夏休みもいよいよ後半に入り、何となく寂しくなってきました。
夜には、虫の声が少しずつ大きくなってきました。
また、ツクツクホウシが鳴きはじめました。
子どもの頃に「いよいよ今日から夏休みになったぞ」と思うと、
勉強嫌いだった私は、顔がひとりでにニヤケてくるのを
とめることが出来ませんでした。
ところが、今頃になると宿題がたくさん残っていて、余裕もなく
なり虫取りどころではなくなり焦っていたことが、苦い記憶として
残っています。
今年は、例年にない酷暑が続いています。
庭に出てみると、草丈が大きいものや葉や枝が良く伸びている
樹木が目立ちます。
おっと、「ムギワラトンボ」が木の枝にとまっていました。
人の気配を感じて飛び立ちましたが、
また、同じ場所に戻ってとまりました。
急いで、部屋に戻りカメラを持ってきて、写真におさめました。
子どもの頃、
♂が「シオカラトンボ」で、♀が「ムギワラトンボ」だということを
経験的・視覚的に覚えていました。
社会人になりトンボ図鑑を購入したとき、巻末の和名索引で
「ムギワラトンボ」を引きましたがありませんでした。
「シオカラトンボ」は索引の中にあったので、調べた記憶がありました。
久しぶりに本棚から「原色日本昆虫生態図鑑:Ⅱトンボ編」(石田 昇三著)を
取り出して開いてみました。
タイトルは、「シオカラトンボ」となっていました。
写真も全てシオカラトンボ♂、シオカラトンボ♀となっていました。
説明文の<形態>のところに、
<♂は成熟するにつれて黒化し、翅胸及び腹部基端より6~7節までに
白粉を生じ、俗にいう「シオカラトンボ」になり、♀は成熟すると黄緑味が
強まって俗に言う「ムギワラトンボ」の典型的な色彩をよそおう。>
ものには例外があるようで、その下に
<しかし、時として♂と同じように黑化して白粉におおわれたシオカラ型の
♀が採集される。>
とありました。
インターネットで調べると、もっと平易な文章で説明がされていました。
更に、私が自分なりに書き換えてみたいと思います。
<「シオカラトンボ」は若い個体のとき、♂♀に関係なく、
黄褐色と黒い縞模様をしています。
これを仮に「ムギワラ色」と名付けます。
♀は成熟しても、「ムギワラ色」のままで、黄褐色が強まります。
これが俗に言う「ムギワラトンボ」です。
♂は若い時は「ムギワラ色」をしていますが、次第に腹部表面に
白っぽい粉がふいてきます。
同時に体色は青くなって「シオカラトンボ」になります。>
白っぽい粉を「塩辛」だの「塩殻」だのといろいろと説明が
ありましたが、混乱を招くのでここでは省略します。
「シオカラトンボ」は、日本だけでなく、中国や朝鮮半島、ロシア、
台湾などにも生息しています。
「ヤゴ」は、平地、丘陵地や低山地の池や沼や水たまり、水田など
きわめて広い範囲の水域に分布しています。
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