錦眼鏡余話4:No141
カマキリの幼虫

我が家にサボテンが4種類ほどあります。

そのひとつは、、隣の家から頂いたものです。
そのサボテンは、大きなピンクの花をいくつもつけます。
毎年、私と妻の目を楽しませてくれています。
このサボテン、株が大きくなりすぎて、
ひとりで立っていられないほどです。
子どもを増やして、ひとつは玄関入口横にも置いてあります。
  

今年も、サボテンの花の季節になったようです。
どの種類も、花芽をつけています。
 
最初に蕾を持ったのが、隣家から貰った大きなサボテンです。
1度に4つの蕾が大きくなっています。
明日、4つの花が咲くので、写真を撮って見ようかと思います。
花は1日でおしまいです。
明日撮らないと、次に咲くまで撮影出来ません。
 


当日の朝、午前6時半、カメラを持って庭へ出てみると、
青空が広がって気持ちのよい朝です。
梅雨前の最後の晴天のような気がしました。
 
正面から撮ろうとすると、雨戸がバックになってしまいます。
こげ茶色のバックでは、せっかくの花が死んでしまいます。
そこで、履物を脱いで濡れ縁にあがり、
真横(東側)からカメラを構えました。
 
ファインダーから見ると、
サボテンの花は肉眼で見たときと違って見えます。
花びらの先の先まで、しっかり見ることができます。
 
 
いろいろな角度からサボテンの花を撮っていると、
何か動くものが花の中にいることに気がつきました。
 
カマキリの幼虫です。
体長は2センチほどの大きさです。
 
幼虫は、花びらの上を歩いています。
時どき、立ち止まり、首を傾げるポーズをします。
小さな虫を捕食するために入り込んだのでしょうか。
 
これは、いい写真になるぞと思い、夢中でシャッターを押しました。
昆虫は「眼が命!」という言葉が浮かんできました。
眼を写すためには、カマキリの正面から写真を撮ることが条件です。
出来れば、幼虫の眼がカメラのレンズを見た瞬間が撮れれば最高です。
ところが、40センチ程の濡れ縁では、思うように体を動かすことが出来ません。
 
濡れ縁から降りて撮ることにしました。
レンズはズームマクロです。
思い切って花に近づいて、写真を撮ることにしました。
花の中を撮るので、こげ茶の雨戸はバックに入りません。
 
無理な姿勢で、写真を撮り続けました。
全部で50枚ほど写真を撮ると、少々草臥れてきました。
 
撮った写真をパソコンに取り込み、1枚ずつ見ていきました。
まず、幼虫にピントが合っていない写真を削除しました。
眼を意識して撮ったので、カマキリの幼虫の眼は写っているのですが、
眼がカメラのほうを向いている写真はたったの1枚しかありませんでした。
 
その1枚が下の写真です。
花の中から顔を出したという感じの写真です。
 
 
次の写真は、花びらを登っていこうとするカマキリの幼虫です。
後ろ姿の幼虫ですが、可愛さが伝わってくる写真だと思います。
ありきたりの写真より、花との関係が分かる1枚だと思いました。
 
 
この2枚の幼虫の写真は、
いずれ錦眼鏡写真館や表紙の大きな画像で紹介していくつもりです。