デジカメ大お勉強大会


先日DV(デジタルビデオ)を購入しました。機種はPanasonic NV-MX5000。一般的にDVはSONY製がいいと聞くんですが、あっくんにはある条件があった。それは、

(1) デジカメとしても使用できること
(2) MACに画像を取り込めること

特に(2)の条件のため、SONYは選べなかった(苦笑)。次に(1)の条件を満たすため、デジカメ並に画素数の多いものを選択する必要がありました。で、NV-MX5000の特長は、

300万画素静止画記録!

こいつはすごい!まさにデジカメ並みの性能。てなわけで、画素数につられてNV-MX5000を選択したわけ。でも、スペックを見てみると、

撮像素子:1/6インチCCD固体撮像素子×3
(有効画素 総画素80万画素、静止画記録時約70万画素、動画記録時約64万画素)

って書いてある。3CCDだから静止画の場合、70万画素×3=約210万画素なんじゃ.....???
この辺の知識に疎いあっくんは、ネットで調べて見た。すると、こんな解説を見つけた。

「NV-MX5000は、静止画撮影時には各CCDの画素をずらして撮影し、長方画素を正方画素に再構成することで、最大2,048x1,496ドット(約300万画素)で撮影できる」

....ええと、一般的にデジカメは正方画素で、DVは長方画素だったな。だからDVの静止画は、デジカメのそれより画質が荒いって、何かで読んだことがあるけど........

そもそも画素って何だ?(核爆)

この辺の分野に詳しい方にはアフォな疑問でしょうが、あっくんには「画素数が多い=写真がきれい」程度の知識しかない。そこで、デジカメ大お勉強大会(爆)を開催することにした。で、せっかくだから、お勉強の成果をコラムにまとめておこうと思ったわけ。だから、本コラムは全然おもろないよ。今のうちに「戻る」をクリックすることをお勧めします(^^;
 

1. CCDと画素

デジカメやDVには、CCDという部品が入っている。CCD(Charge Coupled Device)とは、光を電気信号に変換する受光素子の集まりで「電荷結合素子」と訳される。入力光の強度に応じて蓄積電荷容量が変化する性質を利用した電子デバイスなんだそうな。でもって、CCDから出力された電気信号をデジタル化(0と1に数値化)して記録するから、デジタルカメラ/デジタルビデオって言うんだな。ほうほう、この辺はコンピュータ業界でメシを食ってるあっくんには分かりやすい。

つまりカメラのシャッターが開いてる間、CCD(の受光素子)が光を受ける。受けた光の量を電気信号に変換して蓄積する。ここまでがCCDの仕事。後はCCDから電気信号を引っ張り出してデジタル化するわけか。ということは、

CCDって普通のカメラ(銀塩カメラ)のフィルムと同じ働きをするんやね。

で、光を受ける受光素子(=撮像素子)の数を「○○万画素」って表現するんだってさ。つまり、こういうことだろう。

図1

 

図2

図1のスマイルマークをデジカメで撮影したとする。ちなみに、カメラ内に取り込んだ画像のことを「撮像」というそうだ。で、図2の(1)が10列×10行=100画素の撮像、(2)が20列×20行=400画素の撮像。100画素より400画素の方がきめ細かいよね。これと同じ理屈で、画素数の多いデジカメのほうがきれいに写るんやろうね。

ところで図2を白黒で書いたのには訳がある。CCDってのは色を判別することはできないんだってさ。つまり、これだけでは白黒写真(正確にはグレースケール写真)しか撮れないってこと。CCDは、さっき書いたように受光した光の量を(電気信号に変換して)蓄積するものだから、

A. シャッターが開いている間、ずっと光を受け続けた受光素子は「光量100%」という情報を持つ(これが白色)
B. シャッターが開いている間、光を受けなかった受光素子は「0%」という情報を持つ(これが黒色)
C. シャッターが開いている間、Aの半分の光量を受けた受光素子は「50%」という情報を持つ(これが灰色)

こんな仕組みなんだろうな。
 

2. RGB

それじゃデジカメは、どーやって色付け(カラー化)されてるかっちゅーと、これがかなーりややこしい。順番に説明すると、まずはRGB。光の三原色Red、Green、Blue(RGB)は、よくご存知のことと思います。テレビやパソコンの画面は、このRGBで全ての色を表現している。

図3 RGB

それで、CCDの各受光素子の前には色つきのフィルタがあって、フィルタを透過してくる光だけを各受光素子が感知するようになっているわけ。

ちなみに人間の目は、緑色に敏感な性質を持っているらしい。このためRGGBっていう配列にして、緑をより正確に受光するようになっている。このようにして、(受光素子自身は色を感知できないが)ある受光素子は緑を検出し、その上下は赤を、左右は青を検出するってな仕組みになっているわけやね。

図4 RGB素子の配列例

ところで、このRGGBの配列を持った20列×20行=400画素のCCDで、図1のスマイルマークを撮影したらどうなるでしょう?
こんな感じで受光しているはずです。

図5

黄色は赤と緑で表現されるから、スマイルマーク内(すなわち黄色)を受光する素子は、RとG用の素子が受光し、B用の素子は受光しない。つまりB用の素子は「光が無い=黒」と識別するわけ。

実を言うと、CCDの仕事はここまで。後はソフトウェアが処理している。例えば、緑用の受光素子の位置では赤や青の情報が欠けていますが、それを近所の赤や青の光だけを検知している受光素子の情報を見ながら、ソフトウェア処理で着色してるんですねえ。先の事例で言えば、スマイルマーク内の緑素子周辺は、赤の素子は受光し青の素子は受光してないので、この部分(緑素子部分)は黄色だなって、ソフトウェアが判断してるわけ。このソフトウェアが非常に大事ってことは分かるよね?こいつがDQN(爆)だと、せっかく「いいレンズ+高画素のCCD」で撮影した画像も、全て台無しになってしまう。この処理(アルゴリズム)は、各デジカメ/DVメーカー独自の部分で、メーカーの腕の見せ所になっている。つまり、

一流レンズメーカーのデジカメ = 一流のデジカメ

という図式は、必ずしも成立しないわけだ。それよりソフトウェア(アルゴリズム)に強いメーカーのデジカメの方がお勧めできる。
 

3. 3CCD

DVによく使われる3CCDってのは、CCDが3つ入っているんですね。これは比較的簡単な原理。先のRGBを3つのCCDに、それぞれの色専用として持たせるわけ。つまりR専用CCD、G専用CCD、B専用CCDの3つで受光する(プリズムで光を3分割し、それぞれのCCDに受光させる)。こうすれば、ソフトウェアによる色調整処理が必要なくなり、原色に近い色が撮影できるんやね。

図6 3CCD

4. 長方画素と正方画素

ところで、3CCDを採用しているDVの方が1CCDのデジカメより高画質かってーと、「否」なのはご存知の通り。これは「画素形状」に起因しているようだ。

説明するのが遅れてしまったが、1つの受光素子は(基本的に)パソコン画面の1ドット(ピクセル)に対応している。つまり1024×748のパソコン画面に貼り付ける「壁紙」を撮影しようとすると、1024×748=約76万画素必要なことになる。JPEG画像なんかをフォトレタッチソフトで拡大して見ると、正方形のドットが拡大されて見えるでしょ?あれが何十万個も集まって1つの画像を形成してる訳ですね。元々デジカメは、パソコンに画像を取り込むことを前提としているため、受光素子は正方形で構成されている(正方画素)。これはもちろん、パソコン画面(のドット)を意識しているから。

ところがDVの受光素子は縦長の長方形になっています(長方画素)。これはテレビで動画像を見ることを前提としているため。試しにテレビのブラウン管に近寄って見てください(小さなお子さんは部屋を明るくして見てね。部屋を暗くして見るのはプロレス中継だけです)。テレビのブラウン管の画素(絵素)って長方形でしょ?これに対応するため、DVは長方画素を採用してるってわけ。

だからDV(長方画素)で撮影した静止画を、そのままの状態でパソコンに取り込むと画像の上下がつぶれ、全てが「クシャおじさん状態」になってしまう。このため、長方画素を正方画素に変換する処理が必要になってくる。

図7 長方画素→正方画素変換

図7の変換の仕組みをよーく見てください。変換というより、単なる画素の水増しでしょ?

水平方向はいいとして、垂直方向は1正方画素分をコピーペーストしている。もっとも実際の処理は、こんなに単純じゃないとは思いますけどね。各メーカーそれぞれ独自の倍密度処理(^^)を行ってると思います。とにかく変換後の垂直方向は、長方画素時と比較して画素数を2倍に増やしているのは間違いない。だからDVで撮った静止画は、荒くてギザギザ(ジャギー)が目立つんですねえ。
 

5. 画素ずらし

どーでもいいけど、ここまで読んでる方いらっしゃいます?
ここまで読んだからには「毒を食らわば皿まで(爆)」、もうちょっとです。

最後の画素水増し技法..... もとい、解像度UPの定番手法が「画素ずらし」です。これはデジカメでもよく使われている方式です。ちなみにあなたがお持ちのデジカメが、

CCDの画素数 < 静止画記録画素数

だったら画素ずらしを行っているはずです。画素ずらしにもいろいろな方式があるんですが、NV-MX5000に採用されているのは、一般的な「1/2ピッチずらし」です。

まずシャッターを押して撮影するときに、撮像を2つ取り込みます。この取り込み方にはいろいろあって、

(1) シャッター押下時、瞬時に絞りが2回開閉して、2つの撮像情報を得る。いわゆるダブルクラッチならぬ、ダブルシャッター方式ですね。
(2) 3CCDの場合、GのCCD撮像とR,BのCCD撮像とに論理分割して、2つの撮像情報とする。
(3) シャッターを切って得た撮像を単純に(2つのフィールドに)コピーペーストする。NV-MX5000は、この方式のようです。

このようにして得られた2つの撮像を垂直水平方向に1/2画素分ずらして配列するんです。

図8 画素ずらし

こうすると、ずらした撮像どうしが互いの隙間を補完して、解像度がおよそ1.5倍UPしたのと同様の効果が得られるらしい。また、垂直水平に1.5倍UPすると、

100 × 100 = 10000
150 × 150 = 22500

となるんで、2倍以上UP!と謳った機種もありました。中には、4倍うpしる!(爆)なんて宣伝文句もありますたが、「物は言いよう」だと思う(苦笑)。論理的に、「1/2画素ずらしによる解像度UP効果は1.5倍」と考えるのが妥当だよね。
 

6. 300万画素の仕組み

てなわけで、あっくんが購入したNV-MX5000は、どうやって300万画素を実現してるんでしょう?

・有効画素数は「静止画記録時約70万画素」
・デジカメと異なり長方画素
・撮像の横と縦の比率は約4:3

この3つの条件から、1CCDあたりの画素配列は、

1344 × 508 = 682752 ≒ 70万画素

大体こんな感じになっているはずです(長方画素だから、横縦の画素比率は4:1.5に配列されてるはず)。これを1/2ピッチずらすことによって横縦が1.5倍に増えますから、

(1344 × 1.5) × (508 × 1.5) = 2016 × 762 = 1543812 ≒ 150万画素

まで増えますた(笑)。同時に長方画素→正方画素変換も行います。先に述べた通り、縦方向が2倍になりますから、

2016 × (762 × 2) = 2016 × 1512 = 3048192 ≒ 300万画素

キタ━━━━━(・∀・)━━━━━!!!!!

めでたく300万画素達成!(核爆)
 

7. で、NV-MX5000ってどうよ?

ここまでお読みになった方はお分かりのように、NV-MX5000の300万画素ってのは、デジカメの300万画素とは全然違います。はっきし言って紛らわしく、かつ誇大な言い回し。JAROに言いつけるど!(笑)
しかしながら、画素ずらしによって1.5倍は解像度UPしてますから、

70万画素 × 1.5 = 105万画素

デジカメでいう100万画素程度と思えばいいかな。これならSONYのデジタルビデオDCR-TRV950の方がお勧め。DCR-TRV950は、NV-MX5000より一回り大きい1/4インチ3CCDを搭載してるし、1CCDあたりの画素数は約100万画素(静止画撮影時)。DCR-TRV950は画素ずらしを採用してないから、3つのCCDで得た解像度/色合いをそのままパソコンに取り込めます。しかしながらレンズに関しては、ライカ・ディコマーレンズを採用しているNV-MX5000の方に軍配が上がるかな?

ところであっくんは、

・DVで撮影した静止画をMACに取り込めればいい。つまり撮影した静止画をプリントすることは無い。
・プリントしたり引き伸ばしたりする場合は、これまでどおり銀塩カメラ(PENTAX SP)で撮影する。
・MACに取り込む画像はVGAサイズ(640 × 480)。

このように使用しますから、100万画素以上のメガピクセルは必要無かったみたい。VGAサイズで、しかもパソコンに取り込んだ後はフォトレタッチソフトでタッチアップするし、トリミング(不要部分を切り捨てること)も行う。ということは、あっくんにとってデジカメは、

30万画素あれば十分ですた!(核爆)

この〜木なんの木 気になる木♪
NV-MX5000で撮影したVGA画像(640×480)。3CCDだけあって、発色はいいね。ちなみに撮影した画像をそのまま掲載するのは、これが最初で最後です。

 

フォトレタッチソフトでタッチアップし、さらに圧縮した画像。木々の葉っぱや、ワインの発色をオリジナルと見比べて下さい。


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