第4回 

 

第二次大戦機の中で、ドイツの戦闘機といえばメッサーシュミットとフォッケウルフ。

その中でもBf109とFw190は特に飛行機モデラーならば必ず作ったことがあるはず。

 File 6  メッサーシュミット Me262 

 

御存知、世界最初の実用ジェット戦闘機。高速レシプロ機の最高速度が600Km/h台に対して870Km/hと圧倒的速度でドイツ本土爆撃の連合軍爆撃機の迎撃任務を行なった。その高速により、レシプロ戦闘機ではMe262を空中で補足することは不可能でありドイツに向かう連合軍を恐怖のどん底におとしいれた。しかし、ヒトラーはその高速性に目をつけたのは良いが主任務を爆撃機として運用することを決定し、その優れた能力を活かしきれなかった。

戦後、アメリカはじめジェット機開発当初の機体はどれも直線翼だったのに対し、それ以前からすでに後退翼を採用するなど優れた技術と先進性は高く評価された。

 

キットは、A-モデル 1/72

このA−モデルもKPと対を張る曲者難攻キットです、ランナーについている状態ではモールドも凹でパーツの形状も正確そうなんですが、いざ作り始めると・・合わない、組めない、隙間だらけのパテとサンドペパーのオンパレードです。従ってせっかくの凹モールドもほとんど消えてしまい、形は全てパテで覆われてスジは全部彫りなおし、スクラッチモデル状態です。コクピットは見せてもしょうがないので塗りつぶし、車輪はどうしてもサマになりそうじゃないので、飛行状態にしました。

File5 Fw190続編  フォッケウルフ Ta152H

長い主翼が特徴的なTa152は、Fw190Dの発展型の高高度戦闘機。他に垂直尾翼も大型になり与圧キャビンや加給機装備のエンジンを備えました。その飛行性能は、高度12500mで765km/h、レシプロ機の限界に近い速度でした。しかし登場は1944年末、時すでに遅く、主任務は初のジェット戦闘機であるメッサーシュミットMe262が一番敵に狙われやすい離着陸時における上空の援護で、その高高度の性能を発揮することは出来ませんでした。ちなみにTaは、フォッケウルフの設計者クルト・タンク博士の「Tank」から付けられた。

 

キットは、ドラゴン 1/48

長い主翼が非常に特徴的です。個人的には第二次大戦機のなかで興味ある機体ベスト3に入ります。

File4  フォッケウルフ Fw190D  

高高度に達するとパワーダウンしてしまうFw190Aに代わってエンジンを水冷式に換えたのがD型。機首が長いので「長っ鼻ドーラ」という愛称がついていました。チョット見空冷に見える機首の先端はラジエーターを環状にしているからです。実戦配備は1944年。

フォッケウルフのエンジンはA型の空冷からD型の水冷に換装、ドイツでは水冷エンジンの方が信頼性が高かったようです。一方で日本では水冷式エンジンの三式戦闘機「飛燕」が後に空冷エンジンを装備して五式戦闘機として活躍しました。日本では空冷式エンジンの方が信頼性が高かったのでした。

・Fw190D-9 エンジン出力1770馬力、最高速度685Km/h

 

File3  フォッケウルフ Fw190A  

 

 開発当初は、主力戦闘機であるBf109の欠点である操縦性やデリケートさを補う補助戦闘機として位置づけられていました。それは、被弾に強い空冷式の強力なエンジンと扱いやすさや整備性のよさ、頑丈さなどの実用面重視によって、過酷な戦場に耐え得るタフさを追求したのでした。

特に1941年に戦線に登場してからは、イギリスの主力スピットファイヤMk.5を圧倒しバトルオブブリテン以降、一進一退を繰り返していたドイツに有利さを取り戻したのでした。そして、1942年に量産型のFw190A-3が登場して高性能が認められ補助戦闘機から、主力戦闘機になりました。

・Fw190A-3 エンジン出力1700馬力、最高速度660Km/h

  キットはタミヤ、スケール1/48。タミヤは安心して作れます。ただし、塗装ガイドなどはハセガワの方が参考になります。そこでズバリ、タミヤのキットはハセガワの説明書で塗装をしよう!・・・・ってか。

 

  File2  メッサーシュミット Bf109F・109G

 緒戦で活躍したE型に対して1940年に空力学的に洗練されることとしてエンジンの強化、カウリングや翼の形状見直し他の改良を施したのがF型です。

 その後連合軍から次々と新鋭機が登場して来たため程なくF型が旧式化したため、速度や武装、防弾装備を強化させたのがG型です。機体の形状はF型が空力学的完成の域に達していたのでそのまま引き継いでいます、したがって見た目の区別はほとんどつきません。このG型がBf109の中で最も生産数の多い機体です。

“アフリカの星”撃墜王ハンス・マルセイユの愛機F-4Trop。このTropとはトロピカルの事、北アフリカ戦線で活躍しました。

Bf109G-6 東部戦線 

・Bf109 F-4

出力1300馬力、最高速度630Km/h

・Bf109 G-6

出力1475馬力、最高速度625Km/h

キットはいずれもハセガワ。F-4Tropはスケール1/48、G-6は1/72。

F-4はデカールがヒビを表現している懲りよう、それに合わせてウェザリングは少しオーバー気味にやってみました。G-6の(目玉マーク)は印象的で気に入りました。

File1      メッサーシュミット Bf109E

Bf109は主力戦闘機として1939年から1945年までの第二次世界大戦全期間を通して運用され、生産数は総数2万機を超えました。初期型のE型からG型へと馬力はじめ性能アップに伴い力強い形状になっていくのがわかります。

E型は、第二次大戦の前哨戦といわれた1937年のスペイン動乱に登場、緒戦の1940年イギリス攻撃「あしか作戦」ことバトル・オヴ・ブリテンにてイギリスのホーカーハリケーンやスピットファイアとバトルを繰り広げた。しかし、短い航続距離はイギリスまでの侵攻作戦には不利で作戦は成功しなかった。航続距離の短さはメッサーに限ったことではないが、例えばもし零戦なみの航続距離のある機体だったなら、状況は全く違っていたかもしれません。

Bf109E-3エミール  キットはハセガワ 1/48

ハセガワ 1/72

写真のキットは両方ともハセガワ。

上がスケール1/48 、左はスケール1/72ハチのマークが印象的。1/48の方は、下地塗装をシルバーで塗りその上に迷彩塗装を施しました。ウェザリングの段階で、塗装を削ると下地のシルバーが表れ塗装の剥げた部分を表現しました。

ハセガワのキットは1/72スケールでも精密でパーツの合いもよく安心して製作できます。