会山行紀行文 2013年
 05.04(土)〜05.06(月)
共に快晴
(たんざわ)
丹沢主脈縦走
1673m(蛭ヶ岳)
参加者 (紀行文) 2070 S/F
3名
(男性1名・女性2名) (写真) 2070 S/F
≪コースタイム≫
≪5/4≫
西丹沢自然教室(9:25-9:35)…ゴーラ沢出合(10:20)…展望園地(11:25-11:50)…檜洞丸山頂(13:10-13:20)…青ヶ岳山荘(13:20)
≪5/5≫
青ヶ岳山荘(5:55)…臼ヶ岳(7:45-7:50)…蛭ヶ岳(9:35-10:20)…不動の峰東屋(11:35-11:55)…丹沢山(12:30-12:40)…塔ノ岳、尊仏山荘(14:30)
≪5/6≫
尊仏山荘(6:20)…大丸(6:45)…鍋割山荘(7:25-7:50)…後沢乗越(8:45)…二俣(9:35)…大倉(10:40)
≪紀行文≫
                                   〜〜〜素晴らしい出逢いを求めて〜〜〜
 随分と昔、丹沢山系に足を踏み入れ歩いた経験はあるものの、ここ20年程はご無沙汰していた。
 今回神奈川県の茅ケ崎に住む娘や孫達に会うことになり、そのついでにすぐ近くの丹沢山系に登ることにした。
 また、折角丹沢に行くのならと埼玉在住の山友達(美人)と山中で数年ぶり再会の約束をし出掛けた。

≪5/4≫
 縦走は西丹沢から入山し、檜洞丸山、臼ヶ岳、蛭ヶ岳、丹沢山、塔の岳、鍋割山と縦走し大倉に下山する計画を立てた。
 マイカーで行く為、車を下山口の大倉にデポし、バス電車を乗り継いで登山口の西丹沢に向かった。

 西丹沢に向かうバスは満員で終点のバス停付近も大勢の登山者が登山準備をしていた。
 私達も入山届を提出し“つつじ新道”登山口に向かった。
大倉の有料駐車場に停める 西丹沢自然教室に登山届提出 ツツジ新道入口

 登山口からはうっそうと生い茂った樹林帯の九十九折りの急坂を登っていく。
 やがて沢のせせらぎ音が聞こえてくると“ゴーラ沢出合”に到着。狭い沢を対岸に渉り、広い河原で休憩。新緑と涼しい風に一息入れる。
 その後も急登が続き、やがて木々の切れ目から遠望が出来る“展望園地”に到着。テーブルが設置されているので昼食タイムとした。 
こんな崩れかけた登山道が続く ゴーラ沢出合で対岸に渉る 展望園地で昼食休憩

 昼食と展望を楽しんだ後もキツイ急登が続き、やがて檜洞丸への分岐する尾根に上がる。やや勾配は緩やかになるも依然とキツイ登りは続く。
 枯れ木?が目立ち、バイケイソウの緑が広がると檜洞丸山頂に到着。広い山頂は登山者で賑わっていた。
 少し休憩し、今夜の宿“青ヶ岳山荘”に向かった。山荘は山頂の直ぐ下に青一色の目立った建物だった。
山頂が見えてきた。バイケイソウが目立つ 広い山頂 山頂直下の青ヶ岳山荘

 小屋に荷物をデポし、再び山頂に戻り、犬越路方面の尾根を散策。登山道の崩落が酷く、何れ道が無くなるのではと思ってしまう。
 崩落後に咲く小さな花(イワコザクラ)が可憐でありながら哀れにも思えた。
 小屋での夕食はカレーライス、小さな灯りの下で頂く。夕食外に出ると雲ひとつない深藍の空に月がとても綺麗だった。
荒れていた犬越路方面の尾根筋 崩落地岩場に咲くイワコザクラ 青ヶ岳小屋の室内風景(空いていた)
≪5/5≫
 早朝4時、宿泊者はごそごそと動き出す。御来光を観る為に皆早い。
 御来光も良いが、日の出前の藍色の空も美しい。やがて蛭ヶ岳の左肩から太陽が顔を出してくれた、「今日も良い天気になりそう!」。
 西の方向を観ると富士に朝陽があたりややピンクに染まって来た。これもまた良し。 
日の出前の空(月が) 蛭ヶ岳からの御来光 朝陽があたる富士

 青ヶ岳山荘を後にして、臼ヶ岳に向かう。しかし、ここからの登山道は厳しい。崩落もあるが階段、梯子、ロープ、鎖の連続で左手が不自由な身としては辛い時間帯が続く。やがて展望の素晴らしい臼ヶ岳に到着。前方にはこれから登る蛭ヶ岳や丹沢山、塔ノ岳の山並み、後方には昨日から歩いてきた山並みが見渡せる。しばし景観を楽しみ丹沢山に向かう。
青ヶ岳山荘を後にする 臼ヶ岳への厳しい登山道 ご褒美のような臼ヶ岳山頂の景観

 すれ違う登山者からは「蛭ヶ岳の登りはキツイですよ」と異口同音に挨拶代りに言われ、その通りのキツイ、梯子、鎖、ロープ、階段の連続する急な登りを
登り切ると素晴らしい展望が開ける蛭ヶ岳山頂に着いた。
 山頂脇の蛭ヶ岳山荘でトイレを借り、冷たい飲料水を購入。汗をかいた分最高に美味かった。
 しばし休憩の後、明るい尾根筋の先に観える丹沢山を目指して出発した。
広く展望の良い蛭ヶ岳山頂 蛭ヶ岳山荘 蛭ヶ岳から丹沢山とその尾根を観る

 比較的歩きやすい尾根を歩き、不動の峰に差し掛かると前方に丹沢山が大きく観えてくる。
 その途中に水場がある休憩所があり昼食休憩を取る(ここの水場は涸れていなかった)。
 昼食後、一登りで丹沢山山頂、山頂の直ぐ脇に“みやま山荘”が建っていた。昼食も済んでいることから少しの休憩で友人が待つ塔ノ岳を目指した。
不動の峰から観る丹沢山 不動の峰直下の休憩所で昼食 丹沢山山頂のみやま山荘

 丹沢山を後にして直ぐ、前方で美人の登山者が手を振っていた。塔ノ岳から迎えに来てくれた友人だった。
 何年ぶりかの再会ではあったが挨拶もそこそこに3人で塔ノ岳を目指した。(急に歩く速度が速くなった)
 塔ノ岳山頂に建つ尊仏山荘にリュックをデポし水場(徒歩15分)に水を汲みにいった。冷たくとても美味しい水が湧いていた。
 5リットル程の水を汲み山荘に戻り早速お湯を沸かしてティータイムとなった。
 我々の目の前を悠然と鹿が歩いておりバイケイソウの葉を食べていた(鹿の食害)。
 夕食は友人が担ぎ上げた“野菜”たっぷりでボリューム一杯の手料理をふるまってくれた。
 山荘から観る夜景は感動的に素晴らしい。首都圏の灯りが一望できる(残念ながら小生のカメラでは撮影不可)。
再会記念の写真(日高ピークにて) 暖かい山荘の前でティータイム 鹿が悠然と歩いている
≪5/6≫
 肩の痛みで充分な睡眠は取れなかったが、首都圏の方向から上がる御来光を観、背後に赤く染まる富士を観ると「来て良かった!」としみじみ思う。
 朝食も友人が“野菜”盛り沢山の料理が並んだ。
首都圏方向から上がる太陽 赤く染まる富士 ボリューム満点の野菜料理

 少々お腹が重い!(食べ過ぎ)感じの中、尊仏山荘を後にし鍋割山に向かう。
 鍋割山までは若干のアップダウンは有るものの昨日までのキツさなくのんびりと歩くことが出来た。予定より早く到着した鍋割山から観る富士も良かったが、山荘の“かき氷”が最高だった。
塔の岳山頂と尊仏山荘 鍋割山荘 山頂から観た富士

 鍋割山からは新緑が美しい樹林帯をひたすら下山路を降り続ける。
 大きな本沢を渡るともうキツイ坂道はなく砂利の道を歩く。やがて車が入れる二俣の登山口に到着。ここからは大倉の駐車場まで長い林道歩きが続くkが予想していた程苦痛に感じなかった。
 大倉からは友人を最寄駅(渋沢)まで送り帰路についた。
 3日間のキツイ縦走登山だったが天候に恵まれ、また友人との再会も出来、思い出に残る山歩きが出来た。  
二俣に降りる新緑一杯の登山道 二俣登山口
≪丹沢山系での出逢い≫