錦眼鏡余話4:No127
データの寿命:No1

文書、映像、画像、数字、プログラム等コンピューターの発達で、
人類が生み出す情報の量は爆発的に増えています。

私が40歳台半ば頃、
職場にはコンピューターが1台ぐらいしかありませんでした。
職場ではワードプロセッサー(略してワープロ)が主流でした。
 
私が管理職で赴任した職場には、コンピューターが1台と
管理職の部屋に前任者が使っていたワープロが1台ありました。
コンピューターは、起動用のフロッピーディスクを使うものでした。
(懐かしいですね。)
 
この当時、パソコンが普及すると、文書が減ると言われたものでした。
ところが、見込みは大きく外れました。
パソコンが主流になると、文書が増える一方でした。
学校なども、放課後、どの先生方もパソコンに向かい文書づくりでした。
学校現場は、文書づくりに追われるようになりました。
子どもと遊ぶ先生が減る一方でした。
 
データを保存する記録媒体もいろいろと変遷してきました。
最初はフロッピーデスクでした。
これはワープロの時代と同じでした。
机の中に次第にフロッピーデスクが増えていったものでした。
何を記録したかフロッピーデスクの表に書いてあっても、
ファイルを探しだすのに苦労したものです。
時には、ファイルを探しても見つからず、
初めからつくり直すこともありました。
 
次に登場したのが、CD-RやCD-RWです。
これも、机の中に段々と増えていきました。
やはり、たくさんあるCDの中からファイルを探すのに苦労しました。
苦労したくないから、たくさんの引き出し:つまりファルダを用意して
上手に整理することも覚えました。
 
デジタルカメラの普及にともない、
さまざまな記録媒体が出てきました。
スマートメディア・SDカード・フラッシュメモリー
・メモリースティック等々です。
カメラのメーカーによって記憶媒体が異なるのは、
ユーザーにとって大変不便です。
 
ところで、
デジタルデータは、「0」と「1」で表現されています。
理論上は劣化しないと言われています。
 
ところが、
問題はデータを保存する記録媒体の金属や樹脂が劣化することです。
そのため、長期保存するには、コピーを繰り返す必要があります。
これには、お金と手間と時間がかかります。
ついうっかり忘れると、
記録媒体が劣化してコピー出来なくなることもあります。
 
また、時代とともに、記憶媒体が使われなくなり、
新しい記憶媒体へ移しかえる必要性もでてきます。
 
我が家でも、
娘たちが小さい時に撮りためた8ミリのテープが私の机の引き出しに、
ほぼ一杯収納されています。
ところが、今では我が家には映そうにも映写機がありません。
 
一度、写真屋さんに、8ミリフィルムをビデオにすることを相談に
行ったことがありました。
値段を聞いて諦めました。
とても、私の小遣いでは出来ないなと感じたからです。
 
◇データの寿命◇その2へ続く