錦眼鏡余話6:No210
下北・津軽半島:その4 
 
いよいよ、このツアーも最終日。
 

今朝は8時20分出発です。
その分、レストランの始まるのが6時半からでした。
6時半になったので、エレベーターを使って、
3階のレストランへ向かいました。
エレベーターを降りて驚きました。
食堂前の廊下は人であふれかえっていました。
 

ホテルを早く出発する旅行者もいるようです。
その人たちはスーツケースやリュックを用意して
自分たちの部屋を出てきたようです。
仕方ありません、友人のIさんと二人で部屋へ戻って
10分ほど休むことにしました。
 

8時20分、ホテルを出発しました。
ガイドさんと朝の挨拶をしました。
ガイドさんが次のような話をしました。
「お父様方、ホテルのスリッパで乗っている方はいませんか?
入れ歯や差し歯を忘れてきた方はいませんか?
金の指輪やネックレスを部屋に忘れた方はいませんか?」
バスの中は、一瞬、笑いの渦になりました。
 

でも、これは実際にあったことのようです。
 

今日最初の目的地は、白神山地の「白神の森・游山道」です。
游山道を散策するそうです。
現地に着いて歩き始めると、雨が本降りになりました。
総合案内休憩所「くろもり館」で、
長靴を貸してくれたので
足元は大丈夫です。
 

ブナ、ミズナラ、トチノキ、サワグルミなどの大木が
いたるところにありました。
私達が歩くコースは「最短コース」で、30分から40分だそうです。
 

白神山地は8000年ほど前、氷河期の終わりを境に
ブナを中心とする
広葉樹の群落が現れ、その後、
長い年月をかけて腐葉土層をつくり、
いつしか水の湧き出る豊かな森となったようです。
 

1993年12月、屋久島とともに我が国初の世界自然遺産に登録されました。
 

15分位登ってから、友人のIさんと引き返すことにしました。
森の景観は同じように続くものと考えたからです。
私達と同じように引き返す人が数人いました。
洗い場で、借りた長靴の底を洗いました。
 

総合案内休憩所「くろもり館」で休憩しました。
売店があったので、可愛いカラフルな森の妖精の飾りを買いました。
飾りはポシェットに付けました。
バスに乗るため外へ出ると、いつの間にか雨が止んでいました。
 

次は五能線に乗ります。
乗車区間は、鰺ヶ沢駅から千畳敷駅までです。
乗車時間は30分程度だということでした。
ところが単線なため、
特急の通過やすれ違いのための待ち時間が多く、
実際の走行時間は半分ぐらいでした。笑
 

千畳敷の地形は、今から200年ほど昔(1792年)の
大地震で
隆起して出来た地形だそうです。
 

最後の見学地は、青池(あおいけ)です。
途中、いくつもの池を通りました。
地図で見ると、十二湖と名前がありました。
でも、ガイドさんの話だと、33個もあるそうです。
これ等の池も大地震で、沢が崩れてせき止められてできたそうです。
 

バスは沢沿いを走っていきました。
バスから降りて、7分ほど歩いたところに青池はありました。
かわいらしい小さな池でした。
でも、青池はインクを溶かしたような神秘的で不思議な色をしていました。
水はとてもよく澄み、底に横たわる倒木もはっきり見えました。
 

池全体の水の表面に、周りの樹木から落ちた落葉が浮かんでいました。
この落葉がなければ、写真写りもいいのになと思いました。
でも、これが自然なのだと思いました。
この池の水温は、一年中19度なんだそうです。
 

 

青池を見て、全ての日程を終えて、バスは盛岡を目指しました。
盛岡発18時40分の新幹線に乗るためです。
 

この旅行でも、反省しきりだったのが、
カメラの扱い方の未熟さがせっかくの風景や対象物を
上手に撮影する
ことができなかったことでした。
 

余話:6-210:下北・津軽半島・(完)