錦眼鏡余話6:No211
シャチホコガ幼虫?:その2 
 
夕食が終わると早々にパソコンを開いて
インターネットに接続をしました。
 

ムベの葉を食べているなら、
同じ科に属するアケビを食草にしている「アケビコノハ」の
可能性があると考えたのです。
さっそく「アケビコノハの幼虫」と打ち込んで検索してみました。
 

昼間見たのと同じ幼虫(芋虫)がたくさん出てきました。
 

「シャチホコガの幼虫」ではなく「アケビコノハの幼虫」だったのです。
大変すっきりとしました。
 


 
「アケビコノハ」については、昔の思い出があります。
確か、私が高校2年生ぐらいの夏休みのことだったと思います。
 

当時、世田谷区の桜新町に住んでいました。
その頃の桜新町は、商店街を過ぎれば林や畑が広がっていました。
 

各家庭には、エアコンなどという便利なものはありませんでした。
暑い夏などは窓を開っぱなしていたものです。
網戸などもなかったので、
よく蛾や甲虫などが飛び込んできました。
 

私は、すぐ上の兄と2階で寝起きをしていました。
夕食が終わり、
2階へあがり机に
向かって
のんびりと本を読んでいました。
その日も蒸し暑い夜でした。
窓を開けはなしていたために、
時折、外の涼しい空気がわずかな風に乗って入ってくると
生き返った気持になりました。
 

いきなり、1匹の蛾が飛び込んできました。
本から目をはなし、何気なく飛び込んできた蛾を見ました。
蛾は、窓の上の壁にとまりました。
ところが、とまっているのは蛾ではなく、
1枚の枯れ葉が壁についていました。
 

確かに蛾が飛び込んできたと思ったのに。。。
枯れ葉に変身してしまいました。
 

そんな馬鹿なことがあるはずはありません。
静かに椅子を窓ぎわへ移動して、
その上へのって枯れ葉を観察しました。
 

当時はカメラなど持っていなかったので、
記録を残すことはできませんでした。
 

家に蝶・蛾図鑑があったので、
さっそく調べてみました。
これは珍しい蛾に違いないと思いつつ、
蛾のページの写真を追っていきました。
 

ありました!
「アケビコノハ」
 

その時の「アケビコノハ」を見たときの感動は、
今も思い出すとことができます。
 

日本(沖縄、九州、四国、本州)
、中国、インド北部などに分布し、
日本各地では普通いるとのことと書かれてありました。
普通種だって?

 
 私は小学6年生から中1までの2年間、
スズメガの仲間や大型の蛾の仲間を集めたことがありました。
夏休み、朝4時ごろに起きて、街灯めぐりをしたものでした。
 
 

 
上の写真は、インターネットから引用しました。
素晴らしい写真ですね。
 

虫の食べた痕まで見えませんか。
また、葉脈、それも中央脈や細かい葉脈もあります。
葉柄が上のほうにあるのが見えますね。
 

見事な擬態としかいいようのない姿です。
 

妻がせっかく教えてくれた蛹を写真に撮らなかったのは不覚でした。
 

<シャチホコガ?>(完)