山  D


           70分           40分      15分    10分    80分    70分         30分
 マキノ温泉さらさ → ブナの木平(東屋) → 粟柄越 → 赤坂山 → 粟柄越 → 寒風 → 西山林道岐れ → さらさ

           2.8km          1.7km       0.6km   0.6km   2.5km    2.5km        1.5km



 筆者は例年体育の日の前後に赤坂山に行くことにしている。900mに満たない山であるが、粟柄越から寒風までの稜線歩きは、高原の趣が感じられて、なかなかいい。
 湖西線マキノ駅から循環バスに乗り、「マキノ温泉さらさ」で降りる。売店の前に登山届けのボックスがあるので手続きをすませ、道標をたよりにゲレンデの中の砂利道をたどる。再び車道と合流するあたりにトイレがあって、その右から「赤坂山歩道」が始まる。が、いきなり急な階段である。さらさの裏手に出る道を見送ったあたりから、傾斜がゆるやかになりピッチがあがる。クロマツの林を過ぎて少し急登すると、東屋のあるブナの木平である。周辺は開けていて休憩によい。
 ここから細い尾根を進むと左手に沢があらわれ、やがて砂防堰堤に至る。折り返すように尾根に取りつくと、道には石畳が残っていて、むかしの峠越えの面影をとどめている。両側はブナが目立つようになる。雪のためであろうか、幹が地面からしばらく水平に伸びてから立ち上がっている。送電線の鉄塔が見えるころから樹木は絶えて周囲は草原が広がる。大谷山の道標を過ぎてすぐ右手に折れ、赤坂山を目指す。岩に石仏が安置されているのを拝してササと灌木の中を行くと、まもなく赤坂山だ。山頂からは琵琶湖がよく見えるが、天気が良ければ若狭湾や伊吹山、白山も見える。
 からだが冷えないうちに粟柄越にもどり、大谷山の道標に従って進む。高圧線の鉄塔のところで少し左に折れるが、道は稜線をたどりながらやがて大きく右に回り込む。下にはガレが見えるが、ハイキングコースはあくまで穏やかである。気持ちの良いアップダウンを何度かくりかえすうちに寒風(かんぷう)に着く。ここは赤坂山ほど人が多くないので、ゆっくり休憩できる。
 道標に従ってマキノ高原に降りよう。つづら折れをしばらく下り、尾根が細くなったところを過ぎれば562のピークである。ここからあとしばらく下ると西山林道方面との岐れに出る。さらに下ればまもなくゲレンデに出る。さらさで汗を流してから帰ろう。
 筆者は、マキノ高原キャンプ場に前泊し、朝7時頃に出発して2時頃に降りてくるようにしている。日帰りも可能だが、列車、バスを利用するならあらかじめ時刻を調べて計画的な行動が必要だ。朝は、7時40分京都駅発の湖西線に乗りマキノに8時50分に到着、9時10分発の湖国バスで9時25分にさらさ。帰りは16時52分にさらさを出るバスに乗り、マキノ17時24分の湖西線を利用するのがいいだろう(時刻はいずれも平成17年4月現在)。
 赤坂山から寒風にかけては、カタクリ、イワカガミ、オオバキスミレなどの花でも有名である。しかし、年によってはゴールデンウィークでも残雪があるくらいなので、早春の登山には注意が必要だ。また、11月に入れば初雪を見る。日本海から吹き込む風も強い。ファミリーには5月下旬から10月いっぱいまでの期間で天候の安定した日を選んで登られることをおすすめしたい。雨具や防寒着の用意も怠りないように。

 







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