錦眼鏡余話4:No147
将来対策:その2 
<末期医療(リビングウィル)>

私も70歳を過ぎたので、いつお迎えが来てもいいように、
いろいろと生前準備をしておくことを考えています。
ところが、なかなか実行に移せないのが悩みです。

将来対策の1.では「新相続税制度」で、
遺産相続について考えてみました。
 
2.では「末期医療」(リビングウィル)について考えてみます。
 
「リビングウィル」とカタカナで表示すると、何だろうと思いますが、
「末期医療」と漢字で書くと直ぐ伝わります。
わざわざカタカナで表記しなければならない理由が分りません。
(最近の日本語で、
カタカナ表記にしてしまう傾向が多くなっているのが気になります。)
 
自分に死期が迫ったときに受けたい医療を事前に
選択しておく「末期医療」への関心が高まっているそうです。
お年寄りが増え続ける日本。。。
救急車で運ばれる人の過半数が65歳以上のお年寄りだそうです。
いざと言うときに、自分自身も、家族もまた医師も困らないために、
元気なうちに「末期医療」を決めておくことが大切です。
 
我が家でも、夫婦でお茶を飲みながら、
「末期医療」について、希望やら要望を話し合っています。
 
それをまだ文書で残すことをしていません。
元気なうちに「末期医療」(リビングウィル)の「事前指示書」を
残しておこうと思いつつ、月日を送っています。
 
残念ながら、日本では、
「私の医療に対する希望」という「事前指示書」を
用意してある医療機関は少数のようです。
 
末期医療の「事前指示書」用意したある日本の医療機関の
ひとつ、国立長寿医療研究センターの例を紹介します。
 
国立長寿医療研究センターの「事前指示書」には、
*心臓マッサージなどの心肺蘇生や人工呼吸器の装着
*抗生物質の強力な投与
*胃ろう・鼻チューブによる栄養補給
*点滴による水分補給
以上のような延命治療法の選択ができるそうです。
 
また、主治医が「末期医療」について相談出来る親族等の名前を
書く欄もあるそうです。
 
日本はこの点では遅れているようです。
アメリカやカナダでは、
延命治療の内容だけでなく、自分で判断できない状態に陥った場合、
本人に代わって承諾をとる人も事前に決めておくことになっているそうです。
 
話が変わりますが、
日本に「日本尊厳死協会」と言う組織があるそうです。
協会が作成した「尊厳死の宣言書」では、
「死期を引き延ばすためだけの延命措置はお断りします」などといった
統一された文面に署名する形をとっています。
「尊厳死の宣言書」は、
「末期医療」(リビングウィル)そのものだなと思いました。
 
とりあえず、「日本尊厳死協会」のHPから資料を請求しました。
 
すぐに、資料が送られてきました。
会員になるための振込用紙が入っていました。
同時に、振込用紙と同じ用紙に、「尊厳死の宣言書」がありました。
HPで読んだような具体性に欠けた文章が並んでいました。
 
年会費2千円で、会員証が発行されるそうです。
夫婦で入ると、3千円になります。
協会の理事長は、
「協会に署名した宣言書を送ることで、第三者認証をしています。
問い合わせてきた救急隊や病院がどうするかは現場の判断となります」
と言っています。
 
この文章を読んで、何か違うような気がしました。
これでは、「日本尊厳死協会」に入る意味がないような気がします。
 
特に気になるのは、以下の文章です。
「問い合わせてきた救急隊や病院がどうするかは現場の判断となります」
これでは、宣言書をつくった人の意志より、救急隊や病院の判断で
その後の治療が選択されそうです。
文面も抽象的で具体性に欠けています。
 
「尊厳死の宣言書」を、子どもや親族に送っておいて、実際の場で
「死期を引き延ばすためだけの延命措置はお断りします」
ということを、もっと具体的に残したいのです。
少なくとも、国立長寿医療研究センターの「事前指示書」のように。。。
 
私は、国立長寿医療研究センターの「事前指示書」を真似ながら。。。
送られてきた宣言書の形式を利用して、
「尊厳死の宣言書」つくろうと思います。
出来上がった、「尊厳死の宣言書」を2通、二人の娘に送っておき、
万一のときに担当の医師に見せてくれるように依頼しておかなければなりません。
 
生きる屍のようになりながら。。。
死なないように生かされたくないという思いが強いです。
 
今年中には、「尊厳死の宣言書」を残すことを具体化したいと考えています。