福岡県のダム歩き

 

27)寺内ダム

いい天気が続いたので久しぶりに遠出をして本格的なダムへ向かった。国道200号で飯塚市をかすめて冷水峠(旧道)を越えるまでに左折し、甘木方面へ向かう。白坂峠では先日降った雪がまだ残っていて不気味に軽スポーツ車体の底をこする。

   

福岡県から大分県にまたがる最大の山岳地帯の南辺にまします2つの巨大ダム湖のひとつ美奈宜湖のもとになった寺内ダムはロックフィルダムでは県下最大だと思う。コンクリーとダムを合わせてもベスト5には入るであろう(堤高 83m、堤頂長 420m、総貯水量 1800万立方m)。筑後川水系では初めてのダム。自宅からは50Km、結構ガスもいるが仕方がない。1時間20分くらいでダムサイトへ着き、早速広い天端を渡って左周りに歩き始める。展示物を見れば、湖内の水質の悪化、藻類の発生に苦しんでいるようだ。冬季はないのだろう。

 

 

 

 

 

 

貯水率63%というがやはり湖の美しさは満々とたたえた水がポイントなので、名湖100選に選ばれたとはいってもいささか魅力はうすれる。いずれにせよダム湖周回は水面の光景が見れてこそなので、豊かな水源林はいいけれど、森しか見れない山歩きはつらい面もある。と思っていると、たまに開けた水面に水鳥がたくさん浮いて慰めてくれた。何にせよ、一応近郊に接した都会型ダムにしては人気がない。いい加減疲れたころに車道である源流を跨ぐアーチ橋が見えてほっとした。これからは車が行き交うので緊張する。

           広い水没面積には5つの集落があったそうだけれど1年半という短期で交渉が終結したそうだ。昭和40年頃はダムの作り手側にはよき時代だったのだろう(1978年完工)。もちろん、よほどこじれれば蜂の巣城のような修羅場も現れたわけだけれど。ダムを眺める墓石はどんなことを思っているのだろう。

ここはダムを利用した地域振興をもくろんだようだ。「水の文化村」という立派な施設で、本来有料で見せるように設定されたようだけれど、今はフリーで入れる。いずれにせよ年寄りにはつらい階段が多い施設で、よほどの魅力がなければ金を払って入ることはないだろう。周回1H強で8000歩。

 

 

 

あとでダム下の公園で車と一緒に記念撮影。コンクリートでないダムはとかく地味で撮りにくい。というのは腕の悪い素人の愚痴だろう。プロは排水堰をポイントにして上手に撮っている。

帰途、道を間違えたおかげでダムの遠景が撮れた。これが一番良かった。

 

 

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