錦眼鏡余話5:No179
山野草 

昔、瑞穂の学校で働いていたとき、

同僚の先生から「サギソウ」の鉢を頂きました。

背の低い素焼きの丸い鉢に、

涼しげなサギソウが15個ほど咲いていました。

その先生は大変親切で、私にサギウの育て方まで教えてくれました。

 

 
サギソウの花は7月中旬から咲き始め、8月の上旬ごろまで楽しむことができました。

頂いたサギソウは、あまり陽の当たらない玄関先に置きました。

花が終わったら花がらを摘んで、栄養が球根へいくようにします。

 
それから、3月になると、サギソウの鉢の内容を

新聞紙の上へ全部出して、植え替えをしました。

大きな球根、中程度の球根、小さな球根とわけます。

小さな球根は、次の年に花を付けるようになります。

全部の球根を消毒することを忘れてはなりません。

 
大きな球根だけを集めて1鉢つくります。

中程度の球根も集めて、数鉢つくります。

ひとシーズンで、随分鉢が増えていったことを覚えています。

 
サギソウを頂いたことがきっかけで、私は山野草に興味を持ち始めました。

西多摩には、山野草を専門にしている花屋さんが数件ありました。

山野草のお店で、イカリソウの花を見ました。

私が見たイカリソウは、淡いピンク色をしていました。

見ているうちに欲しくなって一鉢買ってしまいました。

 
子どもたちの遠足の引率で奥多摩の山々へ行ったとき、

自然のイカリソウを見て感動したことを覚えています。

早春の花・イカリソウは、葉を茂らす前に花を咲かせます。

どちらかというと、日陰の踏みつぶされそうな山道の傍に咲いていました。

 
 
今はどうして我が家にあるかを忘れてしまいましたが、

バイカイカリソウも我が家にあります。

バイカイカリソウの「バイカ」は、「梅花」だと思いますが、

私はやや黄緑色がかったバイカイカリソウの涼しげな葉が好きです。

 
 
「カラマツソウ」も我が家にあります。

これは学校の給食の配膳員さんから頂いたものでした。

小さな可愛い花は、山野草そのものでした。

 
 
私が忙しくて面倒をみなかったために、

妻が山野草本来の環境に近いようにと樹木の下などへと移植してくれました。

ほとんどほったらかしのために、

大半の山野草が枯れたり勢いを失っています。

 
この4月で完全退職して1年が過ぎます。

今年から、また山野草に力を入れてみようかと考えています。

最初は3月頃から、

ホームセンターなどで売られる「サギソウ」の球根を買って植えることから始めます。

そろそろ、

外の物置の中に「サギソウ」に適した鉢があると思うので探さなければなりません。

新鮮なミズゴケも買っておく必要があります。

 
5月の連休前あたりから、

樹木の下あたりに置かれてある山野草の鉢をもう少し身近な場所へ移動するつもりです。

そして、時期を間違えずに植え替えてあげようかと考えています。

「イカリソウ」「バイカイカリソウ」「カラマツソウ」の3つから始めてみるつもりです。

「カラマツソウ」は、わずかしか残っていません。

なんとか頑張って勢いをつけさせるように世話をします。


長い間、妻に任せっぱなしだったので、いろいろと迷うこともあると思いますが、

これも老化防止によいのではないかと考えています。