小笠原・父島では、
2009年7月22日に98%の日食を見ることができました。
そのとき、ジャクサ(宇宙航空研究開発機構)と協力して、
小学生を対象に「木漏れ日観察会」を催しました。
当日、小笠原では朝から快晴でした。
すばらしい条件のもと、観察会が行われました。
樹木の間から落ちる木漏れ日が
欠けた太陽の形をしていたのを覚えています。
内地や南西諸島の天候が悪かったため、
小笠原での観測が貴重なものとなりました。
(日食中、丸い穴からの太陽光線が三日月形に!)
(日食中の木漏れ日をボードに受け止めた。)
2012年は、興味深い天体ショーがいくつかあります。
何と言っても、日本各地で金環日食を見ることができることです。
日時は、5月21日(月)です。
金環日食になる時間は、
東京だと午前7時31分から37分の6分間だそうです。
随分と早い時間に金環日食があります。
日本では、人口の3分2近くに当たる8000万人が
観測できると言われています。
天気が良ければですが。。。
金環日食の見られる地域は、
鹿児島から高知、大阪、名古屋、静岡、東京などが入ります。
他の地域でも、9割ほどが欠ける部分日食となるそうです。
日本での金環日食は、
この機会を見逃すと2030年の北海道までないと言われています。
太陽が月と重なり、リングのように輝くのが金環日食です。
太陽と月、地球が一直線に並ぶことで起こる現象です。
その月のことですが、月は毎年4センチずつ地球から
遠ざかっていると言われています。
そのため、かっては地球上からは皆既日食しか見られませんでした。
そのうち、いずれは金環日食しか見らえなくなるそうです。
両方の日食が観測できる惑星(地球)と時代(現代)に、
我々人類が文明を持ったと言うことは奇跡的なことだと言えますね。
また、月の大きさや形は、宇宙航空研究開発機構の月探査機
「かぐや」などの観測で10メートル以下の精度で分かってきました。
ところが、太陽の直径の大きさは、まだ500キロメートルほどの
精度でしか分かっていません。
今度の金環日食と部分日食を利用して、太陽の大きさを調べる
研究が行われようとしています。
金環日食と部分日食の「限界線」がどこを通ったかを調べることで、
太陽の大きさを逆算しようと考えているそうです。
このほかに2012年の天体ショーを挙げると、
6月6日に、金星が太陽の手前を横切ります。
この現象は、2004年に東京でも見ることができました。
次回は、2117年にあるそうです。
また、8月14日の未明には、金星が細い月に隠される「金星食」も
あります。
この頃は、ペルセウス座流星群も活発な時期に入ります。
最後に。。。
11月14日には、オーストラリアのケアンズなどで、皆既日食が見られるそうです。
航空便やホテルが多い観光地なので、日本からもたくさんの天文ファンが
詰めかけるのではないでしょうか。
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