先日の新聞に「巨大ナメクジ」が日本に上陸し
繁殖を始めているという記事が載っていました。
巨大ナメクジの和名は「マダラコウラナメクジ」です。
ヨーロッパ原産で、すでに米国やオーストラリアなどの
国々に広がり外来種化しているそうです。
「マダラコウラナメクジ」は体長10cmを超すそうです。
中には大きいもので約15cmの個体が写真撮影され、
生きた個体も採集されたそうです。
体長10cm〜15cmものナメクジを想像してみてください。
自分の家の庭に、このヒョウ柄の大きなナメクジがいたらどうでしょうか。
考えただけで、ぞっとしますね。
下の写真をご覧ください。
これは新聞記事の写真をスキャンしたものです。
左上の黒い横棒は、長さ2センチを表しています。
上側のナメクジは、同じ個体が縮んだときで、
下側のナメクジは、伸びたときの「マダラコウラナメクジ」だそうです。
(国立科学博物館・長谷川和範研究主幹提供)
日本への詳しい侵入経路は分かっていませんが、
茨城県の中南部を中心に生息域が広がっているそうです。
土浦市、石岡市、それに小美玉市など6市に
生息域が拡大していることが分りました。
今のところ、分布が確認できた県は、茨城県、福島県と長野県の
3県です。
大小さまざまなサイズの個体が見つかっていることと、
卵塊も見つかっていることから、
この県では野生化して繁殖を始めていると言われています。
「マダラコウラナメクジ」は、夜行性なので、畑に侵入されても気づきにくく、
農作物へ被害が心配されています。
また、このナメクジは、野菜や果物のほか、キャットフードも食べるなど、
エサの種類も幅広いことが爆発的な繁殖を予測させる点です。
警戒を強める必要があります。
「マダラコウラナメクジ」が今後さらに増えると、
農作物に大きな被害を与える可能性が出てくると予想されます。
日本への侵入経路は不明ですが、
輸入ものの観葉植物などと一緒に、卵塊などが運び込まれた可能性が
指摘されています。
人間の経済活動によって、運び込まれたケースのようです。
私はかって小笠原村父島及び母島で勤務をした経験から、
こうした侵入生物の恐ろしさがよく分ります。
ミカンコミバエ、アフリカマイマイ、グリーンアノール、ガジュマルコバチ、
カンショオサゾウムシ、シロアリ、オオヒキガエル等々、
あげたら切りがないほど、島の自然や生態系をを脅かす様々な生物が
持ち込まれてきました。
植物に至っては、集落や街中で目にする雑草や野の草は、
ほとんどと言ってよいほど外来種で占めらています。
これらの外来種は、
人が意識的ないしは、無意識に持ち込んだものです。
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