歯が黄色いので気になるのですが、どうしたらよいでしょうか。
A. 乳歯は色が白く、永久歯はそれよりも色が濃いのが一般的です。白い乳歯が並んでいるところに永久歯が生えてくると、永久歯がとても黄色く見えて、心配になる方が多いようです。全部の歯が永久歯に生え替わると、たぶん、気にならなくなるでしょう。
歯の色は個人差が大きいものですが、歯の色が黄色くて悩んでいる方や、歯が白い人に憧れている人は少なくありません。どうしても歯を白くしたいという場合には、歯を白くする方法はいくつかあります。
いずれの方法も、子どものうちはやめておいたほうが良いでしょう。どんなに早くても、思春期以降にしてください。
歯を白くするためには、なんらかの形で歯に手を加えなければなりません。できれば、その度合い(侵襲度)の低い方法がよいでしょう。
最も侵襲度の低い方法は歯の漂白で、ホワイトニングあるいはブリーチングという名前で呼ばれています。
歯を削ることなく、薬液を塗って歯質を漂白します。歯の表面をコーティングするわけではないので、歯磨きをすると落ちてしまうなどということはなく、当分の間は歯は白くなります。とは言っても、永遠に白くなるわけではなく、だんだんと元に戻ってくるので、何年か経って気になり始めたら、もう一度漂白することになります。
白くなる度合いは歯の質によっても異なり、あまりに色の濃い歯の場合は限界があります。
漂白で効果があまり期待できないような場合は、歯の表面を一層削り取って、そこに薄くて白いセラミックを張り付けたり、歯を全周削って、白いセラミックをかぶせたりします。
いずれの方法も、程度の差はありますが、歯に侵襲を加えますから、歯医者さんによく説明してもらって、納得が得られてから決めることをお勧めします。
文:くろさわ歯科医院 院長 黒沢誠人